介護タクシーと福祉タクシーの違いは?運転手になるのに必要な資格も

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介護タクシーと福祉タクシーの違いは?

介護タクシー・福祉タクシーは、身体が不自由な要介護者が安心して外出するために欠かせないサービスであり、高齢化が進む日本社会では今後も需要が高まっていくと予想されます。

介護タクシーと福祉タクシーは似た役割を持っていますが、利用方法や料金、種類などさまざま違いがあります。また、どのような方が利用できるかなど、それぞれの対応範囲や提供できるサービスが異なるため、利用する際は注意が必要です。

当記事では、介護タクシーと福祉タクシーの違いや、運転手になる方法について詳しく解説します。

1.介護タクシーとは?

介護タクシーは「通院等のための乗車または降車の介助」における訪問介護サービスの1つで、介護を必要とする方が外出のために利用できるタクシーです。主に、車いすやストレッチャーのまま乗車できるよう、スロープやリフトを備えた介護車両を使用し、運転手が利用者さんの介助を行います。

介護タクシーに法的な定義などはありませんが、介護保険が適用されるものと保険適用外のものがあり、実施されるサービスや利用できる状況が異なります。介護保険適用とされる介護タクシーは、運転手が介護士資格を有しており、利用対象者や目的、サービス内容は介護保険制度で規定されている点が特徴です。また、「介護保険タクシー」と呼ばれる場合もあります。

一方で、介護保険適用外の介護タクシーは、利用対象者や目的、サービス内容に規定はありませんが運転手は必ずしも介護士資格を有しているとは限りません。

2.福祉タクシーとは?

福祉タクシーとは、車いすなどを利用している、歩行が困難な身体障害者向けのタクシーです。行政では福祉輸送サービスの総称として用いられており、国土交通省では以下のように定義されています。

福祉タクシーとは、道路運送法第3条に掲げる一般乗用旅客自動車運送事業を営む者であって、一般タクシー事業者が福祉自動車を使用して行う運送や、障害者等の運送に業務の範囲を限定した許可を受けたタクシー事業者が行う運送のことをいう。

(引用: 国土交通省「福祉タクシー」_引用日2022/06/13)

福祉タクシーは、介護保険の適用対象外となるため、利用料は全額自己負担となりますが、利用条件に制限は設けられていません。そのため、介護タクシーと比較して利用目的の幅が広く、ニーズに合わせて好きな目的で自由に利用できる点がメリットです。

また、福祉タクシーは利用者さんの移動をサポートするために介護車両が使用されており、車いすのまま乗れるように車いす用のリフトが付いたものなどが導入されています。

注意点としては、運転手に介護士資格がない場合は、タクシー乗降介助などのサービスは行われないため、家族や付添人がサポートする必要があります。

3.介護タクシーと福祉タクシーの違い

介護タクシーと福祉タクシーは、どちらも法令で基準が定められているわけではありません。そのため、同じようなものと認識されることもありますが、一般的にはさまざまな違いがあるとして使い分けられています。

以下では、介護タクシーと福祉タクシーの違いについて解説します。

タクシーの利用可能者

介護タクシーは、「自宅や老人ホーム、ケアハウスなどの介護保険施設で生活している、1人で公共交通機関を利用できない要介護度1以上の人」を利用対象としています。介護士資格を持っている運転手が乗降介助を行うため、要介護者以外の方は同乗できず、家族も同乗できません。また、要介護認定ではなく、要支援認定されている方も利用はできないため注意が必要です。

一方で福祉タクシーは、身体障害者や要介護者などの支援を要する高齢者を利用対象としていますが、明確な基準や条件は設けられていません。そのため介護タクシーと違い、要介護者だけでなく要支援者でも利用が可能です。また、家族などの同乗も可能となっています。

運転手の保有資格

介護タクシーでは、運転手が業務として乗降介助やサポートをするため、介護士資格を有しています。そのため運転手は、普通自動車2種免許と介護職員初任者研修が必須です。ほかには、ユニバーサルドライバー研修やサービス介助士などの資格を持っていれば、より良いサービスの提供に役立ちます。

福祉タクシーは、介護タクシーと違い、運転手に介護士資格取得の義務がありません。そのため、運転手が介護士資格を有していない場合は、介助などのサポートを受けることができないので注意が必要です。介助が必要な場合は、運転手の資格の有無や希望する介助が受けられるかどうか、などを事前に確認しましょう。

介護保険の適用可否

介護タクシーは介護保険適用となりますが、介護タクシー料金に含まれる「運賃」「介護サービス費用」「器具のレンタル費用」のうち介護サービス費用だけ、介護保険が適用されます。

介護サービスは、乗降介助や身体介助、着替えや靴を履くなど外出までの介助などがあり、どのようなサービスをどれだけ利用するかによって費用が変わります。なお、受けられる介護サービスは、ケアマネジャーが作成するケアプランによって決まり、ケアプランに記載されてないサービスは原則として受けることができません。

一方で福祉タクシーは、介護保険適用外となるため、サービス利用にかかる料金は全額自己負担となります。

サービスの範囲

介護タクシーはあくまでも、訪問介護のサービスの1つです。介護タクシーは、車の移動だけでなく身体介護や買い物などの、日常生活の幅広いサービスが受けられる点が最大のメリットです。

しかし、前述した通り受けられるサービス内容はケアプランによって決定されるため、利用者さんによって受けられるサービスが異なります。また、車の移動は、病院への通院などの日常生活上で必要な外出であれば利用できますが、友人との食事といった趣味嗜好では利用できません。

反対に、福祉タクシーは、利用目的に制約がないため自由度が高く、プライベートを楽しむための利用ができます。買い物や通院などの日常生活での外出から、旅行や観光、ドライブといった趣味嗜好まで、あらゆる目的で利用が可能です。

タクシーの利用方法

介護タクシーを利用したい場合、まず利用できるか担当のケアマネジャーに確認する必要があります。利用目的を伝え、その内容が通院等乗降介助に当てはまる場合は、利用したい介護タクシー事業者を選択し、ケアマネジャーに仲介してもらいながら契約申請を行います。介護タクシー事業者に迷った場合は、ケアマネジャーに任せることもできるため安心です。

福祉タクシーを利用する場合も、人で評判の良い業者を見極めるのは困難なため、ケアマネジャーに相談して業者を紹介してもらいます。個自分で探す場合はインターネットで業者を検索して探します。「福祉タクシー 上野」など、地名を入れて検索すると見つけやすくなります。

4.介護タクシーや福祉タクシーの運転手になるには?

介護タクシーや福祉タクシーの運転手になるには、それぞれ条件が異なります。

・介護タクシー
介護タクシーの運転手になるには、普通自動車2種免許と介護職員初任者研修の取得が求められます。普通自動車2種免許を取得するためには、技能試験を直接受けるか、自動車教習所に通い講習の受講と試験に合格する必要があります。

介護職員初任者研修は、130時間の講習受講と修了試験に合格することで、資格の取得が可能です。介護職員初任者研修は比較的難易度が低いため、講習内容が理解できていれば合格できます。

・福祉タクシー
福祉タクシーの運転手の場合は、普通自動車2種免許を有していれば、ほかの資格は特に必要ないため、介護タクシーの運転手になるよりも難易度は低いといえます。しかし、介護士資格があれば、利用者さんの乗降介助や介護サービスの提供ができ、業務の幅が広がるため持っておいて損はないでしょう。

運転手は介護タクシー・福祉タクシーともに、介護士資格を有している場合は利用者さんの乗降介助を行うため、力のある方に向いています。また、コミュニケーションに長けた思いやりのある方にも向いているといえます。人に寄り添い、役に立つ仕事がしたいという方におすすめの仕事です。

まとめ

介護タクシー・福祉タクシーは、それぞれ対応できるサービス範囲が異なるため、運転手になる方法も異なります。どちらも利用者さんの日常生活をサポートする仕事であることは共通しており、介護タクシー・福祉タクシーともにやりがいの大きい仕事です。タクシー運転手に興味のある方や介護職の資格を活かしたい方は、目指してみてはいかがでしょうか。

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※当記事は2022年6月時点の情報をもとに作成しています

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