Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

その他介助に関する用語

残存機能

残存機能とは、疾病や傷害などで様々障害を負った人に、残された機能。介護の基本やリハビリテーションの基礎では、残存機能が低下しないよう、あるいは本人が気づかない残存機能を見つける方法として、ICF(国際生活機能分類)の考え方を用い、「できること」「していたこと」から残存機能を発揮することにより「残存能力」を維持・向上する、自ら残存機能を発揮できる環境づくりをすることも重要であり、介護専門職の役割です。

廃用症候群(生活不活発病)

廃用症候群とは、虚弱(フレイル)の状態が進行すると生じる、老年症候群のひとつです。関節拘縮褥瘡認知機能障害尿失禁便秘、抑うつなどが生じます。活動低下状態が継続することが原因となり、心身の機能が低下することから、「生活不活発病」とも呼びます。医師との連携の下で、できる限り身体を動かすことで予防が期待できます。

日常生活動作(ADL:Activity of daily living)

日常生活動作(ADL)とは、日々の生活の中で行う、基本的な動作のこと。➀食事更衣整容排せつなどの身の回りの動作、➁移動に関わる動作、③家事や交通機関を使っての移動、などの基本的動作群のことで、一般的には➀と➁を指します。医療や介護の現場では、これらの日常生活動作を自立して行える状態であるかどうかに着目します。

手段的日常生活動作(IADL:Instrumental activity of daily living)

手段的日常生活動作(IADL)とは、日常生活動作(ADL)のうち、家事や交通機関を使う買い物、パソコンやインターネットなどで通信するなど、より広い意味で、かつ日常生活動作で使用する動作を応用(日常生活動作より複雑な動作)するものを指します。さらに、日常生活関連動作、または生活関連活動として、調理や掃除、洗濯など、日常生活動作より広い生活圏での活動を指している場合があります。

監修者永嶋 昌樹(ながしま まさき)

現職:日本社会事業大学社会福祉学部 准教授(「高齢者福祉論」「介護過程の展開と実践」)

略歴:社会福祉事業団に就職後、特別養護老人ホーム介護職員、在宅介護支援センター相談員・介護支援専門員(ケアマネジャー)など約12年間の現場実務を経て、大学の専任教員として福祉専門職養成に携わる。

学位資格:博士(社会福祉学)、介護福祉士、社会福祉士

社会活動:公益社団法人東京都介護福祉士会会長、介護福祉士国家試験委員、東京都介護保険審査会委員など

著書:『保育・福祉のための社会福祉援助技術事例研究』(共著, 建帛社)、『これからの訪問介護と施設介護の視点』(共著, ぎょうせい)、『アクティブラーニングで学ぶ介護過程ワークブック』(共著, みらい)、『介護教育方法の理論と実践』(共著, 弘文堂)など

制作/エディポック

介護用語を一覧から探す