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デイサービスの管理者が得られる給料額は?給料を上げる4つの方法も

公開日:2023.02.23 更新日:2023.03.10
デイサービスの管理者が得られる給料額は?給料を上げる4つの方法も

介護施設には、事業所のトップとして事業の運営・管理やスタッフのマネジメントなどを行う「管理者(施設長)」が必ず存在します。デイサービス(通所介護事業所)においては「デイサービス管理者」とも呼ばれ、文字通り管理職のポジションとなります。

これまで、介護施設や事業所で介護スタッフとして働いてきた方にとって、デイサービスの管理者の主な仕事内容や得られる給料額は未知の情報となるのではないでしょうか。

そこで今回は、デイサービス管理者の概要(主な仕事内容や求められるスキル)から、期待できる給料額、デイサービス管理者が給料アップを目指すための方法まで具体的に解説します。「デイサービスの管理者はどのような職種なのか、基礎知識を学びたい」「デイサービスの管理者になりたい」という方は、ぜひご一読ください。

1. デイサービスの管理者とは?

デイサービスの管理者とは、簡単にまとめると「事業所を取りまとめる管理者・責任者」のことです。職場によって呼び名は幅広く、「所長」「センター長」「ホーム長」とも呼ばれます。デイサービスにおいては、事業所内に1名の管理者の配置が義務付けられており、運営の維持において欠かせない職種と言えるでしょう。

なお、デイサービスの管理者になるために必要な資格はありません。しかし、現場の介護スタッフや利用者さんと良好な関係を築き上げながら事業所の円滑な運営に携わるためには、介護関連の資格や実務経験が重要です。

企業側もデイサービス管理者の採用には介護関連の資格保有者や多くの実務経験のある方を優遇する傾向があります。実際に、着実に経験を積み重ねながら成長やキャリアアップ・昇進を経て、管理者という役職に就く方も少なくありません。

1-1. デイサービスの管理者の主な仕事内容

デイサービスの管理者は、多岐にわたる仕事をこなすことが必要です。主な仕事内容は、下記の通りとなります。

利用者さんの情報管理
デイサービスの利用者さん一人ひとりの既往歴・現病歴や家庭環境、さらにケアプランといった情報を管理します。管理した情報はスタッフ間で共有できるように整えることも、デイサービス管理者の役割です。

施設の運営・収支管理
施設の運営方針を明確にし、利用者さんに提供する介護サービスのレベルを策定した上で、健全な施設運営を維持できるようモニタリングを定期的に実施したり、サービス担当者会議を実施したりします。また、従業員の勤務管理や、介護報酬の請求やスタッフの人件費といった各種収支・経費の管理も行います。

事業所内スタッフのマネジメント
事業所内スタッフが日々、適切に業務を進めているかを確認したり、必要に応じて指導をしたりといった総合マネジメントを実施します。介護サービスの品質を維持・向上すべく、時には研修を実施することもあります。

行政管理
介護保険事業に関する計画・内容の変更があった場合、定められた期間内に介護保険担当窓口にて変更届を提出し、手続きを完了させなければなりません。変更手続きを行うための計画策定や資料作成も、デイサービス管理者の重要な役割です。

やるべきことは多岐にわたるものの、一つひとつの業務に関しては負担が少ないことも魅力です。

1-2. デイサービスの管理者に求められるスキル

前述の通り、デイサービスの管理者になるために必要な資格はありません。しかし、管理職ならではのさまざまな高いスキルが求められることも事実です。デイサービスの管理者に求められる主なスキルを、下記に紹介します。

●介護保険法・行政関連の知識
●コミュニケーション能力
●マネジメント能力
●人材育成能力
●事業運営・経営スキル

デイサービスの管理者に資格が求められない理由は、利用者さんに対して直接的に介護サービスを提供することがほとんどないためです。しかし、事業の運営をメインに携わることから、法令やコンプライアンスを理解・遵守したうえで、あらゆる人と関わりながら健全な運営を維持するスキルは最も重要視されるでしょう。

2. デイサービスの管理者として働く場合の給料額

厚生労働省が公表した調査結果データによると、デイサービスの管理者として働く場合の月給は「325,020円」でした。デイサービスの一般的な介護職員の月給と比較すると、月給では約5万円の差があることが分かります。

職種 月給
デイサービスの管理者 325,020円
デイサービスの介護職員 271,940円

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03kekka.pdf

上記はあくまでも平均的なデータであり、実際には働くエリアや保有資格、さらにこれまでの経験によって給与が大きく異なると言っても過言ではありません。

2-1. 実際の給料額はさまざまな要素によって変化する

デイサービス管理者の実際の給料額は、さまざまな要素によって変動することが実情です。ここでは、特にデイサービス管理者の給与額に影響しやすい要素を紹介します。

デイサービスの規模
デイサービスは、利用者数によって事業所規模が定められており、事業所規模によって基本報酬も異なります。規模が大きくなるほど基本報酬が高くなるため、得られる給料額も大いに期待できるでしょう。

デイサービスの運営状況
デイサービスは、運営状況によって管理者の業務量も大きく変動します。人によっては、従業員の勤怠管理や会計処理などをすべて本部に任せていたり、外部に委託していたりするケースもあります。このような業務をデイサービス管理者が自身で行うかどうかは、最終的な給料額を大きく変動させる要素となるでしょう。

デイサービスの地域
デイサービスに限らず、給与水準は地域ごとの最低賃金によってやや違いがあることが特徴です。最低賃金が高い地域の場合、デイサービス管理者の給料額も期待できるでしょう。また、高齢者数が多い地域ではデイサービス管理者の需要も高まるため、平均以上の給料額を設定する職場も珍しくありません。

3. デイサービスの管理者が給料を上げる方法

デイサービスの管理者は、デイサービスで働く介護職員よりも当然年収が高めに設定されているものの、介護老人保健施設など24時間365日体制で運営する介護施設と比較すると、やや低い傾向にあります。

施設・事業所 管理者の平均給与額
デイサービス 325,020円
介護老人保健施設 401,010円
特定施設入居者生活介護 402,090円
介護医療院 347,710円

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03kekka.pdf

では、デイサービスの管理者として働きながら月給アップを目指すためには、何ができるのでしょうか。最後に、デイサービスの管理者が給料を上げる方法を4つ紹介します。

3-1. 介護福祉士の資格を取得する

デイサービスの管理者であっても、介護業務に従事することはもちろん可能です。しかし、より密に利用者さんと関われる業務に携わるなら、介護関連の資格があったほうがよいでしょう。実際に、国家資格である介護福祉士でなければ行えない業務内容もいくつかあります。

収入のアップを目指すデイサービス管理者は、介護福祉士の資格取得がおすすめです。介護福祉士資格を取得することで、携われる業務の幅が広がるだけでなく、自身のスキルアップにつながったり、利用者さん・介護スタッフとより近い距離でコミュニケーションをとれたりできます。施設によっては資格手当が支給される可能性もあるため、昇給の最大の近道と言えるでしょう。

3-2. 介護業務を兼務する

「介護業務には携わらず、管理業務だけを行っている」というデイサービス管理者も多くいるでしょう。しかし、管理業務だけに留まらず介護業務も兼務することで、結果として自身の昇給につながる可能性も十分に考えられます。

これまで管理業務のみを行っていたデイサービス管理者が介護業務に携わることで、その分人手は不要となります。そうなれば、本来発生していた人件費を削減できます。介護業務の成果が認められ適切に評価されれば、昇給も大いに期待できるでしょう。

3-3. 介護報酬の加算を取得する

デイサービスを含む介護事業所では、職員配置や提供サービスによって算定可能な介護報酬が増える「介護報酬加算」という制度が存在します。加算には、下記のようにさまざまな種類があります。

●生活機能向上連携加算
●入浴介助加算
●認知症加算
●ADL維持等加算
●栄養改善加算 など

(出典:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000753776.pdf

介護報酬の加算を幅広く取得することで、デイサービス全体のさらなる売上・収入につながるだけでなく、デイサービスで提供する介護サービスの質にもよい影響を与えます。結果として多くの利用者さんを確保できるようになり、デイサービス管理者だけでなく介護職員の収入アップも期待できるという状況は、まさに好循環と言えるでしょう。

3-4. 介護職専門の転職エージェントを利用して転職する

「デイサービスの管理者として働いているものの、なかなか給料が上がらない」「昇給制度が整っておらず、努力が給料に反映されることが期待できない」という場合は、思い切って転職を選択することもおすすめです。

デイサービス管理者が転職をする場合、介護職専門の転職エージェントを利用するとよいでしょう。介護職専門の転職エージェントを利用することには、下記のようなメリットが挙げられます。

●履歴書や職務経歴書の作成についてサポートしてもらえる
●エージェントがマッチ度の高い求人を紹介するため、転職活動が効率よく行える
●キャリア相談によって、自分のキャリアパスを描きやすくなる
●自ら言いにくい条件交渉を、エージェントが代わりに行ってくれる

転職の際は、次の職場を見つけてから今の職場を退職することが望ましいとされています。しかし、やるべきことが多く日々忙しいデイサービス管理者にとって、転職活動は決して簡単なものではありません。現在よりもよい条件の職場をなるべくスムーズに見つけるためには、転職エージェントの利用が最もおすすめです。

まとめ

デイサービスの管理者は、事業所を取りまとめる責任者を指します。介護事業所の運営に欠かせない存在ですが、必要資格はありません。その代わりに、経営スキルやマネジメント能力など、管理者としての専門性が求められます。

デイサービス管理者の平均月給は、325,020円です。一般的な介護職員と比較すると当然高いものの、24時間365日体制で運営する介護施設よりかは比較的低くなっています。しかし、実際には働くエリアや保有資格、勤務経験のほか、事業所規模や運営状況などによっても期待できる給料額は大きく異なることを覚えておきましょう。

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※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています

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