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グループホームで働くケアマネの仕事内容・1日の流れ

公開日:2023.01.27 更新日:2023.07.25
グループホームで働くケアマネの仕事内容・1日の流れ

ケアマネジャー(介護支援専門員:略称「ケアマネ」)の職場の選択肢は幅広く、さまざまな介護施設や介護事業所で活躍できます。しかし、ケアマネジャーとして長く安定して働くためには自分に合う職場を正しく見極めて、キャリアプランを築くことが必要です。

当記事ではより自分に合う職場への転職を考えている方に向けて、グループホームで働くケアマネジャーの仕事内容と待遇を紹介します。グループホームで働く魅力も知り、キャリアプランを考える際のヒントを得たい方は、ぜひ参考にしてください。

1. グループホームでのケアマネの仕事内容

グループホームとは、認知症の高齢者が共同生活を送る住居です。グループホームでは家庭的な住環境・近所の方との交流・入浴や排泄等の介助・機能訓練などを提供し、地域社会における利用者さんの自立した生活を支援します。

(出典:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf)

ケアマネジャーとは要介護・要支援状態にある高齢者やご家族の相談を受けてケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、関係者との連絡や調整を担当する職種です。介護施設や介護事業所ではケアプランに従い、心身の状態に応じた支援を提供します。

グループホームで働くケアマネジャーの主な仕事は利用者さんの解決すべき課題を明確化した上でケアプランを作成して、適切な支援が提供されるように調整することです。

(出典:厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000114687.pdf)

(出典:福祉医療機構「介護支援専門員(ケアマネジャー)」/ https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguidejobtype/jobguide_job07.html)

ただし、グループホームにおけるケアマネジャーの仕事内容に関しては、以下2点に注意しましょう。

●介護業務を兼務する場合がある
グループホームではケアマネジャーの仕事に支障が出ない限り、介護業務との兼務が認められます。グループホームに就職・転職する際には採用担当者に問い合わせて、「ケアプラン作成業務以外を担当する必要はあるか」を確認すると安心です。

●複数ユニットを担当する可能性がある
グループホームのケアマネジャー人員配置基準は2021年より、ユニットごとに1人から事業所ごとに1人へと緩和されました。そのため、ケアマネジャーは複数ユニットを担当して、ケアプラン作成などを行うケースがあります。

1-1. グループホームで働くケアマネの1日の流れ

グループホームで介護業務を兼務するケアマネジャーは、2交代のシフト制勤務を行うことが一般的です。以下では、日勤帯で勤務する日のスケジュール例を示します。

【グループホームで働くケアマネジャーの1日の流れ・スケジュール】

時刻 仕事内容
9:00 出勤、ミーティング
10:00 ケアプラン作成
12:00 利用者さんの食事介助
13:00 昼休憩
14:00 モニタリング
16:00 サービス担当者会議
17:00 事務作業(活動内容の記録、必要書類の作成など)
18:00 退勤

モニタリングとは利用者さんの生活・身体状況をケアマネジャーが確認し、ケアプランの妥当性を判断する作業です。モニタリングした結果として新たな課題が発覚した場合は、ケアプランを修正します。

サービス担当者会議とは、ケアプランを作成したケアマネジャーが中心となり、介護職員・リハビリスタッフなどと情報共有・意見交換を行う機会です。サービス担当者会議には利用者さん本人やご家族にも出席してもらい、提供している支援に関する意見を聞きます。

2. グループホームで働くケアマネの待遇・給料

ケアマネジャーが待遇の良い職場に転職するためには、平均的な給料水準を把握しておくことがおすすめです。ケアマネジャーの平均年収・月収・賞与額は、下表の通りです。

【ケアマネジャーの年収・月収・賞与】

男女平均 男性 女性
年収(※) 約410万円 約461万円 約390万円
月収 約28.7万円 約32.0万円 約27.5万円
賞与 約64.9万円 約77.4万円 約60.0万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)

*年収金額には、賞与が含まれます。

ケアマネジャーの平均年収約410万円は、介護職員の平均年収を約57万円上回る水準です。ケアマネジャーになるためには資格取得の労力を要する代わりに金銭的な見返りは大きく、介護職員として働いていた時以上の待遇を期待できます。

また、グループホームで働くケアマネジャー(介護支援専門員資格あり)の平均年収は約424万円で、実務者研修・介護職員初任者研修のみの方の平均年収を上回ります。ただし、グループホームのケアマネジャーの平均年収は、介護老人福祉施設(特養)・介護老人保健施設で働くケアマネジャーの平均年収よりも低い傾向にあります。

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03kekka.pdf)

なお、グループホームで働くケアマネジャーの給料については、以下のページでも解説しています。より詳細な情報を把握したい方は、以下のページを参考にしてください。

グループホームで働くケアマネの給料相場|給料アップのポイントも

3. ケアマネがグループホームで働く魅力

ケアマネジャーは、グループホームの利用者さんやご家族の生活を支える重要な存在です。利用者さんやご家族から感謝されたり、相談・対話を通じて信頼関係を構築できたりした時には、大きなやりがいを感じるでしょう。

自分自身が作成したケアプランによって良い方向に向かう利用者さんの姿を見ることは、ケアマネジャーとして働く上での励みになります。グループホームのケアマネジャーは利用者さんが常に側にいる環境で働くことから状態の変化を実感しやすく、モチベーションを高く維持して、働くことが可能です。

ケアマネジャーがグループホームで働くメリットや魅力には、下記のようなポイントも挙げられます。

・利用者さんの一人ひとりと向き合い、きめ細やかな少人数ケアを実践できる
・介護職員やリハビリスタッフと連携して、さまざまな角度から利用者さんを支援できる

グループホームは一般的に介護老人福祉施設などと比較して、利用者さんの人数が少数です。大規模施設では実践しにくいきめ細やかな支援を提供したい方には、グループホームが向いています。

4. グループホームにおける計画作成担当者とケアマネの違い

グループホームには「計画作成担当者」と呼ばれる人材がいて、ケアマネジャー同様にケアプラン作成・関係者との連絡や調整などを担当します。厚生労働省の定めるグループホームの人員配置基準では、1ユニットごとに1人の計画作成担当者を配置することが必要です。そして、計画作成担当者のうちの最低1人は、ケアマネジャーである必要があります。

(出典:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf)

(出典:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定における改定事項について」/ https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf)

例)2ユニットのグループホームの場合

計画作成担当者:2人以上の配置が必要(2人以上のうちの1人はケアマネジャー)

計画作成担当者とケアマネジャーの大きな違いは、なるための条件です。ケアマネジャーになるためには介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、介護支援専門員実務研修を受講することが必要です。計画作成担当者は、認知症介護実践者研修を修了することのみでなれます。

ただし、計画作成担当者の人材募集では多くの場合、転職サイトの応募条件に「ケアマネジャー資格もしくは主任ケアマネジャー資格必須」の記載があります。ケアマネジャー資格・主任ケアマネジャー資格を持つ方は面接で専門知識をアピールすると、充実した待遇を得られることもあるでしょう。

また、計画作成担当者は一般的にケアマネジャーと比較して、介護業務を多く担当する傾向があります。計画作成担当者は介護の現場に直接立ち、支援を担当することで、ケアプランの妥当性や利用者さんの心身の状態をより正確に把握することが可能です。

4-1. 計画作成担当者の仕事内容

計画作成担当者は「施設内のケアマネジャー」と呼ばれることもあるほど、ケアマネジャーとよく似た仕事を担当します。以下は、計画作成担当者の担当する仕事の例です。

計画作成担当者の仕事内容

・ケアプランの作成
・モニタリング
・服薬状況の管理
・健康状態の把握
・ご家族への情報共有

服薬状況の管理や健康状態の把握を正確に行うためにかかりつけ病院の医師などと連絡を取り、情報を共有することも、計画作成担当者の仕事です。かかりつけ病院とも連携して把握した利用者さんの状態は必要に応じてご家族に共有し、フィードバックを得た上で、より良いケアプランへのブラッシュアップを図ります。

まとめ

グループホームとは認知症の高齢者を受け入れて、できる限り自立した生活が送れるように支援する施設です。グループホームで働くケアマネジャーはケアプランの作成・関係者との連絡や調整などを担当し、利用者さんを支援します。

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※当記事は2022年7月時点の情報をもとに作成しています

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