介護の夜勤専従は掛け持ちできる?メリット・デメリット・注意点も

介護の夜勤専従として働くことは、安定した収入を得たり、経験を積んだりできる魅力的な選択肢です。しかし、夜勤専従の働き方はその特性から、掛け持ちをする場合に独自の課題や注意点が伴います。特に、生活リズムの管理や心身への影響について、しっかり理解しておくことが重要です。
この記事では、介護の夜勤専従を掛け持ちする際のメリット・デメリット、そして注意すべきポイントについて詳しく紹介します。夜勤の掛け持ちを検討中の方はもちろん、働き方を見直したい方にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひご覧ください。
目次
1. 介護の夜勤専従は掛け持ちが可能?
介護職の夜勤専従は、他の仕事との掛け持ちが可能です。「ダブルワークOK」と明記されている求人もあり、実際に夜勤明けの日中の時間を活用して副業をしている方もいます。
ただし、施設によっては仕事の掛け持ちや副業を禁止しているケースもあるため注意が必要です。トラブルを避けるためにも、事前に勤務先の就業規則などをしっかりと確認しておきましょう。
1-1. 夜勤専従の働き方
介護現場における夜勤専従とは、夜勤シフトのみを担当する働き方のことです。介護の夜勤専従の仕事内容は施設によって異なるものの、一般的には定期巡回による利用者さんの安否確認や排泄介助、起床介助などを行います。日勤で働く介護スタッフとの業務引き継ぎも大切な仕事の1つです。要介護度が高い利用者さんが多くいる施設の場合は、おむつ交換や体位交換などを行う場合もあります。
介護の夜勤専従における基本的な1日の仕事の流れは以下の通りです。
・夜勤専従の1日の流れ
17:30 | 出勤・業務引き継ぎ |
---|---|
18:00 | 夕食準備と食事・服薬介助 |
20:00 | 就寝準備 |
22:00 | 巡回、庶務 |
6:00 | 起床介助 |
7:30 | 朝食準備、食事介助 |
8:00 | 朝礼、業務申し送り |
8:30 | 退勤 |
上記はあくまで一例であり、具体的な時間や仕事の流れは施設によって異なります。出勤時や退勤時は、日勤スタッフとの引継ぎ・申し送りや食事の準備・介助などが重なるため、特に忙しくなりやすい傾向です。
2. 介護の夜勤専従を掛け持ちするメリット
介護の夜勤専従の掛け持ちにはさまざまなメリットがあるため、あえてこのような働き方を選んでいる方も少なくありません。介護の夜勤専従を掛け持ちするメリットを3つ紹介するので、一度チェックしておきましょう。
2-1. 収入を増やせる
介護の夜勤専従を掛け持ちすれば、収入を増やせる点が大きなメリットです。 夜勤をすると夜勤手当や深夜手当が支給されるため、労働時間が日勤と同じでも、日勤の場合より多い収入を得られます。介護の夜勤専従自体が稼ぎやすい働き方と言えるでしょう。
ただし、施設によっては夜勤回数が限られていたり、ほかの介護職員との兼ね合いで夜勤のシフトに入れなかったりする場合もあります。そのため、複数の施設で夜勤専従の仕事を掛け持ちしている方もいます。介護の夜勤専従の掛け持ちをすれば、日勤でダブルワークをするよりも効率的に収入を増やせるでしょう。
2-2. 介護職としての経験を積める
介護の夜勤専従の仕事は、ほかの介護施設の仕事と掛け持ちすることも可能です。 複数の施設に勤務することにより、介護職として豊富な経験を積める点がメリットの1つとなっています。
施設が違えば、仕事のやり方や利用者さんなども変わります。そのため、1つの施設では知り得なかった介助方法や、効率的な仕事の進め方を発見できる機会もあるでしょう。また、介護職としての実務経験は介護福祉士や介護支援専門員などの受験資格を得ることにもつながるため、キャリアアップを目指す方にもおすすめの働き方です。
2-3. 空いた時間を有効活用できる
夜勤専従の掛け持ちは、空いた時間を有効活用できる点も魅力となっています。 介護の夜勤専従は、夜勤明けの翌日は休日になることが多く、まとまった休みを取りやすい傾向です。シフトに入る曜日を固定できる職場であれば、休日を含めたスケジュールがより立てやすくなるでしょう。休日の空いた時間を利用すれば、効率的なダブルワークが可能になります。
複数の施設で夜勤専従を掛け持ちするのではなく、1つの施設で働き、空いた昼間の時間で副業をする方も少なくありません。特に在宅でできる副業であれば、夜勤明けでも無理なく働きやすいでしょう。
3. 介護の夜勤専従を掛け持ちするデメリット
介護の夜勤専従を掛け持ちするメリットは多くある一方で、いくつかデメリットもあるため注意が必要です。介護の夜勤専従を考えている方は、以下で紹介する3つのデメリットを踏まえた上で検討するとよいでしょう。
3-1. 生活リズムが崩れやすくなる
介護の夜勤専従で働き始めると昼夜逆転になり、生活リズムが崩れやすいのが大きなデメリットです。元々夜型であれば問題ないかもしれませんが、朝型の場合は夜勤専従の生活リズムがつらく感じる可能性があります。さらに、夜勤専従は太陽の光を浴びる機会が減ったり、睡眠時間が短くなったりするケースも多く、体調を崩しやすいため注意が必要です。
夜勤専従の掛け持ちや日中の副業を始めれば、一定の生活リズムをキープするのがより難しくなる可能性があります。夜勤専従の掛け持ちで収入アップを目指したい方も、睡眠時間をきちんと確保し、体調管理に努めることが大切です。
3-2. 心身への負担が大きい
介護の夜勤専従の掛け持ちは、心身に大きな負担となる恐れがあります。夜型の働き方自体が心身に負担をかけやすいことに加え、労働時間が増えることで負担が増加し、体や心の調子を崩すケースもあるため無理のない範囲で働きましょう。
また、施設によっては夜勤の仕事を1人でこなすケースもあります。1人でのシフトは気楽な面もある一方で、利用者さんの体調不良やトラブルなどにも1人で対応する必要があり、休憩が取りにくいことも少なくありません。1人での夜勤に不安がある方は、求人情報などを事前によく確認しておくことをおすすめします。
3-3. スケジュールの管理が難しい
介護の夜勤専従を掛け持ちする場合、スケジュールの管理が難しくなる点がデメリットの1つです。介護の夜勤専従とほかの仕事をこなすためには、体力と時間の使い方が非常に重要になります。スケジュール管理がうまくできないと、睡眠時間が削られたり体調を崩したりすることにもなりかねないため、スケジュール管理や体力に自信がない方は特に注意が必要です。
夜勤専従の掛け持ちや副業をすると、プライベートの時間を減らすことにもなります。そのため、どのような働き方を選び、どの程度時間を割くかを慎重に考えることが大切です。
4. 介護の夜勤専従を掛け持ちする場合の注意点
介護の夜勤専従を掛け持ちする際には、以下の点に注意しましょう。
・就業規則を確認しておく
ダブルワークが可能な介護施設は多いものの、副業が禁止されているケースもあります。内緒で掛け持ちをしても年末調整の際に発覚してしまう可能性があるため、事前に就業規則をよく確認しておきましょう。掛け持ち前提で求人応募する場合は、面接の際に確認しておくのがおすすめです。
・確定申告をする
複数の施設で収入を得ている場合、確定申告をしなければなりません。副業の収入が20万円以下の場合でも、確定申告が不要なのは所得税のみで、住民税については申告が必要になります。
まとめ
介護の夜勤専従を掛け持ちすることには、収入の増加や経験値の向上といったメリットがあります。一方で、生活リズムの崩れや心身の負担、スケジュール管理の難しさといったデメリットも無視できません。そのため、掛け持ちを検討する際には、自分の体調管理や働き方のバランスを意識することが大切です。
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※当記事は2024年12月時点の情報をもとに作成しています
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