#3月のレクリエーション#ひな祭りのレクリエーション#春のレクリエーション
【高齢者向け】ひな祭りにおすすめのレクリエーション7選!
構成・文/介護のみらいラボ編集部3月3日はひな祭りです。ひな人形を飾ったり、ちらし寿司を食べたりと、楽しいイベントが盛りだくさんのひな祭りは、老人ホーム、デイサービスなどの高齢者向け施設でも人気の行事となっています。ただし、子ども向け・女性向けの行事という印象が強いため、高齢者向け施設に勤める介護士の方のなかには、「男性にも楽しんでもらうには、どのようなレクリエーションにしたらいいだろうか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、高齢の利用者さんにも男女問わず喜んでもらえる、ひな祭りにおすすめのレクリエーション7選と、ひな祭りレクを実施する際のポイント2つを紹介します。利用者さんに楽しんでもらえるレクリエーションの企画立案にお役立てください。
1.ひな祭りとは?
ひな祭りとは、3月3日の桃の節句(上巳の節句)に行われる行事です。ひな壇におひな様や桃の花を飾り、女の子の健やかな成長と幸福を祈ります。
ひな祭りに飾るひな人形には「子どもを災難から守ってほしい」という願いが込められているといわれています。また、桃の木を飾るのは、3月が桃の花が咲く時期にあたることや、桃に邪気を払う効果があると信じられていたことが理由だとされています。
なお、ひな祭りは、春の到来を感じてもらえる日本の伝統行事であり、高齢者の方にとってもなじみ深い行事といえるでしょう。
2.ひな祭りに実施したい高齢者レクリエーションのアイデア
ひな祭りは、子ども向け・女性向けの行事というイメージがありますが、工夫をすれば、高齢者や男性の利用者さんにも楽しんでもらえます。介護士の方は、男性・女性どちらの利用者さんも楽しめるひな祭りレクを心がけましょう。
ここからは、ひな祭り当日だけではなく、2月末~3月のレクリエーションとしても実施できる、ひな祭りレクのアイデア7選を紹介します。
ひな飾り作り・工作
ひな人形や桃の花などのひな飾りを、利用者さんに手作りしてもらう工作レクです。たとえば、以下の3つの方法が考えられます。
・紙コップで作るひな人形
紙コップを口が下になるように置き、上半分にひな人形の顔を描きます。顔を描き終えたら、下半分に千代紙などで着物を着せて完成です。紙コップ全体をひな人形の体に見立てて、顔は画用紙などで作って貼りつけるやり方もあります。
・折り紙を折って作るひな人形
ひな人形は折り紙でも作れます。柄の綺麗な千代紙を使って折ると、よりひな人形らしくなるのでおすすめです。利用者さんたちで役割分担をして、五段飾りを作るのも良いでしょう。
・ちぎり絵や切り絵、折り紙で作る桃の花
桃色の折り紙を使って、ちぎり絵や切り絵で花の形を作ると、簡単に桃の花を表現できます。また、桃の花は折り紙で折ることも可能です。ひな飾りとしてだけではなく、壁に飾ってお花見のように楽しむのも一つのアイデアです。
ちらし寿司作り・食レク
ひな祭りを祝う食事といえば、錦糸卵、絹さや、桜でんぶなどの彩り豊かな材料を使ったちらし寿司が定番ですよね。利用者さんたちと一緒に作れば、大人数でごはんを作る楽しさを味わってもらえるほか、利用者さん同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。
ちらし寿司を作る際は、酢飯を作る方、うちわであおぐ方、錦糸卵を作る方、具材を切る方、具材を盛り付ける方という具合に、利用者さんの好みや調理スキルなどに合わせて役割分担するといいでしょう。大きな寿司桶を準備して、酢飯作りから具材の盛りつけまでを、1つの寿司桶で行うのもおすすめです。
完成したちらし寿司は、みんなで一緒にいただきましょう。黄、緑、赤の華やかな見た目や酢飯の香り、さまざまな具材の食感が楽しめるちらし寿司なら、普段は食が細い利用者さんも喜んで食べてくれるに違いありません。
ひな祭りクイズ
ひな祭りの行事にちなんだ問題を出題して、利用者さんに解答してもらうレクリエーションです。以下に、例題を2つ紹介します。
問題:ひな祭りに飾られるひな人形は、何の様子を表しているでしょうか?
(1)婚礼
(2)豊作祈願のお祭り
(3)新年会
解答:(1)
ひな人形は、昔の宮中で行われていた、皇室の婚礼の様子を表しているといわれています。
問題:ひな飾りに用いられる菱餅は、3色に分かれているのが一般的です。3色の正しい組み合わせは次のうちどれでしょうか?
(1)黒・白・赤
(2)赤・白・緑
(3)赤・黄・緑
解答:(2)
ひな祭りに欠かせない菱餅は、上から赤・白・緑の3色になっているのが一般的です。色にはそれぞれ意味があり、赤は「桃の花」、白は「雪」、緑は「新緑」をイメージしているといわれています。
ひな祭りの歌レク
ひな祭りのレクリエーションには、歌レクもおすすめです。大きな声で歌えばストレス発散にもなるため、爽やかな気分で春を迎えられるでしょう。
ひな祭りの歌レクに向いている歌を3つ紹介します。
・うれしいひなまつり
・どこかで春が
・春よ来い
「うれしいひなまつり」は、ひな祭りの定番曲です。「どこかで春が」「春よ来い」は曲名と歌詞に春が入っていて、春らしさを感じさせてくれます。
歌に合わせて体を動かす「歌体操」もおすすめです。足腰の弱い利用者さんも行える歌体操の振りつけを用意して、笑顔で歌レクを楽しみましょう。
貝合わせゲーム
貝合わせとは、いくつもある貝殻のなかから、対となる貝殻を見つけ出す遊びです。貝合わせの歴史は古く、貝合わせに使う貝殻を入れた「貝桶」は、ひな人形の飾り道具にもなっています。そういう意味でも、ひな祭りのレクにぴったりといえるでしょう。
高齢者向け施設で貝合わせをする場合は、ルールをアレンジして、トランプの神経衰弱のようにして遊ぶのがおすすめです。やり方は、①対になる貝殻の内側に同じ絵を描いておき、これを複数用意します。②貝殻を伏せた状態で置き、同じ絵が描かれた貝殻を当てるという具合です。記憶力のトレーニング効果も期待できるので、ぜひやってみてください。
なお、貝殻の用意が難しい場合は、厚紙で貝殻を作るといいでしょう。貝殻の表側にあたる面にも色や模様をつけると、いっそう華やかになりますよ。
ひな祭りの思い出語り
利用者さん同士で、ひな祭りの思い出語りをするレクリエーションです。ひな祭りのお祝いをしてもらった思い出や、友だちやお子さん、お孫さんとのひな祭りの思い出を、一人ひとり順番に語ってもらいましょう。
思い出語りは「回想法」と呼ばれる心理療法の1種であり、認知症予防の効果が期待できるとされています。介護士の方は相づちを打つなどして、利用者さんがリラックスした状態で話せるようにサポートしてあげてください。
ひな祭りの塗り絵
ひな人形などのイラストが描かれた塗り絵を用意して、利用者さんに塗り絵を楽しんでもらいましょう。
ひな祭りに使われるアイテムは、ピンクの桃の花や、赤や青の着物を着たひな人形、3色の菱餅など、とてもカラフルです。きっと彩り鮮やかな塗り絵に仕上がるに違いありません。2月中にひな祭りの塗り絵レクを済ませておき、利用者さんの作品を掲示スペースなどに飾るのもおすすめです。利用者さんは、掲示された作品を見るたびにひな祭り当日が楽しみになって、気分のリフレッシュにつながるでしょう。
なお、塗り絵は、絵柄の形を認識したり、塗る色をイメージしたり、手先を動かしたりするため、脳の活性化や手指のリハビリ効果も期待できるといわれています。
3.ひな祭りレクを実施する際のポイント
最後に、ひな祭りレクを成功させるために押さえておきたいポイントを2つ紹介します。
・女性だけに向けたイベントとならないよう注意する
高齢者向け施設で行うひな祭りレクには、高齢の利用者さんが男女ともに参加します。ひな祭りは、本来女児向けの行事であるものの、女性だけに向けたイベントとならないように注意してください。
また、利用者さんは、大人としてのプライドを持っています。利用者さんのプライドを傷つけないような、子どもっぽくないレクリエーションを企画しましょう。
・季節の変わり目の不調に気を配る
冬から春へと季節が移り変わる2月・3月は、体の不調が生じやすい時期です。暖かい日と冷え込む日の寒暖差や気圧の変化、花粉症などの影響で、高齢者の方が体調を崩すケースも少なくありません。
季節の変わり目の不調を防ぐには、バランスのよい食事と運動習慣、規則正しい睡眠が重要です。花粉症の症状が出やすい利用者さんには、服薬やマスクの着用などの対策もすすめて、健康な状態でひな祭りレクの日を迎えてもらえるようにしましょう。
まとめ
高齢者向け施設のひな祭りレクには、施設に飾りつけるひな飾り作りや、ちらし寿司作りなどがあります。また、ひな祭りの塗り絵や思い出語り、歌レクなどもおすすめです。いずれのレクも、男性・女性の利用者さんが一緒に楽しめるイベントにしましょう。
「介護のみらいラボ」では、介護現場で活躍する介護士の方に向けて、各月・各季節のレクリエーション情報を紹介しています。高齢者向け施設で行う季節行事やレクリエーションのアイデアを探している方は、ぜひ「介護のみらいラボ」を参考にしてください。
※当記事は2022年7月時点の情報をもとに作成しています
【日本全国電話・メール・WEB相談OK】介護職の無料転職サポートに申し込む
SNSシェア