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老健の夜勤とは?メリット・デメリットと働く上でのコツ3つ

公開日:2023.02.16 更新日:2023.02.27
老健の夜勤とは?メリット・デメリットと働く上でのコツ3つ

老健(介護老人保健施設)とは、介護が必要となった高齢者の在宅復帰・在宅療養支援を行うための介護保険施設です。利用者さんは老健で生活を送ることとなるため、老健で働く看護・介護職員は24時間365日体制で介護サービスを提供すべく、日勤のみならず夜勤にも対応する必要があります。

しかし、夜間は基本的に利用者さんの就寝時間中となるため、老健で夜勤をする場合はどのような業務を担当するのか、夜勤で働くことにどのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、老健における夜勤での働き方や仕事内容から、夜勤で働くメリット・デメリット、夜勤で働く際のコツまで詳しく紹介します。夜勤のある介護施設で初めて働こうと考えている方は、必見です。

1. 老健の夜勤とは?

入居型介護施設である老健の利用者さんは、いわゆる「施設で暮らす入居者」となります。そのため、老健で働く職員は24時間365日体制で利用者さんに向けてあらゆるケア・サービスを提供すべく、日勤のみならず夜勤で働くケースも多々あります。

基本的に、老健の夜勤には主に「2交替制」と「3交替制」という2つのシフト形態があり、2交替制の場合は「日勤・夜勤」、3交替制の場合は「日勤・準夜勤・深夜勤」を担当します。それぞれの勤務時間帯の例は、下記の通りです。

2交替制 【日勤】9:00~18:00(休憩1時間)/8時間勤務
【夜勤】16:00~10:00(休憩2時間)/16時間勤務
3交替制 【日勤】7:00~16:00(休憩1時間)/8時間勤務
【準夜勤】15:00~0:00(休憩1時間)/8時間勤務
【深夜勤】22:00~7:00(休憩1時間)/8時間勤務

上記の各シフト時間帯はあくまで一例であり、具体的な時間帯は施設によって細かに異なります。

なお、老健に限らず介護施設全体においては87.6%が2交替制を採用していることも特徴です。

(出典:日本医療労働組合連合会「2021年介護施設夜勤実態調査結果概要」
/ http://irouren.or.jp/research/69ae27ef682eb89b88d6ef404b4b7fc0f700ee00.pdf

1-1. 夜勤専従という働き方もある

老健には、2交替制や3交替制など、日勤と夜勤をミックスにこなすというシフト形態だけでなく、シフトをすべて夜勤の時間帯のみにする「夜勤専従」という働き方もあります。

老健で働く介護職員の全員が、夜勤に対応できるわけではありません。なかには、子育てをしていたり家族の介護をしていたりする方もいるため、夜勤が可能な人材の確保は施設として困難となっています。そのため、夜勤専従で働ける介護職員は需要が高いことも特徴です。

1-2. 老健の夜勤で働く場合の仕事内容

老健で夜勤をする場合は、主に下記のような仕事を担当することとなります。

●身体介助
●居室巡回
●救急対応
●記録記入

割合としては、夕食や朝食の食事介助、入浴介助、服薬介助、離床/起床介助などの身体介助が多くを占めます。深夜は利用者さんの居室を巡回しつつ、ほかの介護職員と交代で仮眠をとることが基本です。また、利用者さんの体調が悪化した際は救急対応を行うこともあります。

2. 老健の夜勤で働くメリット・デメリット

老健の夜勤は、日勤と勤務時間帯や仕事内容がやや異なります。そのため、老健の夜勤特有のメリット・デメリットも存在します。「老健で日勤だけでなく夜勤もこなせる介護職員として活躍したい」「老健の夜勤専従で働きたい」という方は、事前に老健の夜勤で働くメリット・デメリットを把握しておきましょう。

ここからは、老健の夜勤で働くメリット・デメリットを、それぞれ詳しく解説します。

2-1. 【メリット1】時間を有効に使える

夜勤は、利用者さんが就寝している時間に働くことから、比較的ゆったりと過ごせる点がまず大きな特徴です。定期巡回や記録記入作業が終われば、空き時間が発生することも多々あるでしょう。

このような空いた時間を有効に活用して、書類整理やスタッフルームの清掃など、日勤中は忙しくて手が回らないような業務にもじっくり取り組むことが可能です。また、夜勤スタッフは日勤スタッフに比べて少ないため、ほかのスタッフの目を気にせず自分のペースで業務に取り組める点も大きなメリットといえるでしょう。

2-2. 【メリット2】日勤と比較して高収入を期待できる

老健に限らず、介護施設では夜勤をすると必ず「夜勤手当」が支払われます。夜勤手当とは、夜勤を担当した介護職員に対して支払われる夜勤1回あたりの報酬・手当のことであり、 老健では1回の夜勤(2交替制)につき7,203円が平均額となっています。

(出典:日本医療労働組合連合会「2021年介護施設夜勤実態調査結果概要」
/ http://irouren.or.jp/research/69ae27ef682eb89b88d6ef404b4b7fc0f700ee00.pdf

そのため、夜勤もこなす介護職員と日勤専従で働く介護職員の労働時間が同じであっても、夜勤もこなす介護職員のほうが合計収入額は高くなります。効率的に稼げるという点は、大きな魅力となるのではないでしょうか。

2-3. 【デメリット1】生活リズムが乱れる場合がある

夜勤は、人々が普段寝ている時間帯に活動することとなります。日勤と夜勤の両方をこなす場合は、不規則な勤務となるため生活リズムが乱れやすくなる点がデメリットです。

また、夜勤専従であっても、役所など昼間にしなければならない用事がある際は睡眠不足となりやすく、心身ともに疲れを感じてしまうでしょう。疲労が蓄積すると体調を崩す可能性もあるため、十分な睡眠を心がけることが大切です。

2-4. 【デメリット2】2交替制の場合は拘束時間が長くなる

老健では、2交替制夜勤の場合、基本的に「午後16:00から午前10:00まで」といった16時間勤務となります。休憩時間は2時間あり、労働時間中に仮眠を取ることは可能であるものの、16時間という拘束時間の長さは心身ともに疲労を感じる要因にもなるでしょう。

3交替制勤務をベースに考えると、2交替制は1回の夜勤で2日分の仕事をしていることとなります。たとえゆったりと過ごせる時間が多いとはいえ、負担は決して少なくありません。ほかの夜勤スタッフと交代で仮眠を取りながら、体力を温存させておく必要があるでしょう。

3. 老健の夜勤で働く際のコツ3つ

老健の夜勤は夜勤手当がつき、効率的に稼げることから積極的に担当したいと考える方も少なくありません。しかし、不規則な勤務スタイルによって体調を崩しやすいため、夜勤で働く際はいくつかのポイントをおさえておく必要があります。

最後に、老健の夜勤で働く際のコツを3つ紹介します。

3-1. 勤務前または勤務中に仮眠を取る

夜勤で働く際は、眠気対策のためにも勤務前または勤務中に仮眠を取ることがおすすめです。勤務前に仮眠を取る際は、睡眠の周期に合わせて90~180分程度で眠りから覚めるようにしましょう。

また、前述の通り夜勤中は仮眠を取ることも可能です。眠気や集中力の低下を感じ始めたら、なるべく早めに仮眠を取るようにしましょう。

3-2. 夜勤明けの過ごし方に注意する

夜勤をしながら体調を万全に整えるためには、夜勤明けの過ごし方に注意が必要です。夜勤明けは、 「朝日を浴びる」「軽めの食事を取る」「眠り過ぎない」の3つを意識してみましょう。

夜勤明けに太陽の光を浴びることで、セロトニンが活性化し、体内時計を整えたりストレスを軽減させたりする効果があるとされています。疲労が蓄積したままだと眠り過ぎてしまう可能性があり、さらに生活リズムが乱れる原因となるため、カーテンの締め切った部屋で目覚まし時計をセットせずに眠るのは控えておきましょう。

また、夜勤明けに空腹を感じていても、軽めの食事を心がけましょう。満腹になるまで食事を取ると、胃腸の働きが活発となり、睡眠の質を落とす可能性があるためです。

3-3. 求人選びのポイントを知っておく

夜勤のある老健で働きたいと感じた際は、求人選びのポイントを知っておくことも重要です。求人選びでまずチェックしておくべきポイントが、 「夜勤のシフト形態」と「各形態の勤務時間」の2つとなります。

無理なく働き続けるためには、自分がどのような働き方に適性があるかも把握しておくことが大切です。16時間といった長時間の勤務が困難と感じた際は、3交替制の形態をとっている求人を選ぶようにしましょう。

また、老健は無資格者・未経験者でも働くことができます。しかし、夜勤中は少人数体制となるため、介護資格や実務経験のない職員のみで夜勤シフトを組むケースはほとんどありません。

夜勤専従で活躍したいという場合は、まず日勤で働きながら患者さんの救急対応もこなせる程度の介護スキル・技術を磨いたり、資格取得を目指したりするとよいでしょう。介護職員初任者研修を修了したのち、働きながら介護福祉士を目指すといった方法も1つの手段です。

自分にどのような職場が適しているかが分からないという場合は、転職エージェントへの相談もおすすめです。介護職専門のエージェントは、いわゆる転職支援のプロであり、一人ひとりの要望や条件を聞いて、マッチ度の高い求人を紹介してくれます。就職・転職を成功させたいなら、このような転職エージェントに相談してみるとよいでしょう。

まとめ

老健で働く看護・介護職員は、施設で暮らす利用者さんを24時間365日体制でサポートするため、日勤のみならず夜勤にも対応する必要があります。老健の夜勤には主に「2交替制」と「3交替制」があり、2交替制の夜勤は2時間の休憩と仮眠を取りながらの16時間勤務となることが特徴です。

老健の夜勤で働くことには、時間を有効に使える・夜勤手当がつくというメリットがある一方で、生活リズムや身体面に関するデメリットもあります。老健で働きたいと考えた際は、自分に合った夜勤の働き方が何かを明確にしたうえで、適切な求人を選びましょう。

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※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています

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