介護職同士の人間関係で悩んだら|解決方法は?転職するべき?
文/中村亜美(介護福祉士)
仕事には人間関係の悩みがつきものです。特に介護の仕事は対人援助職であり、人がいないと成り立たない仕事でもあるため、人間関係の悩みが生まれやすい環境だといえます。とはいえ、人間関係の悩みはできるだけなくして、気持ちよく働きたいものですよね。
そこでこの記事では、介護職の人間関係の悩みの原因や、その解決方法などを解説していきたいと思います。
1.介護職によくある人間関係の悩み
介護職のなかには、人間関係の悩みを抱える人が多くいらっしゃいます。筆者も介護職員時代に、さまざまな人間関係の悩みを抱えていました。
悩みの内容は人それぞれだと思いますが、介護職によく見られるのは、次のような悩みです。
- 先輩スタッフが怖い
- スタッフ同士で意見が合わない
- スタッフの輪に入りにくい
- どうしても苦手なスタッフがいる
- 特定のスタッフに嫌われている気がする
筆者も介護職員時代は、同様の悩みを抱えていました。特に入職したばかりのころは、先輩スタッフに注意されるだけで怖く感じてしまい、次の日から仕事に行くのに勇気が必要だったことを覚えています。
また、仕事に慣れたころには、苦手なスタッフとの人間関係にも悩まされました。
2.介護の職場の人間関係が悪くなってしまう理由
では、人間関係はなぜ悪くなってしまうのでしょうか? ここでは、人間関係が悪くなってしまう理由について考察していきます。
コミュニケーション不足
人間関係が悪くなる大きな原因の1つは、コミュニケーション不足です。
コミュニケーションは「ただ話せば良い」というわけではありません。コミュニケーションでは、相手の立場や気持ちに配慮しながら、適切に考えや思い、価値観などを伝えることが大切です。
筆者が介護施設で勤務していたとき、スタッフ同士でけんかになったことがありました。双方の話を聞いたところ、「伝えた言葉の受け取り方」に相違があったようです。そのときも、相手の立場や気持ちを考え、適切なコミュニケーションがとれていれば、認識の違いを確認し合えたのかもしれません。
人間関係の距離が近すぎる
意外かもしれませんが、スタッフ同士の距離が近すぎることで大きなトラブルになるケースもあります。例えば、筆者は介護職員時代にスタッフ間の派閥争いで悩んだことがありました。派閥同士で集まり、別の派閥の悪口を言い合う。そんな場面が、何度も見られたのです。
派閥が生まれるのは、スタッフ同士の距離が縮まることで結束が生まれ、集団の力を借りて職場での居場所を確保しようとするためだと、筆者は思っています。
しかし、仕事場ではスタッフ同士の距離を縮めなくても仕事はできます。また、自分たちの「居場所づくり」をしたい人たちに巻き込まれて、人間関係に悩む職員がいることも忘れてはいけません。
そのような事態に陥らないためには、やはりスタッフ同士が「適切な距離」を保つことが大切でしょう。
感情をコントロールできない人が職場にいる
感情をコントロールできない人が職場にいると、とても厄介です。突然、感情的になって怒り出したり、泣いたりするため、周囲はそれに振り回されて疲れてしまいます。
また、その人がいることで、職場全体の雰囲気が悪くなってしまう場合もあります。筆者の介護職員時代にも、感情のコントロールが苦手なスタッフがいました。そういう人と一緒に働く際は、「自分に対して怒っているわけではない」とわかっていても、不機嫌そうな態度が気になってしまうもの。そのせいで、業務が手につかないこともありました。
みなさんのまわりにも、似たような人がいらっしゃるかもしれませんね。
そのようなタイプと関わるときは、空気に巻き込まれないことが大切です。「自分と相手は別の空間にいる」といった感覚で過ごせば、相手の機嫌に左右されることなく業務に集中できるでしょう。
3.人間関係の悩みを軽くする3ステップ
人間関係の悩みを軽くする方法はさまざまですが、ここでは筆者がやってみて効果があった方法を3つ紹介します。
①誰かに話を聞いてもらう
誰かに話を聞いてもらうことで、自分の気持ちが整理できるケースは少なくありません。筆者も人間関係で悩んだときには、友人に話を聞いてもらっていました。
ただ、ここで注意したいのは「職場の人に話を聞いてもらう場合」です。基本的に職場の人に人間関係のことを相談することはおすすめできません。相手がその内容を誰かに漏らして、変なうわさが広がってしまう可能性もあるからです。
どうしても職場の人に相談したい場合は、口が堅くて信頼できる相手を選ぶようにしてください。
②悩みを整理する
誰かに話を聞いてもらうことで少しすっきりしたら、今の自分の悩みをノートなどに箇条書きにしてみましょう。それによって、悩みを客観的にとらえられるようになり、解決の糸口が見えてくるかもしれません。
場合によっては、「書き出してみたら、案外大したことない悩みだった。気にせず明日からがんばろう」という心境になれることもあります。
③気分転換をしてみる
少し気持ちが晴れたタイミングで、気分転換をしてみるのもおすすめです。落ち込んだときこそ、普段よりも豪華な食事を楽しんだり、旅行に行ってみたりと自分にご褒美をあげるようにしましょう。
気分転換によって気持ちが落ち着くと、人間関係の悩みを前向きに受け止められるようになったり、気にならなくなったりするかもしれませんよ。
4.人間関係が良い職場と悪い職場の特徴
人間関係が良い職場と悪い職場には、それぞれ特徴があります。筆者の過去の経験も踏まえながら、以下にそれぞれの特徴をまとめてみました。
人間関係が良い職場の特徴
- スタッフ同士が適度な距離感を保ちながら仕事をしている
- 必要な連携がしっかりできている
- 感情的になる人が少ない
人間関係が悪い職場の特徴
- スタッフ同士の距離感が適切でない
- 雰囲気が悪く相談しにくい
- 感情をコントロールができないスタッフが多い
- 利用者に対しての態度も乱暴
人間関係が悪い職場は、必然的に職場の雰囲気も悪くなります。加えて、利用者への対応も雑になる傾向があります。人間関係が悪いことでチームワークがうまくいかず、結果的に介護ケアの質が下がってしまうのです。
逆に人間関係が良い職場は、参加してすぐに雰囲気の良さを感じます。また、スタッフだけでなく、利用者の笑顔が多いのも特徴です。
5.人間関係で悩んだら転職するべき?
人間関係で悩んだときは、「転職するべきかも」と考えてしまうこともあるかと思います。しかし、人間関係を理由に転職するのは、あまりおすすめできません。人間関係の悩みはどこの職場にもあるため、そのときに乗り越えないと、転職先でまた同じ悩みを抱えることになりかねないからです。
ただし、以下のような場合は転職を検討しても良いと思います。
- 人間関係の修復を試みたが、改善される見込みがない。
- 人間関係の悩みで、心身の状態に影響が出てしまっている。
食欲がない、眠れないなど体調に影響が出てしまっている場合は、早めの転職をおすすめします。筆者の知人にも、人間関係に悩み体調を崩したことで転職を決意した人がいますが、転職で環境が変わったことで、元気に仕事ができるようになりました。
とはいえ、転職の際の面接で、「人間関係で前職を辞めた」と正直に伝えるのは避けたほうが賢明です。人間関係で辞めたとしても、前向きな転職理由を伝えたほうが採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
まとめ:適切な解決方法で乗り越えよう
人間関係の悩みは意外に根深いため、解決するのが難しく、長期にわたって悩んでいる人も多いと思います。しかし、適切な解決方法を実践して悩みを解消すれば、より良い環境で働くきっかけになるはずです。
まずは記事に書いたことを実践していただき、それでもうまくいかない場合は、転職を視野に入れてみましょう。
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