社会福祉士からの転職でおすすめの仕事4つ|成功のポイントも!
社会福祉士から転職を考えているものの、どのような職種を選ぶべきか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。社会福祉士として培った知識や経験を生かして転職をしたいと考えている場合、仕事選びを慎重に進める必要があります。
当記事では、社会福祉士から転職する際におすすめの仕事について紹介します。それぞれの仕事の詳細に加えて、転職を成功させるためのポイントも解説するため、転職を考えている社会福祉士の方は参考にしてください。
目次
1. 社会福祉士からの転職を考える方によくある理由は?
社会福祉士は、日常生活においてハンディキャップがある方から相談を受け、アドバイスや指導を行う社会福祉専門の国家資格です。厚生労働省の資料によると、新卒における社会福祉士試験の合格率は、介護福祉士や精神保健福祉士に比べて低いという結果が出ています。
(出典:厚生労働省「社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会」
/https://www.mhlw.go.jp/content/000881634.pdf)
しかし、狭き門を突破して合格したものの、社会福祉士からの転職を考えている方は珍しくありません。社会福祉士からの転職を考える主な理由として、以下の2つが挙げられます。
・想像したほどの給料額をもらえていない
社会福祉士は「業務独占資格」ではありません。業務独占資格とは、資格を持っている方のみが業務を行える資格です。専門職であるにもかかわらず、社会福祉士資格を取得しても給料に反映されづらいため、「想像したほどの給料額をもらえていない」と感じる方がいます。
・専門性が理解されづらい
社会福祉士は、幅広い知識と経験が求められる専門性の高い仕事です。資格を所有しただけで仕事をこなすことは難しく、さまざまな経験を積んでようやく一人前と見なされます。責任の重さに加えて精神的な負担が大きい仕事ではあるものの、専門性を理解してもらえないことがあります。
2. 社会福祉士からの転職でおすすめの仕事4つ!
社会福祉士からの転職を考える場合は、転職する目的を明確にしましょう。社会福祉士として働くことの何が不満なのか、転職を考えた動機は何かなどを洗い出すことで、転職先を選ぶ際の条件がはっきりします。
ここでは、社会福祉士からの転職でおすすめの仕事を紹介します。
2-1. サービス業
社会福祉士と同様に人と関わる仕事のサービス業は、社会福祉士からの転職におすすめと言える仕事です。社会福祉士の「相手の悩みや相談を聞いてアドバイスをする」という仕事は、サービス業の「顧客の要求に応える」という目的と通ずるものがあります。そのため、転職後も違和感なく仕事を始めることが可能です。
ただ、サービス業では基本的に平日休みとなる ため、「土日祝日に休みたい」という方は希望休の取得ができるか確認しましょう。
2-2. 保育士
保育士の仕事内容は、子どもを預かるだけにとどまらず、保護者への子育て支援も行っています。 保護者へのフォローと子どもの育成環境を整える際は、行政支援などに詳しい社会福祉士のスキルが役に立ちます。
なお、保育士になるためには保育士資格を取得しなければなりません。その際、社会福祉士の資格を保持していれば、筆記試験科目の「社会福祉」「社会的養護」「児童家庭福祉」が免除になります。
(出典:厚生労働省「福祉系国家資格所有者の保育士資格取得への対応について(概要)」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000336201.pdf)
2-3. 事務職
転職後も長く働き続けたい方には、事務職をおすすめします。基本的にはデスクに座って仕事をするため、体力に自信のない方も続けやすい仕事です。また、事務職に必要な資格はなく、WordやExcelなどの基本的なパソコン操作が可能であれば問題ありません。
社会福祉士からの転職では、一般的な事務に加えて「介護事務」という選択肢もあります。 介護事務は介護施設での受付や電話応対、その他事務作業全般を担当します。一般事務に比べて人との関わりが増え、社会福祉士として培った実務経験やスキルが生かせる場面も多いでしょう。
2-4. プログラマー
社会福祉士で培ったコミュニケーション能力は、プログラマーへの転職にも役立ちます。プログラマーは個人作業に見られることもありますが、チームが一丸となって1つの目標に取り組むため、コミュニケーション力を重視している会社も少なくありません。
ただし、プログラマーは専門知識が求められる仕事です。実務をする際に必要な知識や技術が多いため、コーディングの勉強などを含めた事前の準備が不可欠です。
3. 社会福祉士からの転職を成功させるためのポイント3選
社会福祉士からの転職を進める上で最も重要な点は、転職活動のスケジュールを立てることです。転職活動にかかる期間は一般的におよそ3〜6か月ほどと言われており、長期戦になる場合もあります。長期戦になると資金面や精神面が苦しくなることも考えられるため、スケジュールは1日単位で落とし込んで計画通りに進むよう努めましょう。
ここでは、社会福祉士からの転職を成功させるために必要な3つのポイントを解説します。
3-1. 転職先が決まるまで退職をしない
転職先が決まるまでは、現職を続けることをおすすめします。転職先が決まる前に退職した場合の失敗事例は、下記の通りです。
・無職であるため不安な状態が続く
・収入が途絶えて生活が厳しくなる
・転職までの期間が空くと転職活動に不利になる場合がある
転職先が決まる前に退職すると、精神的な焦りから正常な判断が難しくなり、転職する目的を見誤る可能性があります。生活面でも金銭的に厳しくなることを避けるため、転職先が決まってから退職しましょう。
なお、会社によって退職のルールは異なるため、事前に現職の就業規則を確認して退職のタイミングを考えることが重要です。
3-2. 職場だけを変えることも検討する
社会福祉士として活躍できる職場は多く存在するため、職場を変えて福祉系業界の仕事を続ける選択肢もあります。社会福祉士は専門的な知識に加え、豊富な経験が必要とされるため、培った技術を他の職場で生かす道も考えてみましょう。
社会福祉士が活躍する4つの福祉系の転職先を紹介します。
・児童福祉施設
・障害者福祉施設
・医療機関
・地域包括支援センター
児童福祉施設や障害者福祉施設、病院などの医療機関では、利用者さまの生活や自立支援を行います。社会福祉士としての仕事は、主に生活相談員として利用者さまの相談に乗り、アドバイスを行うことです。また、生活相談員は利用者さまに加えて、利用者さまの家族のメンタルケアやサポートも行います。
地域包括支援センターでは、地域住民の暮らしを支援します。相談者は高齢者や障がい者だけでなく、貧困層や外国人など生活に悩みを抱えているすべての地域住民です。地域福祉を推進し、地域住民が円滑に生活できるよう関係機関に働きかける役割を担当します。
3-3. 周囲の力を借りる
転職活動は1人で行うものと考えず、知り合いや家族に頼ることも1つの方法です。転職活動をすべて1人で進めることは負担が大きいため、ストレスを感じる場面も増えるでしょう。
また、「未経験の仕事に挑戦したい」と考えている場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントは求人紹介だけでなく、履歴書作成や面接の練習、キャリアプランについての相談も行っています。
待遇や給与などの希望条件に対する交渉の代行や、転職先に対して意見しづらい面でのサポートも充実しており、基本的に無料で利用できることがメリットです。転職活動をスムーズに進めるためにも、転職エージェントの利用を検討しましょう。
まとめ
社会福祉士からの転職を考える主な理由は、専門性が理解されにくいこと・資格が収入アップにつながりにくいことです。しかし、社会福祉士として培った知識や経験は、転職活動でも有利に働く場合があります。本当に転職するべきかどうかよく考えつつ、必要に応じて転職活動を進めましょう。
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※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています
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