介護・福祉の求人・転職なら【マイナビ介護職】

デイケアとデイサービスの違い|それぞれに向いている人の特徴も

公開日:2023.08.03 更新日:2023.08.03
デイケアとデイサービスの違い|それぞれに向いている人の特徴も

デイケアもデイサービスも、利用者さんの生活をサポートする通所サービスです。同じ通所サービスですが、目的や人員基準、サービス内容は異なります。そのため、それぞれの施設を利用する方や働く方は、違いを意識することが大切です。

この記事では、デイケアとデイサービスの違いについて、目的や人員基準、サービス内容を中心に解説します。また、デイケアとデイサービスの仕事に向いている方の特徴についても紹介するので、介護の仕事に興味のある方は、ぜひご覧ください。

1. デイケアとデイサービスの違いとは?

デイケア(通所リハビリテーション)とデイサービス(通所介護)は、どちらも利用者さんの生活をサポートする通所サービスです。しかし、目的や人員基準、サービス内容は異なります。

特に「医師の常駐が義務付けられているか否か」が大きな違いとして挙げられます。デイサービスは医師の常駐が義務付けられていませんが、デイケアは1名以上の専任常勤医師の常駐が義務付けられています。医師の常駐義務の違いが、施設の利用目的やサービス内容の違いにも影響しています。

1-1. 目的の違い

まずはデイケアとデイサービスの目的の違いについて解説します。

デイケア デイサービス
・身体機能回復・維持
・日常生活の自立
・健康管理
・他者との交流・孤立感の解消
・家族の身体的・精神的負担の軽減
・生活機能向上・維持
・他者との交流・孤立感の解消
・心身機能の維持
・家族の身体的・精神的負担の軽減

デイケアは理学療法や作業療法などのリハビリテーションを行って身体機能の回復・維持を目指すことをメインとしています。一方でデイサービスは、利用者さんの健康維持を目指し、他者との交流や生活機能維持・向上などをメインの目的としています。

そのため、医療ケアを受けたい場合はデイケア、非医療的なケアを受けたい場合はデイサービスを利用することが一般的です。

1-2. 人員基準の違い

ここでは、デイケアとデイサービスの人員基準の違いを表にして紹介します。それぞれ利用者さんの利用目的が異なるので、人員基準も異なるものが定められています。

【デイケア(通所リハビリテーション)の人員基準】

医師 専任の常勤医師1以上
(病院、診療所併設の介護老人保健施設では、当該病院、診療所の常勤医との兼務可)
従事者(理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士又は看護師、准看護師若しくは介護職員) 単位ごとに利用者10人に1以上
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 上の内数として、単位ごとに利用者100人に1以上※

※所要時間1~2時間では適切な研修を受けた看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ師で可

(引用:厚生労働省「参考資料4 参考資料(通所リハ)」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000168706.pdf 引用日2023/05/11)

デイケアはリハビリテーションを行うことを目的としており、専任の常勤医師を1人以上配置しなければならないという人員基準があります。また、設備基準としては、リハビリテーション専用の部屋を設けなければならないという決まりがあります。

【デイサービス(通所介護)の人員基準】

生活相談員
(社会福祉士等)
事業所ごとにサービス提供時間に応じて専従で1以上
(※生活相談員の勤務時間数としてサービス担当者会議、地域ケア会議等も含めることが可能。)
看護職員
(看護師・准看護師)
単位ごとに専従で1以上
(※通所介護の提供時間帯を通じて専従する必要はなく、訪問看護ステーション等との連携も可能。)
介護職員 ① 単位ごとにサービス提供時間に応じて専従で次の数以上(常勤換算方式)
 ア 利用者の数が15人まで 1以上
 イ 利用者の数が15人を超す場合 アの数に利用者の数が1超すごとに0.2を加えた数以上
② 単位ごとに常時1名配置されること
③ ①の数及び②の条件を満たす場合は、当該事務所の他の単位における介護職員として従事することができる
機能訓練指導員 1以上(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師)
生活相談員又は介護職員のうち1人以上は常勤

※定員10名以下の地域密着型通所介護事業所の場合は看護職員又は介護職員のいずれか1名の配置で可

(引用:厚生労働省「参考資料3 参考資料(通所介護・療養通所介護)」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000168705.pdf 引用日2023/05/11)

デイサービスは日常生活の介護サービスがメインであるので、生活相談員を事業所ごとに専従させなければなりません。ただし、医師の常駐は義務付けられていません。

1-3. サービスの違い

デイケアとデイサービスの主なサービス内容は、以下の通りです。一見するとほとんど同じサービスのように思えますが、利用者さんのサービス利用目的が異なるので、それぞれメインとなる提供サービスが異なります。

デイサービスは利用者さんの生活介護サービスがメインであるのに対して、デイケアは生活介護サービスだけでなく、リハビリテーションの補助も行います。

【提供するサービス内容の違い】

デイケア デイサービス
・リハビリテーションの補助
・バイタルチェック
・入浴介助
・食事介助
・レクリエーション
・トイレ介助
・送迎サービス
・バイタルチェック
・入浴介助
・食事介助
・レクリエーション
・トイレ介助
・送迎サービス

2. デイケア・デイサービスの仕事に向いている人

デイケアとデイサービスでは、利用者さんのサービス利用目的が異なるので、仕事に向いている方の特徴も異なる部分があります。 ここでは、デイケアとデイサービスの仕事に向いている方の特徴をそれぞれ紹介します。

2-1. デイケアに向いている人

デイケアの仕事に向いている方には、以下のような特徴があります。

・人の役に立ちたいと思える方
デイケア利用者さんの主な目的はリハビリテーションです。リハビリテーションは、利用者さん本人にとって精神的または身体的に辛いこともあります。利用者さんの気持ちに寄り添って、サポートができる方に向いています。

・チームで協力して動くことができる方
介護職員以外の方や医療専門職の方と連携を取りながら動く場面が多く、チームで協力し合うことが重要です。

・夜勤がない働き方を希望する方
デイケアは日帰り施設なので、夜勤がないです。

・介護業務だけでなく、幅広く医療に携わりたい方
医師や理学療法士、作業療法士、看護師、ケアマネジャーなどのさまざまな医療系専門職とともに仕事をします。そのため、介護業務をしながら幅広く医療の知識を吸収しやすいというメリットがあります。

2-2. デイサービスに向いている人

デイサービスの仕事には、以下のような特徴の方が向いています。

・人と積極的にコミュニケーションを取れる方
利用者さんはレクリエーションや他者との交流を楽しみにしている方が多いです。そのため、自分から積極的にコミュニケーションが取れる方やコミュニケーションが苦にならない方に向いています。

・にぎやかな職場で働きたい方
対応する利用者さんは介護度が低く元気な方が多いので、施設自体の雰囲気が明るくにぎやかな傾向にあります。

・未経験から介護業界を目指している方
自立度の高い利用者さんが多いので、未経験の方も徐々に介護の仕事に慣れていくことができます。

・体力に自信がない方
基本的に日曜・祝日が休みで夜勤のない施設が多いので、他の介護施設と比較して生活リズムが崩れにくく、身体的な負担が少ないです。

3. デイケア・デイサービスの仕事に役立つ資格4選

デイケアとデイサービスの仕事には、以下の4つの資格が役立ちます。介護の仕事を目指している場合やスキルアップを目指す場合は、取得を検討しましょう。

(1)介護職員初任者研修
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)は、介護職としてのキャリアの入門資格です。受講に関しては実務経験などの定めがなく、合計で130時間の研修を受講して修了試験に合格すれば、初任者研修を修了できます。そのため、介護の資格・研修の中で比較的修了しやすいと言われています。初任者研修を修了することで、食事や入浴の介助など介護業務の基本的な知識を学ぶことができます。

(2)実務者研修
実務者研修(旧ホームヘルパー1級)は、介護職員初任者研修の上位資格です。介護職員初任者研修を修了していない場合でも受講が可能ですが、修了している場合は一部の研修内容を免除できます。

(3)介護福祉士
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」で定められた介護職の国家資格です。介護職員初任者研修や実務者研修とは異なり、実務経験などの受験資格が設けられています。また、介護に関する資格の中では、比較的難しい資格です。介護福祉士の資格取得ルートは、大きく分けて「養成施設ルート」「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」の3種類があります。なお「経済連携協定(EPA)ルート」は日本人を対象としたものではありません。

(出典:社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]受験資格」
/ https://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html

(4)看護師
看護師は、「保健師助産師看護師法」で規定された国家資格です。看護師になるには、看護大学や看護師養成所で3年以上の教育を受けて、看護師国家試験に合格することが必要です。

まとめ

デイケアとデイサービスは、目的・人員基準・サービスの点で異なっています。デイケアは医療的なケアが中心である一方で、デイサービスは利用者さんの社会的な孤立を防ぎ、心身の健康を維持向上することが中心的な目的です。このような違いは、デイケアでは医師の配置が求められる一方で、デイサービスでは医師の配置が求められていないことに影響を与えています。

介護の仕事に興味があるものの、業界の理解に不安がある場合は、「マイナビ介護職」の利用がおすすめです。マイナビ介護職では、キャリアアドバイザーによる転職サポートを実施しております。サポートを受けつつ転職を進めたい方は、ぜひマイナビ介護職の利用をご検討ください。

※当記事は2023年6月時点の情報をもとに作成しています

"マイナビ介護職"では、完全無料で
あなたの転職をお手伝いします。
ぜひお気軽にご相談ください!

未経験でも大丈夫!初めての介護職で転職が不安なあなたへ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめの求人特集

新しい場所で働きたい!オープニングスタッフ募集

収入をアップさせたい!高収入特集

休みが多い方が良い!年間休日110日以上特集

住宅補助が手厚いから安心!住宅手当付き特集

関連記事

サービス付き高齢者向け住宅の人員基準とは? 必要な資格も解説
働き方
公開日:2023.10.24 更新日:2023.10.24

サービス付き高齢者向け住宅の人員基準とは? 必要な資格も解説

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、比較的要介護度が低い方が利用さ...(続きを読む)

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容や1日のスケジュールを紹介
働き方
公開日:2023.10.23 更新日:2023.10.25

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容や1日のスケジュールを紹介

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、バリアフリー化など高齢者の方...(続きを読む)

介護職も副業は可能?おすすめの副業と注意点を解説
働き方
公開日:2023.10.03 更新日:2023.10.03

介護職も副業は可能?おすすめの副業と注意点を解説

介護職として働きながら、もう少し収入を得たいという理由から副業をしてい...(続きを読む)

介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも
働き方
公開日:2023.09.28 更新日:2023.09.28

介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも

育児と仕事の両立は難しいように、家族の介護と仕事を両立するのは非常に困...(続きを読む)

転職サービスのご紹介