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仕事・スキル 介護資格 2024/11/26

#ケアマネジャー#ケアマネジャー試験

ケアマネジャーの試験は1回で合格できる?合格者の特徴や試験勉強のコツを解説

文/中谷ミホ(介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士) thumb_241127.jpg

ケアマネジャー試験を受けるにあたっては、ほとんどの人が「できれば1回で合格したい」と思うでしょう。ケアマネ試験の難易度は高く、合格率も毎年20%前後と低めです。しかし、適切な対策を行えば、1回の受験で合格することは十分に可能です。筆者自身も、介護職員として働きながら1回の受験で合格しました。

この記事では、ケアマネ試験を1回で合格できる人の特徴や、合格に向けた勉強のコツを詳しく紹介していきます。ケアマネ試験に挑戦する方が効率的に学習を進め、1回の試験で合格をつかむためのヒントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

1.ケアマネジャーの試験は1回で合格できる?

ケアマネ試験を1回で合格するのは、けっして簡単ではありません。ほかの福祉系資格試験の合格率と比較してみると、介護福祉士国家試験が75%程度、社会福祉士国家試験が30%程度であるのに対して、ケアマネ試験は20%前後。この数字からも、試験の難易度の高さがわかるでしょう。

また、ケアマネ試験は「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」という2つの分野に分かれており、合格するためには各分野で70%以上の得点が必要です。つまり、特定の分野に偏った知識ではなく、幅広い分野における専門的な知識を求められるのが、ケアマネ試験の特徴と言えます。

そのため、1回でケアマネ試験に合格するには、計画的に学習スケジュールを立てて、早めに勉強を開始することが重要です。独学が難しいと感じる場合は、通信講座やオンライン講座を利用するのも一つの方法でしょう。筆者も通信講座を利用して、試験の半年前から勉強を開始しました。

2.ケアマネ試験に1回で合格できる人の特徴

ケアマネ試験に1回で合格できる人には、次のような共通点があります。

  • 効率的な学習計画を立てている
  • 勉強時間を確保・管理できる
  • 苦手分野を発見し克服できる
  • 強い目的意識がある
  • メリハリをつけて勉強できる
  • アウトプットを重視した学習を実践している

以下で、詳しく解説していきます。

効率的な学習計画を立てている

ケアマネ試験に1回で合格した人は、試験日から逆算して学習計画を立て、余裕を持ったスケジュールで勉強を進めています。そうすることで試験当日までの見通しが立つため、焦ることなく学習を進められるでしょう。

勉強時間を確保・管理できる

仕事やプライベートの合間をうまく使って勉強時間を確保しているのも、ケアマネ試験に1回で合格した人に共通する特徴です。

たとえば、平日は仕事の前後に1時間程度、休日は数時間のまとまった時間を試験勉強にあてるといった具合です。また、通勤時間や昼休みといった「すきま時間」も無駄にせず、日常生活のなかで効率的に勉強を進めています。

苦手分野を発見し克服できる

苦手分野を早めに発見し、それを克服できる人も、1回での合格に近づけます。ケアマネ試験では幅広い知識が求められるため、できるだけ早い段階で自分の弱点を把握し、重点的に学習することが大切です。

強い目的意識がある

「絶対にケアマネジャーになりたい!」という明確な目標を持つ人は、長期間の勉強も挫折することなく続けられます。目標達成に向けた強い意志のもと、計画通りに学習を進れば、1回で合格する可能性が高まるはずです。

メリハリをつけて勉強できる

ケアマネ試験の勉強は長期間にわたるため、適度な休息を取り入れて、心身のバランスを保つことも重要です。無理をせず、リラックスする時間を大切にしながら学習を続けられる人は、合格にぐっと近づくでしょう。

アウトプットを重視した学習を実践している

ケアマネ試験に1回で合格する人は、ただテキストを読む(インプット)だけでなく、学んだ知識を実践的に使う(アウトプット)学習を重視しています。

インプットで学んだ内容を定着させるためには、過去問や模擬試験に取り組み、理解を深めることが重要です。アウトプット重視の学習方法で試験に対する自信がつけば、合格する可能性が高まるでしょう。

3.1回で合格するために必要な勉強期間

ケアマネ試験に1回で合格するためには、計画的かつ効率的な学習が必要です。ここでは、必要な勉強期間と勉強方法を詳しく説明します。

勉強期間

ケアマネ試験に1回で合格するには、6か月〜1年前に勉強を始めるのが理想的です。以下は、6か月前から始める場合と1年前から始める場合の学習スケジュールの一例です。

【6か月前からのスケジュール】

●1〜2か月目
テキストを読み込み、基礎知識をしっかり定着させます。重要なポイントを理解することで、学習の土台を作りましょう。

●3〜5か月目
過去問を解きながら出題傾向を把握し、自分の苦手分野を洗い出します。苦手分野を重点的に学習し、早めに克服しましょう。

●6か月目
問題集や過去問を繰り返し解き、学習の総仕上げを行います。本番と同じ条件で模擬試験を受け、試験への準備を万全にしてください。

【1年前からのスケジュール】

●1〜4か月目
参考書を読み込み、基礎知識を身につけます。あわせて過去問を解き始め、出題傾向を把握しましょう。

●5〜9か月目
過去問を中心に学習を進め、わからない問題は参考書に戻って確認します。この期間は、試験問題への理解を深める段階だと考えてください。

●10〜11か月目
苦手分野を克服し、過去問の正解率100%を目指します。複数の予想問題や模擬試験に挑戦し自信につなげましょう。

●12か月目
苦手分野の最終チェックを行います。本番と同じ条件で模擬試験を受け、学習の総仕上げをしてください。

勉強時間

ケアマネ試験に合格するための勉強時間は、一般的に100〜200時間程度といわれています。勉強時間を確保する方法としては、毎日1~2時間を目安に、仕事の前後やすきま時間を有効に活用するのがおすすめです。短時間でもコツコツと取り組むことで、知識が定着しやすくなります。

平日に十分な勉強時間を取れない場合は、休日にまとまった時間を確保し、集中的に学習するのがよいでしょう。自身の日常生活にあわせながら、無理なく勉強時間を調整できる人は、着実に合格へと近づけます。

4.1回で合格を目指すための勉強のコツ

ケアマネ試験に1回で合格するためには、効率的に勉強を進めることが大切です。ここでは、具体的な勉強のコツを紹介します。

過去問を活用する

過去5年分の問題集を解くことで、出題傾向を把握できます。最低でも5回は繰り返して解き、出題パターンに慣れましょう。解けなかった問題は、理解できるまで繰り返して取り組み、本番にそなえてください。

自分に合う参考書を選ぶ

参考書は、内容を理解しやすいもの、自分にとって使いやすいものを選びましょう。文字の大きさや図解・イラストの有無、レイアウトなどを確認し、自分が「学びやすい」と感じるものが理想です。

また、参考書を選ぶ際は、必ず「最新版」を選ぶようにしてください。古いテキストだと、法改正に対応できていない場合があるからです。

自分に合った参考書を選んだら、それを徹底的に活用することが大切です。複数の参考書を使うよりも、自分に合った1冊で繰り返し学習するほうが効果的に学べるでしょう。

模擬試験を受ける

模擬試験を受けると、試験本番の時間配分や緊張感に慣れることができます。とくに、ケアマネ試験は出題範囲が広いため、本番前に時間配分を把握しておくことをおすすめします。本番までに最低1回は模擬試験を受け、試験の感覚に慣れておきましょう。

なお、模擬試験には、会場で受験するものと自宅で受験できるものがあるので、自分に合った受験形式を選ぶとよいでしょう。筆者も、模擬試験を2回受けたことで試験の感覚がつかめ、本試験に落ち着いて臨めました。

まとめ

ケアマネ試験を1回で合格するためには、日々の積み重ねが不可欠。今から少しずつ対策を始めれば、着実に力をつけられるはずです。

今回、紹介したポイントを参考に計画的に学習を進め、合格を勝ち取りましょう。

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中谷ミホ(Miho Nakaya)

介護福祉士・ケアマネジャー・社会福祉士

福祉系短大を卒業後、介護職員、相談員、ケアマネジャーとして、障害者支援施設、介護老人保健施設などの介護現場で活躍。現在は介護業界での経験を生かしながら、ライターとして活動しており、介護・福祉に関わる記事を数多く手がける。保育士、福祉住環境コーディネーター3級も取得。

中谷ミホの執筆・監修記事

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