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介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

介護サービス、施設・事業所等

地域包括支援センター

地域包括支援センターとは、2005年施行の介護保険制度改正で創設された、地域支援事業等を担当する機関。地域住民の相談窓口、助言や啓蒙、介護支援専門員の支援などを行います。市町村が直接設置する直営型と、市町村が地域支援事業等の実施を委託した社会福祉法人などの委託型があります。

居宅介護支援事業者(事業所)

居宅介護支援事業者(事業所)とは、在宅の要介護者の自立した日常生活の継続を支援するため、居宅サービス計画の作成や給付管理などのサービスを提供する事業者。介護支援専門員(ケアマネジャー)を置き、要介護者や家族等からの相談に応じます。要介護者と契約して、居宅介護支援(ケアマネジメント)を行います。

デイサービス(通所介護)

デイサービス(通所介護)とは、要介護者や障害者が、日帰りで利用する介護サービス。原則として送迎があり、食事や入浴の介助、機能訓練などが提供されます。介護保険の給付対象としては、認知症ケアに重点を置いた「認知症対応型通所介護」、「地域密着型通所介護」などがあります。

ホームヘルプサービス(訪問介護)

ホームヘルプサービス(訪問介護)とは、要介護者や障害者、難病患者の在宅生活を支援するため、介護福祉職が居宅を訪問して、介護を提供するサービス。入浴、排せつ、食事などの身体介護、調理や洗濯、掃除などの生活援助を一体的に提供します。身体介護の一つとして、通院等移動の介助、自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助も提供されます。

ショートステイ(短期入所系サービス)

ショートステイ(短期入所系サービス)とは、要介護高齢者や障害者が、在宅生活の継続のために、事業所や施設に一時的(1週間程度の短期間)に入所するサービス。介護保険の給付対象では「短期入所生活介護」と、医療的ケアが必要な対象者向けの「短期入所療養介護」、障害者総合支援法の「短期入所」があります。介護者に対するレスパイト・ケアとしての機能もあります。

介護老人保健施設

介護老人保健施設とは、介護保険制度における介護保険施設の一つ。退院後に在宅生活を送ることが難しい場合に、在宅復帰を目指してリハビリテーションを行うための入所施設です。医師による医学的管理の下に、必要な医療や栄養管理、食事入浴などの介護が提供されます。また、在宅での生活継続に必要な支援を行う在宅生活支援施設としての役割、介護教室の開催など地域に開かれた施設としての役割など、さまざまな役割をもっています。

介護医療院

介護医療院とは、高齢者を受け入れる介護保険施設のうち、医療的ケアに重点を置いた入所施設で、2017年介護保険制度改正で創設されました。長期療養のための医療と介護が一体的に提供されます。長期療養の高齢者を受け入れてきた施設に「介護療養型医療施設」がありますが、2023年度末に廃止される予定で、介護医療院などの施設へ移行されます。

有料老人ホーム(特定施設等)

有料老人ホームとは、老人福祉法で定める入所施設です。施設の職員によって介護サービスが提供される「介護付(一般型)」、外部の委託事業所によって介護サービスが提供される「介護付(外部サービス利用型)」、外部の他事業者による訪問介護サービスなどを受けることができる「住宅型」、自立した高齢者向けで要介護になると退去しなければならない「健康型」があります。

グループホーム

グループホームとは、認知症高齢者や障害者等が、比較的少人数で家庭的な環境の下で、介護者と一緒に自立した日常生活を営む施設。介護保険サービスでは、地域密着型サービスの一つである「認知症対応型共同生活介護」を提供する事業所(施設)を指します。また、障害者総合支援法では、「共同生活援助」を指します。

デイケア(通所リハビリテーション)

デイケア(通所リハビリテーション)とは、要支援者・要介護者が、日帰りで生活機能訓練や食事入浴などの介護サービスを受けます。原則として送迎があり、医師や生活機能訓練専用の職員がいます。病院・診療所、介護老人保健施設介護医療院が提供拠点です。在宅の要介護者の社会的孤立感の解消や、家族介護者のレスパイト・ケア効果も期待されています。

訪問入浴サービス

訪問入浴サービスとは、自宅の浴槽や通所系サービスでは入浴ができない人の自宅に、特殊浴槽を持ち込み、入浴の提供を行うサービス。原則、介護職員2名看護職員1名の体制で提供します。全身入浴の提供を基本としますが、利用者の心身の状況に応じ、足浴や洗髪など部分浴清拭に代えることもあります。介護保険制度では「訪問入浴介護」という居宅サービスの一つです。

小規模多機能型居宅介護

介護保険制度による地域密着型サービスの一つで、通いのサービスを中心に、訪問サービス、短期間の宿泊サービスを組み合わせて利用することができます。利用登録は一カ所に限られます。訪問看護と連携した看護小規模多機能型居宅介護は「複合型サービス」と呼ばれます。

緩和ケア

緩和ケアとは、がん性疼痛などの痛みや精神的な苦しみの緩和、QOLの向上を目的とするケア。終末期(余命が6か月以内と考えられる状態)だけではなく、診断されたときから緩和ケアを受けることができます。医師だけではなく理学療法士、心理療法家、ソーシャルワーカー介護福祉職、ボランティアなど、様々な専門職がチームとなり患者を支えます。緩和ケアを行う病棟を「緩和ケア病棟」といい、一般的な病棟とは異なり、患者専用の台所や談話室が備えられています。

監修者永嶋 昌樹(ながしま まさき)

現職:日本社会事業大学社会福祉学部 准教授(「高齢者福祉論」「介護過程の展開と実践」)

略歴:社会福祉事業団に就職後、特別養護老人ホーム介護職員、在宅介護支援センター相談員・介護支援専門員(ケアマネジャー)など約12年間の現場実務を経て、大学の専任教員として福祉専門職養成に携わる。

学位資格:博士(社会福祉学)、介護福祉士、社会福祉士

社会活動:公益社団法人東京都介護福祉士会会長、介護福祉士国家試験委員、東京都介護保険審査会委員など

著書:『保育・福祉のための社会福祉援助技術事例研究』(共著, 建帛社)、『これからの訪問介護と施設介護の視点』(共著, ぎょうせい)、『アクティブラーニングで学ぶ介護過程ワークブック』(共著, みらい)、『介護教育方法の理論と実践』(共著, 弘文堂)など

制作/エディポック

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