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高齢者レクリエーション 高齢者レクリエーションのノウハウ 2024/11/22

#ホワイトボードのレクリエーション#脳トレ

高齢者向けホワイトボードの脳トレ・レク12選|盛り上げるポイントも

構成・文/介護のみらいラボ編集部 2202_15.jpg

高齢者施設に欠かせないのが、レクリエーションの時間です。しかし、介護職として働く人にとって、「定期的に行っても飽きない内容」や「できるだけ全員が参加できる内容」を考案するのは大変なもの。そのため、レクリエーションを負担に感じてしまう人も、けっして珍しくありません。

そうしたなかで、バリエーションが豊富で、多くの人が参加できるレクリエーションとして注目が集まっているのが、ホワイトボードを活用した脳トレです。

当記事では、高齢者施設で人気のホワイトボードを使った脳トレ5選と、成功させるためのポイント、ホワイトボードの選び方などを解説します。脳トレ以外のホワイトボードの利用方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.そもそも高齢者向けの脳トレとは?

脳トレは、脳の機能の維持・向上を目的として行うもので、正式名称を「脳力トレーニング」と言います。脳トレによって脳を活性化させると、認知機能の低下を防ぐ効果が期待できるとされているため、脳トレは多くの高齢者施設で取り入れられています。

脳は部位によって役割が異なりますが、特に活性化が期待されるのは、前頭前野が担うワーキングメモリの機能です。前頭前野はおでこのすぐ後ろにあり、一時的な情報の記憶や学習、状況の判断、意思の決定といった高次の働きをしています。

つまり、ワーキングメモリが正常に機能することで、誰かと会話しているときに相手の話を記憶したり、料理の手順を覚えてプロセスを進めたりできるわけです。

しかし、年を重ねるにしたがって脳機能は低下していき、次第に物忘れなどの症状が増えていきます。そこで、ワーキングメモリに刺激を与えて活性化させ、働きをよくするために行うのが脳トレなのです。

●関連記事:脳科学者 篠原菊紀さんに聞く/高齢者が「脳トレ」に取り組むメリットと効果的な実施方法とは?

2.ホワイトボードを使った脳トレが高齢者施設で人気の理由

高齢者施設におけるレクリエーションは、利用者さんたちの楽しみの1つとなっています。近年では、ホワイトボードを使った脳トレを取り入れる施設が多く見られ、スタッフ・利用者さんの双方から好評を得ています。

ここでは、ホワイトボードを使った脳トレが、高齢者施設で人気を高めている理由を4つ紹介します。

準備の手間が少ない

脳トレがスタッフから人気を得ている理由の1つは、レクリエーションの準備にかかる時間と手間が少なくて済むことです。

ホワイトボードを使った脳トレは、ホワイトボードとマーカー、イレーサーがあればすぐに始められます。普段はホワイトボードを部屋の隅に置いておき、時間になったら場所を移動させる。それだけで準備がほぼ整います。レクに使用する道具も、トレイなどに入れてホワイトボードとセットで置いておけるため、場所を取りません。

レクの内容がさほど複雑でない点や、回数を重ねても飽きにくい点も、ホワイトボードを使った脳トレの特徴です。

利用者さんが集まって取り組みやすい

ホワイトボードを使った脳トレは、利用者さんが大勢で取り組めるため、盛り上がりや一体感につながりやすい傾向にあります。また、説明や進行をホワイトボードを見ながら行うため、少ないスタッフでもレクを実施できます。

なお、厚生労働省はMCI(軽度認知障害)の緩和因子として、運動・対人交流・ゲームなどを挙げており、コミュニケーションを取りながらゲーム感覚で行うホワイトボードの脳トレには、認知症の予防効果も期待されています。

(出典:厚生労働省「認知症ケア法ー認知症の理解」

利用者さんが理解しやすい

利用者さんが内容を理解しやすいことも、ホワイトボードを使った脳トレの特徴であり、人気の理由です。

ホワイトボードに大きくはっきりと字や絵を描くことで、細かい字が見づらくなった人・耳が聞こえづらくなった人にも、参加しやすくなるでしょう。また、一度聞いただけでは理解しにくい人も自分でボードを見て確認できるため、「まわりに遠慮して質問できないままゲームが進行する」という状況も避けられます。

座ったままできる脳トレを実施しやすい

ホワイトボードを使った脳トレは、座ったままできる種目が多く、幅広い利用者さんが楽しめます。介護度にかかわらず多くの方が参加できるので、利用者さん同士のコミュニケーションがより活発になるでしょう。

また、体操のように身体を大きく動かしたり、立ったりする必要がないため、転倒やけがのリスクも下げられます。

3.【高齢者向け】ホワイトボードを使った脳トレ12選

ホワイトボードを使って手軽にできる脳トレは、バリエーションが豊富です。ここでは、利用者さんからの人気が高く、レクリエーションに取り入れやすい脳トレを12種紹介します。

準備するものや進め方、ポイントなどについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

しりとり

しりとりは、ほとんどの方がルールを知っていることから、気軽に実施できます。「一般的な遊び方では簡単すぎる」と感じるときは、絵しりとり・制約しりとりなど、ルールをアレンジして実施するのもよいでしょう。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー


【絵しりとりの進め方】

・職員がホワイトボードに最初の絵を描く
・利用者さんが、最初の絵に続けてしりとりになる絵を描く
・しりとりを順に進めていき、「ん」がつくものの絵を描いた人や、絵を描けなかった人が負け


【制約しりとりの進め方】

・2人1組になったら互いに向き合って座り、「2文字の単語」に限定してしりとりを行う
・交互に答え、5往復できたらゴール(ゴールしたペアには手を上げてもらう)
・終わったペアが全体の半数以上になったら終了
※慣れてきたら「3文字単語」「4文字単語」など文字数を増やす


しりとりはルールがあまり複雑ではなく、アレンジすることで遊び方に変化がつけられるのがメリットです。促音(ゃ・ゅ・ょ)や濁点がつく言葉、音引き(伸ばす言葉)の扱いは最初に決めておきましょう。

あるなしクイズ

あるなしクイズは「あるもの」と「ないもの」をそれぞれ挙げていき、共通点を見つけるゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー


【進め方】

・ホワイトボードの中央に縦線を引き、左側に「ある」、右側に「ない」と記入する
・「○○にはあって△△にはない」と言いながら、それぞれの枠に単語を書いていく
・分かった利用者さんは、まわりに聞こえないよう職員に答えを伝える

例)
ある:うさぎ、うし、うま、うみ、うた
ない:ねこ、いぬ、らくだ、りく、おんがく
正解:あるほうは「う」で始まる


あるなしクイズは、ひらめき力や思考力が必要とされます。「あるにはすべて果物の名前が入っている」「動物の名前が入っている」など、さまざまなルールで問題を作成してみましょう。

合体漢字

漢字をバラバラにし、パーツを見ながら元の文字を当てるゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー
・紙、鉛筆やペンなどの筆記具(利用者さんに配っておく)


【進め方】

・職員は、ホワイトボードに漢字を分解してできたパーツを1つずつ書いていく
・利用者さんは、紙に書きながら元の漢字を考える(頭のなかで考えてもよい)
・何の漢字か分かった利用者さんは、周囲に聞こえないよう職員に答えを伝える

例1)漢字一文字
問題:合 竹
正解:答

例2)熟語
問題:木 一 糸 会
正解・絵本


出題するときは一気にすべてのパーツを書くのではなく、時間をかけて小出しに書いていくと場の雰囲気が盛り上がります。

漢字読み当てクイズ

難読漢字の読み方を当てるクイズです。「食べ物」「国名」などテーマを絞って出題するほうが分かりやすくなります。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー


【進め方】

・職員がホワイトボードに難読漢字を書く
・読み方が分かった利用者さんは答えを言う

例)果物の難読漢字
問題:無花果・甘蕉・鳳梨・甘藍・大蒜
正解:(左から)いちじく・ばなな・パイナップル・きゃべつ・にんにく


利用者さん同士でわいわいと答えを言い合うと、コミュニケーションの活性化につながるでしょう。答えがなかなか出ないときは、出題者側から「黄色い果物です」などとヒントを出すのもおすすめです。

福笑い

福笑いは日本の伝統的な遊びなので、やったことがある利用者さんも多いはずです。ホワイトボードを使い、みんなで協力して顔を完成させましょう。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー
・裏に磁石がついた顏のパーツ(目、鼻、口、眉など)


【進め方】

・ホワイトボードに輪郭だけの顏を大きく描く(絵を貼ってもOK)
・貼る係の職員は目隠しをし、利用者さんに「右!」「もっと上!」と位置を教えてもらいながら顔のパーツを貼っていく
・顔が完成したら目隠しを取る


職員は顔パーツを手に持ち、「これは何ですか?」と聞いた上で、利用者さんの指示どおりに貼っていきます。「こっちかな~?」などと言いながら、あえて違う場所に貼ると盛り上がるでしょう。

利用者さんが貼る係を希望した場合は、ゲーム中に転倒したりしないように注意してください。

連想ゲーム

ある言葉から思い浮かんだ別の言葉を順番に言っていき、あらかじめ決めておいた最後の言葉につなげるゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・マーカー
・イレイサー


【進め方】

・ホワイトボードに最初のキーワード(例:りんご)と最後のキーワード(例:おにぎり)を書く
・利用者さんに最初のキーワード「りんご」から思い浮かんだ言葉(例:赤い)を言ってもらい、職員が「りんごと言えば赤い」と言いながらホワイトボードに「赤い」と書き込む
・次の利用者さんが「赤い」から思い浮かんだ言葉を言い、職員がホワイトボードに書く。これを繰り返し、最後の「おにぎり」にうまくつながるようにする


職員は、利用者さんの様子を見ながらうまくヒントを出して、最後につながる言葉に誘導しましょう。

47都道府県ゲーム

都道府県の名前を言い合い、地図を埋めるゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン(地図に文字を記入するためのペン)
・大きい日本の白地図(都道府県の境界線だけが描かれたもの)


【進め方】

・ホワイトボードに日本の白地図を貼る
・利用者さんに出身の都道府県を言ってもらい、司会者が白地図の該当エリアに記入していく
・地方ごとに不足している都道府県名を全員で考えて発表し、すべて埋めていく

補足)
白地図がないときは、ホワイトボードに以下のように書いて、それぞれの枠を埋める形にしてもOK

北海道 東北 関東 中部
近畿 中国 四国 九州・沖縄

残っている地方の名前が出てこないときは、「○○が名産のところですね」「県名が『と』で始まるところが残っていますね」などとヒントを出すとよいでしょう。

オノマトペクイズ

オノマトペは、「ザーザー」「わくわく」「とんとん」といった音や声、状態などを表現する擬音語あるいは擬態語です。オノマトペクイズでは、利用者さんに穴あきの文章を見せ、当てはまるオノマトペを答えてもらいます。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン
・イレイサー


【進め方】

・ホワイトボードに穴あきの問題文を書き、ヒントを言う
・利用者さんに、穴あき部分に当てはまるオノマトペを答えてもらう

例)
問題文:激しい雨が( ? )降ってきた
ヒント:強い雨が降ってきた音です。
正解:ざーざー(答えは一つとは限りません)


簡単で物足りないようなら、3つのオノマトペを書き出し、「何を表す言葉か?」を答えてもらうクイズもおすすめです。たとえば、ホワイトボードに「ピカッ」「ゴロゴロ」「ドーン」と書いて、何を表しているかを当ててもらうといった具合です。

歌詞穴埋めクイズ

有名な歌謡曲や童揺の歌詞の一部を穴あきにして、どのような言葉が入るかを当てるクイズです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン
・イレイサー


【進め方】

・ホワイトボードに童謡の歌詞を書き、一部を穴あきにする
・利用者さんに入る言葉を言ってもらう

例)
さいた さいた
( ? )の はなが
ならんだ ならんだ
あかしろきいろ
どのはな みても きれいだな


正解したときに、問題に使った歌を全員で歌うとより盛り上がるでしょう。歌はなるべく参加者全員が知っているものを選んでください。

的当てゲーム

ホワイトボードに的を書き、玉を当てて点数を競うゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン
・イレイサー
・玉(お手玉や新聞紙を丸めたものなど、人にぶつかっても安全なもの)


【進め方】

・職員がホワイトボードに的を書く
・利用者さんに玉を渡し、順番に1人3回ずつ的に投げてもらう
・職員が当たった数字をホワイトボードに書き出す
・当たった点数の合計が、いちばん多かった人の勝ち

的の例)

補足)中央に最高点の9を持ってくるなど、配置は自由に変えてよい


体を動かして楽しめるゲームです。参加人数が多い場合は、グループ分けをして1人1回ずつ投げ、チームごとに合計得点を競うのもよいでしょう。

言葉探しゲーム

ホワイトボードに書かれたひらがなから複数の言葉を作り、できた単語の数を競うゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン
・イレイサー
・紙、鉛筆やペンなどの筆記具(利用者さんに配っておく)


【進め方】

・ホワイトボードいっぱいにひらがなを書く
・ホワイトボードに書かれたひらがなを使って、利用者さんに単語を作ってもらい、紙に書いてもらう
・時間内に、いちばん多くの言葉を作った利用者さんの勝ち
※5分など制限時間を決めておく


簡単すぎる場合は、「動物の名前」のようにテーマを絞ったり、どれだけ長い単語が作れるかを競ったりするのもよいでしょう。

記憶力ゲーム

「野菜の名前」「動物の名前」などのテーマを決め、テーマに当てはまるものを思いつくだけ書き出すゲームです。

【準備するもの】

・ホワイトボード
・ペン
・イレイサー
・紙、鉛筆やペンなどの筆記具


【進め方】

・利用者さんをチームに分けて紙とペンを配り、職員がテーマ(例:果物)を発表する
・チームごとに相談しながら、テーマに該当するもの(例:りんご、みかん)を紙に書いていく
・職員が紙を回収し、ホワイトボードにチーム別で回答を書いていく
・いちばん多く回答したチームが勝ち
※5分など制限時間を決めておく


できるだけ該当するものが多いテーマを選びましょう。答えがあまり出ないときのために、テーマごとにヒントを用意しておくのもおすすめです。

4.ホワイトボードを使った脳トレを成功させるポイント

ホワイトボードを使った脳トレは手軽なので、すぐにでも実践したい人は多いでしょう。ただし、利用者さんに喜んでもらうためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。

ここでは、ホワイトボードを使った脳トレを成功に導くためのコツを3つ解説します。

話し方を工夫する

ホワイトボードを使った脳トレでは、参加者全員が内容を理解できるように工夫することが大事です。

ホワイトボードを使うと、スタッフと参加者の距離が開いてしまうため、声が届きにくくなったり、言葉が聞き取りづらくなったりするケースが少なくありません。後方に座る利用者さんにも伝わるように、大きな声で滑舌よく話す練習をしましょう。

難易度が低いゲームから始める場合は、利用者さんが「子ども扱いされた」「バカにされた」と感じないように配慮することも大切です。言葉選びに気をつけながら、自尊心を傷つけないように敬意を持って接しましょう。

文字は大きく書く

利用者さんのなかには、目が悪く見えづらい方もいるため、ホワイトボードの文字は、「大きく」「はっきり」「丁寧に」書くことを意識しましょう。

読みやすい文字で書いてあれば、参加するほうもルールを理解しやすく、すっとゲームに入れます。反対に、小さな文字でごちゃごちゃと書いてあると、うまく読めなくて参加する気がなくなるかもしれません。

多くの利用者さんにレクを楽しんでもらうためにも、読みやすい文字を心がけましょう。

参加者の特徴に合わせる

利用者さんによって、楽しいと感じるゲームの内容は異なります。レクリエーションに参加する方の年齢や好み、価値観などを把握した上で、多くの方が楽しめる内容で実施してください。

あまりに簡単な内容だと、「子ども扱いされた」と感じて自尊心が傷つく方もいます。参加者に合わせて、難易度も調整しましょう。

「どのようなレクリエーションにするべきか」で悩んだときは、利用者さんに要望を聞くのもよい方法です。また、レク実施後は参加した方に必ず感想を聞くようにしましょう。利用者さんの意見を積極的に取り入れていけば、きっと満足度の高い内容になるはずです。

職員で役割分担をする

レク中の職員には、司会や盛り上げ役、参加者さんのサポート役などさまざまな役割があります。あらかじめ役割分担を行って、それぞれにやるべきことを把握しておくと、レクをスムーズに進められるでしょう。

役割を決めずにいきあたりばったりで進めると、説明がうまくできなかったり準備物が足りなかったりして、進行に支障をきたすことがあります。進行する側がもたついてうまく進められないと、レク自体が盛り上がりにくくなるため注意しましょう。

参加しなくてもその場にいてもらう

レクを実施する際は、利用者さん全員に参加してもらうのが理想です。しかし、なかには「参加したくない」という方もいるでしょう。そうしたケースでは、無理強いしないことが大事です。

ただし、その場合でも、利用者さんが「仲間はずれにされた」と感じないように注意してください。

参加意欲はあるものの、身体機能が低下していて参加できない方がいる場合は、本人の意思を尊重しながら、みんなと同じ時間と空間を共有できるように工夫しましょう。

ときどき個人に問いかける

答えの数が限られるクイズ系ゲームの難点として、積極的に発言する人や頭の回転が速い人に解答数が偏り、不公平感が生まれやすいことが挙げられます。

周囲から取り残される人を出さないためには、進行役が解答者を指名するのが有効です。「○○さんはどうですか?」と個別に声をかけることで、利用者さんの満足度がぐんと高まるでしょう。また、参加者を複数のグループに分け、先頭から順に答えてもらう進め方もあります。

参加者全員が、一度は発言できるように問題の難易度を調整し、必要ならヒントを出すことも大切です。

音や装飾で盛り上げる

参加者が問題に正解したら、打楽器やパフパフラッパなどで効果音をつけると、より盛り上がります。あわせて音楽を流しておくと、ホワイトボードに記入している間の沈黙を埋めることができるでしょう。

ホワイトボードに簡単な装飾を施す、ペンやマグネットに使用する色数を増やすなどの工夫もおすすめです。ただし、やりすぎると騒音に感じられたり、読みにくくなったりするため、適度な音と装飾を心がけてください。

5.高齢者の脳トレに使うホワイトボードの選び方

ホワイトボードは、使用する施設の状況に合ったものを選ぶことが大切です。とはいえ、初めてホワイトボードを購入するときは、「どのような商品を選べばよいだろう」と迷ってしまう人も少なくありません。

高齢者施設で使用する場合、移動させやすいキャスターつきのホワイトボードや壁かけ型の大型ホワイトボードが便利です。以下で、ホワイトボード選びのポイントを3つ紹介しましょう。

大きさ

高齢者施設のレクで使用する場合、大きな文字ではっきりと書く必要があるため、ホワイトボードはできるだけ大きなものを選ぶのがおすすめです。ただし、大きなホワイトボードの場合、保管場所やレクを行う場所の広さなどに配慮しなければいけません。特にキャスターつきの場合は、横だけでなく前後の幅もチェックしましょう。

素材

ホワイトボードの素材は、スチール製とホーロー製の2つに大別されます。スチール製は多少耐久力が劣るものの、軽量かつ安価で磁石に対応しているのが特徴です。一方、ホーロー製は高価で重量が増す反面、書き味がよい点、消しやすい点などにメリットがあります。ただし、ホーロー製のホワイトボードの場合、商品によっては磁石に対応していません。

スチール製・ホーロー製ともにキャスターつきと壁かけ型があるため、予算と扱いやすさで選択するとよいでしょう。

両面使えるかどうか

ホワイトボードが両面タイプか片面タイプかも、チェックのポイントです。片面タイプのほうが安価ですが、使用できる面積は少なくなります。それに対して両面タイプは、裏面にクイズの答えを書いておいたり、次のプログラムの準備を済ませておいたりすることが可能です。

なお、片面タイプのなかには、裏が掲示板仕様になっていて、ピンで書類やお知らせを貼れるものもあります。

6.脳トレ以外にも!高齢者向け施設におけるホワイトボードの活用法

ホワイトボードは使用場所・保管場所を広く取ることから、導入を迷う施設もあるかもしれません。しかし、ホワイトボードは脳トレのレク以外にも活用できるため、施設に1つあると非常に便利です。

ここでは、脳トレ以外にホワイトボードを活用する方法を解説します。

他のレクやイベントなどに使える

ホワイトボードが活躍する場面は、脳トレだけではありません。下記のようなレクやイベントのときにも、便利に活用できます。

● 歌レク(歌詞を記載)
● ビンゴゲーム(数字を書き出す)
● 各種イベント(装飾用のアイテムを貼りつける)

ビンゴゲームで当たりの数字を書き出しておけば、利用者さんがゆっくりと数字を確認できます。

●関連記事:高齢者が座ってできるレクリエーション15選!盛り上がるポイントも

掲示板として使える

ホワイトボードは、不使用時に掲示板やパーテーションとしても活用できます。磁石に対応しているホワイトボードであれば、予定表やお知らせを貼ったり剥がしたりすることも容易です。施設の安全対策として、必要なプリントや写真などを貼り出すのもよいでしょう。

キャスターつきの商品なら、急ぎの連絡事項があるときに、目立つ場所に移動させやすいので便利です。

入居者・家族の説明会などに使える

入居者や家族への説明会では、複数の参加者に同時に対応するケースが少なくありません。そうした際は、口頭のみで説明するよりも、ホワイトボードに重要項目を貼り出すほうが的確に伝えられます。ホワイトボードをスクリーンがわりにして、画像・映像を投影しながら説明するのもよい方法です。

移動が容易なキャスターつきであれば、入り口付近に設置して案内板として使用することもできます。

まとめ

ホワイトボードを使用する脳トレは、準備の手間が少ない上に、利用者さんからの人気も高いレクリエーションです。利用者さんが参加しやすいように工夫したり、脳トレの内容に気を配ったりすることで、より多くの利用者さんに楽しんでもらえるでしょう。

参考書籍:「スキマ時間に!少人数でもできる!脳トレで機能向上 ホワイトボードレク」(世界文化社)

●関連記事:高齢者向けのレクリエーションとは?楽しく盛り上がるレク21選

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