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#介護福祉士#国家試験

2023年「介護福祉士国家試験(第35回)」合格発表|合格率は84.3%・合格ラインは?

構成・文/介護のみらいラボ編集部 kaigo35.jpg

2023年3月24日(金)午後2時に、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページにて、「第35回介護福祉士国家試験」の結果が発表されました。

受験者数は79,151人、合格者数は66,711人、合格率は84.3%となりました。
合格された皆様、本当におめでとうございます!
※掲載内容は2023年3月24日(金)時点の情報です

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1.【速報】第35回介護福祉士国家試験の合格発表

第35回 介護福祉士国家試験結果

2023年3月24日(金)午後2時に、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに掲載されました。

受験者数・合格者数・合格率

受験者数 79,151人
合格者数 66,711人
合格率 84.3%

合格基準点

筆記試験 75点
実技試験 53.33点

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2.合格者数・合格率の推移

介護福祉士国家試験の合格率は、例年70%前後で推移していましたが、今回の合格率は昨年より12.0ポイント増加し、過去最高の数値を記録しました。また、受験者数は2年連続で減少しています。

合格者数・合格率の推移(直近5年)

合格者.png

[2023年・第35回]
受験者数79,151人、合格者数66,711人、合格率は84.3%

[2022年・第34回]
受験者数83,082人、合格者数60,099人、合格率72.3%
[2021年・第33回]
受験者数84,483人、合格者数59,975人、合格率71.0%
[2020年・第32回]
受験者数84,032人、合格者数58,745人、合格率69.9%
[2019年・第31回]
受験者数94,610人、合格者数69,736人、合格率73.7%
参考:第35回介護福祉士国家試験合格発表

過去の合格者数や合格率を知りたい方は、前回(2022年・第34回)前々回(2021年・第33回)の合格速報も参考にしてみてください。

3.合格点・ボーダーライン

合格基準は、筆記試験・実技試験ともに、総得点の60%程度とされています。

合格基準点の推移(直近5年)

基準.png

[2023年・第35回]
筆記試験75点、実技試験53.33点

[2022年・第34回]
筆記試験78点、実技試験53.33点
[2021年・第33回]
筆記試験75点、実技試験53.33点
[2020年・第32回]
筆記試験77点、実技試験46.67点
[2019年・第31回]
筆記試験72点、実技試験46.67点
参考:介護福祉士国家試験の合格基準及び正答について(第35回第34回第33回第32回第31回第30回

なお、社会福祉進行・試験センターが公表している基準は以下のとおりです。

筆記試験(1問1点 125点満点)

①. 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者
②. ①を満たした方のうち、以下の試験科目の11科目すべてで得点がある
  • [1]人間の尊厳と自立、介護の基本
  • [2]人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
  • [3]社会の理解
  • [4]生活支援技術
  • [5]介護過程
  • [6]こころとからだのしくみ
  • [7]認知症の理解
  • [8]認知症の理解
  • [9]障害の理解
  • [10]医療的ケア
  • [11]総合問題

実技試験

課題の総得点の60%程度を基準として、課題の難易度で補正した点数以上の得点の者

4.第35回の試験総評と第36回に向けての対策

第35回介護福祉士国家試験の難易度や出題傾向、第36回に向けての対策方法について、首都医校の坪山大亮先生に解説していただきました。

単年による比較では、問題の傾向および難易度に大きな変化はありませんが、近年の出題傾向として各領域で事例問題が多くなっています。事例の対象者も障害児から高齢者と幅広く、とくに地域で暮らす対象者について問う傾向が強まっています。各領域別の総評は以下のとおりです。

《人間と社会》
『人間関係とコミュニケーション』の増えた2問は今年度より加えられた「チームマネジメント」に関する問題でした。『社会の理解』では「高齢者と介護保険制度」2問、「障害者福祉と障害者保健福祉制度」4問と、障害福祉の分野の比重が大きい出題だったといえます。
《こころとからだのしくみ》
全体的に短文で知識を問う問題から、事例などで出題される傾向にあります。問題をよく読み、なにを問われているかを読み取ることが必要です。『発達と老化』は、幼児期から学童期にかけての発達を問われることが多くなりました。『認知症の理解』では、近年の政策についても学習しておく必要があります。
《介護》
近年の介護の基本原則でもある「利用者本位」「自立支援」「共感的理解」について事例を通じて問う傾向が強まっています。介護の実践場面において介護福祉士の基本理念・姿勢が理解できているかが問われます。

次年度の対策としては、専門用語の理解はもちろんのこと、今年度に引き続き地域共生社会の実現』や『SDGs』の実現に向けた介護福祉士の役割はチェックすべきでしょう。
お話をうかがったのは...

坪山大亮先生

学校法人日本教育財団 首都医校 介護福祉学科

230222介護福祉士・坪山大亮先生.jpg

プロフィール
・主な職歴 通所リハビリ、通所介護、訪問介護、放課後等デイサービス
・保有資格
介護福祉士、介護支援専門員

syuto.jpg

首都医校
新宿(西口)駅前徒歩3分(地下街から直結)の救急・看護・歯科・リハビリ・スポーツ・東洋医療・福祉分野まで学べる専門学校。多彩な学科がある環境で、チーム医療に対応するエキスパートを育成。お問合せ:学校法人日本教育財団 首都医校

5.国家試験合格後におこなうべき手続き

国家試験合格後には、介護福祉士免許登録の申請手続きが必要です。 免許登録をおこなうことで、はじめて介護福祉士として現場で働くことができます。手続きする期限の定めはありませんが、合格後はできるだけ早い時期に免許登録の手続きをしましょう。
資格登録手続きの流れ、必要事項等の詳細は、 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「新規登録の申請手続き」より確認できます。

6.第35回介護福祉士国家試験の概要

試験日・試験地

試験期日 筆記試験  2023年(令和5年)1月29日(日)
実技試験  2023年(令和5年)3月5日(日)
試験地 筆記試験
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

実技試験
東京都、大阪府

試験科目

筆記試験 領域:人間と社会
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解

領域:こころとからだのしくみ
発達と老化の理解、認知症の理解、
障害の理解、こころとからだのしくみ

領域:医療的ケア

医療的ケア領域:介護
介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程総合問題(上の4領域の知識・技術について横断的に問う問題を、事例形式で出題)
実技試験 介護等に関する専門的技能

出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」

受験申し込み・受験料

受験申込書の受付期間 2022年(令和4)年8月10日(水)から
9月9日(金)まで(消印有効)
受験手数料 18,380円

7.介護福祉士として転職・就職を成功させるコツ

介護福祉士が就職・転職するのにおすすめの時期

介護業界は、年間を通じて求人募集が見られますが、なかでも毎年3月は、思わぬ好条件の求人を狙いやすい時期です。年度末を機に転職する・退職する人が多いのが理由の一つです。
また、介護福祉士の国家試験に合格できなかった場合には、残念ながら、介護事業所の内定が取り消しになるケースもありえます。逆に、合格者にとっては、不採用となった内定者分の枠を埋める求人に応募できる可能性があります。

また、介護職は、求人募集から採用・入職までの期間が短い傾向にあるのが特徴です。介護事業所のなかには、採用から数日で入職できるケースも。そのため、年度末に就職・転職活動をすれば、試験勉強で培った知識や技術を存分に活かしながら、4月入職者と肩を並べて介護福祉士として、自分の力を発揮しやすいでしょう。

>>介護福祉士の資格がいかせる職場を探す

自分に合った職場を見つけるために

年度末は好条件の求人を狙いやすい時期とはいえ、就職・転職に焦りは禁物です。自分に合った労働環境かどうか十分に見極めなければ、ミスマッチが起こったり、短期離職につながったりしてしまうとも限りません。

せっかく就職が叶っても、短期離職となれば、新たに就職・転職活動を行うための労力がかかってしまいます。介護福祉士として、効率的にキャリアを積んでいくためにも、介護職向けの適職診断なども参考にし、自分に合った就職先をしっかり見極めることが大切です。

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