介護・福祉の求人・転職なら【マイナビ介護職】

老健で働く相談員の概要|仕事内容や1日の流れなど徹底解説

公開日:2023.02.16 更新日:2023.02.23
老健で働く相談員の概要|仕事内容や1日の流れなど徹底解説

生活相談員とは、有料老人ホームや特養(特別養護老人ホーム)、老健(介護老人保健施設)などの介護施設で活躍する職種であり、ソーシャルワーカーとも呼ばれています。そして、老健で働く相談員は、生活相談員ではなく「支援相談員」と呼ばれることも特徴です。

生活相談員と支援相談員は呼び名こそ異なるものの、主な仕事内容や役割に大きな違いはありません。当記事では、老健で働く相談員の概要から、支援相談員の仕事内容、必要な資格、キャリアパス例までを具体的に紹介します。

1. 老健で働く相談員とは?

そもそも老健とは、要介護1以上の認定を受けた高齢者の在宅復帰・在宅療養支援を行う介護保険施設です。正式名称は、「介護老人保健施設」となっています。似た正式名称の施設に「介護老人福祉施設」がありますが、介護老人福祉施設は特養(特別養護老人ホーム)を指すことも覚えておきましょう。

(出典:厚生労働省「介護老人保健施設(参考資料)」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000174012.pdf

老健では、利用者さんへ直接的な医療ケア・介護ケアを提供する各職種のほかにも、「支援相談員」という専門家も活躍しています。支援相談員とは、入居希望者さんや利用者さんへの相談に応じて、適切な介護サービスの提供につなげる職種であり、利用者さんや施設、行政間の調整役を担いながら、在宅復帰に向けた支援や退所後の生活支援を重視する点が特徴です。

1-1. 支援相談員と似た職種との違い

支援相談員と似た職種として、「生活相談員」「相談支援専門員」「医療相談員」が挙げられます。ここでは、支援相談員との違いが分かるように、各職種の概要を詳しく紹介します。

●生活相談員との違い
生活相談員とは、入居希望者さんや利用者さんへの相談に応じたり、サービス利用に関する調整を行ったりする専門家です。支援相談員と仕事内容や役割に大きな違いはありませんが、支援相談員は生活相談員と違って利用者さんの在宅復帰後の生活も確認・支援する点が特徴といえます。

●相談支援専門員との違い
相談支援専門員とは、障がいのある方やその家族が適切なサービスを受けられるようサポートするという役割を担った専門家です。主に、障害者支援施設や基幹相談支援センターなどで活躍します。

●医療相談員との違い
医療相談員とは、入院患者さんが医療施設で生活するうえで発生する悩みの相談に応じ、適切な方法で解消させるという役割を担った専門家です。主な職場は病院で、「メディカルソーシャルワーカー」とも呼ばれています。

老健の生活相談員とは?支援相談員の概要と向いている人の特徴など

2. 老健で働く相談員の仕事内容

老健で働く支援相談員の主な仕事内容は、下記の通りです。

利用者さん本人と家族の
基本対応業務
●サービス利用の案内や提案
●サービス費用の調整
●クレーム対応 など
入所・退所に関する
スケジュール調整
●入所・退所の案内
●入所・退所の日程調整
●入所継続や退所判定の立ち合い など
多職種・公的機関との連携 ●各職種との情報共有
●個別支援計画・ケアプラン作成のサポート
●ケアマネジャーや各自治体担当者との打ち合わせ など
介護職員の補助 ●介護補助業務
●生活リハビリの支援 など

2-1. 老健で働く相談員の1日の流れ

老健で働く支援相談員(日勤)の1日の流れは、下記の通りです。

8:30 【出勤】
夜勤スタッフからの引き継ぎ・申し送り
9:00 モニタリング・評価・ベッド調整会議
10:00 入所対応
10:30 入退所判定会議・ケアマネジャーとの打ち合わせやプランニング
12:00 ミールラウンド(食事観察)
13:00 実態調査
14:00 医師による回診や看護師からの指示受け・自治体の各担当者や窓口との打ち合わせ
15:00 退所対応・書類の整理や作成・翌日以降のスケジュール確認
16:00 サービス担当者会議
17:30 【退勤】
夜勤スタッフへの引き継ぎ・申し送り

前述の通り、老健は2交替または3交替のシフト制で介護スタッフが入れ替わりながら勤務するため、残業は少ないといえるでしょう。

また、実際のタイムスケジュールや担当業務内容は、現場の状況や働き方によって細かに異なります。上記は、あくまでも1つのスケジュール例として考えておきましょう。

3. 老健の相談員に資格は必要?

老健の支援相談員として働くために、必ず取得しなければならない資格はありません。無資格・未経験でも問題なく働けるものの、老健から出されている多くの支援相談員求人では、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかが条件となっているケースも多くあります。

また、そのなかでも社会福祉士資格の取得は特に求められており、社会福祉主事任用資格のみでは応募できない求人もあります。

実際に、マイナビ介護職でも社会福祉士資格の保有が必要な支援相談員求人が多々あります。選べる支援相談員求人の幅を広げたいのであれば、実務経験を積みながら知識を身につけたうえで社会福祉士の資格取得を目指すことがおすすめです。

マイナビ介護職で支援相談員の求人をチェックする

4. 老健の相談員の給料事情とやりがい

生活相談員と支援相談員の給料相場は、厚生労働省から毎年調査結果データとして公表されています。2021年9月時点における生活相談員と支援相談員の平均月給は、「344,790円」でした。

なお、2020年9月時点の生活相談員と支援相談員の平均月給は「336,370円」であり、1年間で8,420円アップしていることも分かります。

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03gaiyou.pdf

老健は利用者さんが生活をする場であるため、介護職員や看護職員は夜勤に入ることも多々ある一方で、支援相談員が夜勤に入ることはほとんどありません。そのうえで、高い収入を得られるという点は大きな魅力となるのではないでしょうか。

このように、生活相談員と支援相談員は十分に高い給料が期待できるうえ、手当や賞与が充実している職場であればさらに高い収入を得ることが可能です。

また、生活相談員と支援相談員は入居希望者さんや利用者さん、さらにその家族と密な関わりをすることから感謝の気持ちも伝えられやすく、高い収入を得られるほかにもさまざまな面でやりがいを感じられる仕事といえるでしょう。

5. 老健で働く支援相談員のキャリアパス例

老健で働く支援相談員は、1つの施設で長い間勤務し、着実にスキルアップを図ることで、さらに上の立場を目指せます。代表的なキャリアパス例は、下記の通りです。

●ケアマネジャーを目指す
老健で働く支援相談員の代表的なキャリアパスが、ケアマネジャーを目指すというパターンです。ケアマネジャーとは、介護を要する方に適切な介護保険サービスを提供できるよう、サービス事業者との調整やケアプラン作成を行う職種です。

ケアマネジャーを目指すためには、支援相談員として老健で5年間以上勤務し、ケアマネジャー資格の試験(介護支援専門員実務研修受講試験)に合格する必要があります。

●施設長を目指す
なかには、老健で支援相談員として働き着実にスキルアップを図った後、施設長や施設管理者を目指すパターンもあります。施設長とは、施設や事業所全体を統括し、各所における適切なマネジメントを行う職種です。

施設長を目指すためには、基本的に医師免許が必要となります。しかし、医師免許を取得していなくても、例外として都道府県知事からの承認・任命を受けて施設長になることが可能です。

まとめ

生活相談員とは、有料老人ホームや特養(特別養護老人ホーム)、老健(介護老人保健施設)などの介護施設で活躍する職種であり、ソーシャルワーカーとも呼ばれています。そして老健とは、要介護1以上の認定を受けた高齢者の在宅復帰・在宅療養支援を行う介護保険施設です。

老健で生活相談員として働く場合、支援相談員という名称で活躍することとなります。支援相談員は夜勤に入ることがほとんどないにもかかわらず、高い収入や大きなやりがいを得られる職種であり、ケアマネジャーや施設長といったキャリアへの挑戦も可能です。

支援相談員の仕事に興味のある方は、全国の介護職求人を豊富に掲載する「マイナビ介護職」で理想の求人情報をチェックしてみてください。無料転職サポートサービスをご利用いただいた方には、介護業界に詳しいキャリアアドバイザーによる求人紹介・履歴書の添削サービスなど手厚い転職支援も提供しております。転職活動に少しでも不安があるなら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています

"マイナビ介護職"では、完全無料で
あなたの転職をお手伝いします。
ぜひお気軽にご相談ください!

未経験でも大丈夫!初めての介護職で転職が不安なあなたへ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめの求人特集

新しい場所で働きたい!オープニングスタッフ募集

収入をアップさせたい!高収入特集

休みが多い方が良い!年間休日110日以上特集

住宅補助が手厚いから安心!住宅手当付き特集

関連記事

サービス付き高齢者向け住宅の人員基準とは? 必要な資格も解説
働き方
公開日:2023.10.24 更新日:2023.10.24

サービス付き高齢者向け住宅の人員基準とは? 必要な資格も解説

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、比較的要介護度が低い方が利用さ...(続きを読む)

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容や1日のスケジュールを紹介
働き方
公開日:2023.10.23 更新日:2023.10.25

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容や1日のスケジュールを紹介

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、バリアフリー化など高齢者の方...(続きを読む)

介護職も副業は可能?おすすめの副業と注意点を解説
働き方
公開日:2023.10.03 更新日:2023.10.03

介護職も副業は可能?おすすめの副業と注意点を解説

介護職として働きながら、もう少し収入を得たいという理由から副業をしてい...(続きを読む)

介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも
働き方
公開日:2023.09.28 更新日:2023.09.28

介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも

育児と仕事の両立は難しいように、家族の介護と仕事を両立するのは非常に困...(続きを読む)

転職サービスのご紹介