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介護士の給料は今後上がる?給与水準や給与アップの方法を解説

公開日:2025.04.15 更新日:2025.04.15
介護士の給料は今後上がる?給与水準や給与アップの方法を解説

日本は急速に高齢化が進む中で、介護職の需要が高まり続けています。しかし、介護職に就こうと考えている方や既に介護職に従事している方の中には、介護職の給与水準や待遇に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

当記事では、介護士の給与の現状や資格による年収の違い、給与を上げるための具体的な方法について詳しく解説します。介護士の給与について詳しく知りたい方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

1. 介護士の給与はどの程度?

介護職員全体の平均年収は、約371万円です。

(出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
/ https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040163741

介護士の資格にはさまざまなものがあります。平均年収についてさらに詳しく見るために、資格の取得状況に応じた平均年収を見てみましょう。介護職員の資格別平均年収は次の通りです。

資格 平均年収
保有資格なし 3,246,360円
資格保有者全体 3,853,440円
介護福祉士 3,980,280円
社会福祉士 4,230,720円
介護支援専門員 4,514,880円
実務者研修 3,630,000円
介護職員初任者研修 3,634,920円

(出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04point.pdf

上記の資格別年収は、「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」に基づき、平均月収の12か月分として計算しています。

資格別年収を見ると、いずれの資格も保有していると無資格者より平均年収が高い傾向です。資格保有者と無資格者では、年収ベースで60万円程度の差があります。また、無資格者と、資格保有者でも平均年収が低い実務者研修・介護職員初任者研修と比べても、約40万円の差があります。

このように、給与の上がり幅は保有する資格によって異なるものの、資格を取得すると、給与水準が上がることが分かります。

2. 介護士の給与は上がる?

高齢化社会における介護士の需要の高さを受け、介護士の給与は、国の施策などによって定期的に見直されています。

ここでは、介護士の給与アップに関わる待遇改善について詳しく解説します。介護士の給与が上がる仕組みや、今後の待遇面の見通しを知りたい方は必読です。

2-1. 介護士の処遇改善加算とは?

処遇改善加算とは、介護士の待遇を改善するために必要なお金を支給する制度です。お金は介護士にではなく、事業所に支給されます。

処遇改善加算は、すべての事業所に適用されるわけではありません。キャリアパス要件や職場環境、研修の実施、昇給制度といった、処遇改善に必要な一定の仕組みを整備している事業所のみが支給対象です。支給額も一定ではなく、定められた要件を数多く満たすほど高くなります。

処遇改善加算の要件は次の通りです。

キャリアパス1 職位・職責・職務内容などに応じた任用要件と賃金体系の整備
キャリアパス2 研修の実施や研修の機会の確保
キャリアパス3 昇給の仕組みの設定
職場環境等要件 賃金改善以外の職場環境改善

処遇改善加算の分類には1~3があり、もっとも条件の緩い処遇改善加算3は1人月額15,000円相当の加算が得られます。一方、すべての要件を満たすと処遇改善加算1が適用され、加算の額は37,000円相当と、処遇改善加算3より22,000円ほど高い額が支給される計算です。

事業所に支給された金額は、原則すべての介護職員に分配されます。職員への分配方法についての規定はありません。分配の手段は各事業所に一任されているため、月給に上乗せしたり、ボーナスなどの一時金として支払ったりと、事業所によってさまざまです。

(出典:厚生労働省「処遇改善に係る加算全体のイメージ(令和4年度改定後)」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000953647.pdf

2-2. 今後の介護報酬改定

今後の国の施策による介護報酬改定に向けて、各事業所には介護従事者の処遇改善が求められています。それに先駆けて、2024年2月から支援補助金を実施し、介護士1人につき月6,000円の賃上げが行われました。

(出典:厚生労働省「令和6年2月からの介護職員処遇改善 支援補助金の実施について」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/001197861.pdf

より深刻化する高齢化問題に対処するためにも、人材不足の解消や地域包括ケアの促進などに向けて、介護士の確保や処遇改善が重要です。今後も介護報酬改定によって、介護従事者の処遇改善が進む可能性があります。介護士になることを検討中の方は、今後の介護報酬をめぐる動きにも注目しましょう。

3. 介護士が給与を上げる方法

介護士の給与は、介護士自身の工夫やスキルアップによって上げることもできます。

ここでは、介護士が自力で年収アップを目指す方法について解説します。介護士を目指す方は、就職後の働き方やキャリアプランを描く参考にしてください。

3-1. 資格を取得する

単に介護士になるだけであれば、特別な資格は必要ありません。ただし、介護に関連する資格を取得すると、給与が上がる可能性が高まります。携われる仕事が増えると、就職や転職の際も求人や介護施設の選択肢が増え、有利になるでしょう。

介護士に関わる資格には、次のようなものがあります。

・介護福祉士
・ケアマネジャー
・実務者研修
・介護職員初任者研修
・認知症介護基礎研修

介護の資格は、取得までにかかる期間が短いものから長いものまでさまざまです。資格の中には一定期間の実務経験が必要なものがあり、現場に入ってから年単位の時間がかかる場合もあります。

介護福祉士は、介護関連の資格の中で唯一の国家資格です。知識の専門性が高まり、働き方にも幅が生まれるため、特に給与アップを目指す場合は、介護福祉士の取得を目標とするのもよいでしょう。比較的取得しやすい資格から始めて、実務経験を積みながら徐々にスキルアップを目指すのも1つの方法です。

3-2. 夜勤を増やす

夜勤に入ると夜勤手当がつきます。夜勤に入る時間を増やして収入を増やす方法は、介護業界でもメジャーです。ただし、夜勤は労働時間が長いうえに、不規則な生活になるケースも多く、体力面での負担が大きい側面もあるため注意しましょう。

夜勤には、一般的に8時間のシフトと16時間のシフトがあります。8時間のシフトのほうが月に夜勤に入る回数が多くなり、16時間のシフトのほうが回数は少なくなることがほとんどです。

夜勤も、シフトを選べば体力や体調面に合わせて柔軟な働き方ができます。これから就職・転職を考える方は、夜勤のシフトにも注目して職場を検討するとよいでしょう。

3-3. キャリアアップを目指す

管理職として働く場合、一般職より給与水準が高くなります。管理職の仕事は、現場の介護士の管理や採用、育成、シフトの調整など多岐にわたり、人員配置などの対応を求められる職場もあります。管理職になるためには、リーダーシップやマネジメント力が大切です。

さらに、管理職になるには一定の資格取得や勤続年数も関わってきます。

3-4. 給与の良い仕事に転職する

介護士の基本給は、事業所の種類や規模などによって異なります。自助努力では現状を変えられる見込みが薄い場合は、給与の良い職場に転職するのも1つの方法です。

給与を上げたい場合は、規模の大きい事業所から探すとよいでしょう。また、介護士の給与には勤続年数も関わります。現時点での収入だけでなく、今後のキャリアも考慮に入れ、できるだけ長く勤められる職場を探すのが大切です。転職までに長く勤めて経験を積んでおくと、転職時にも有利に働きます。

まとめ

介護士の給与は、資格の有無や種類、夜勤の有無、管理職かどうかなど、さまざまな要因によって左右されます。介護業界は今後も高齢化社会に対応して成長が期待される分野であり、国の施策や報酬改定も相まって、待遇改善の動きが進むでしょう。これから介護士を目指す方は、自身のキャリアプランを明確にし、適切な資格取得や職場選びを通じて、安定した収入を確保することを目指しましょう。

マイナビ介護職では、介護業界に精通したキャリアアドバイザーによるキャリア相談が受けられます。転職について悩んでいる方は、ぜひ一度マイナビ介護職にご相談ください。

※当記事は2024年6月時点の情報をもとに作成しています

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