介護職の接遇マナーの基本を心得る!新人さん必読 チェックリストつき

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介護サービスの利用者の多くは、私たちよりも社会経験が豊富な人生の先輩たち。日々のケアを通して密に接するだけに、接遇マナーが重要です。そこで今回は、介護現場におけるおもてなしの基本をご紹介します。マナーの基本をおさえて、利用者さんと良好な関係を築きましょう。

介護職が身だしなみで気をつけるべきこと

介護職の身だしなみを語る上でのキーワードは、「清潔感」「安全性」「機能性」の3つです。「清潔感」というのは、わかりやすく言えば見た目の好感度のこと。寝癖だらけの頭や派手な化粧、シワやシミだらけの服装の人に、介護をしてもらいたいと思う人はあまりいないでしょう。職場は仕事第一です。シャワーは毎日入って身体をきれいにし、きつい柔軟剤の匂いも避け、高齢の方にも受け入れられやすい清潔感のあるメイクや衣服で、不快感を与えない身だしなみを心がけたいものです。おしゃれはオフの時間に楽しみましょう。

清潔な印象を与える身だしなみのチェックポイント

・毎日お手入れをしている

・フケや匂いがない

・長い髪は束ねている

・派手なヘアカラーは避けている

・控えめでナチュラルなメイクを心がけている

・ヒゲをきちんと剃っている

・鼻毛や口臭に気を配っている

・爪は短く切っている

・派手なネイルをしていない

・手が汚れていない

服装

・汚れやシミ・シワがなく、生乾きや柔軟剤のニオイがしない

・自分の身体にフィットしたサイズである

・名札を決められた位置につけている

「安全性」で特に注意すべき点は、爪の長さ。ケアする際に直接身体に触れる機会が多いので、爪が長すぎると利用者の肌を傷つけてしまう危険性があります。爪と同様の理由から、指輪などのアクセサリーにも気を配らなくてはいけません。安全面に配慮して、仕事中は基本的にイヤリング、服の外に出るネックレス、結婚指輪以外の指輪などアクセサリーはつけないほうがいいでしょう。

また、介護職は身体をフルに動かす仕事。迅速かつ適切な対応をするためには、「機能性」を重視した動きやすい服装が欠かせません。制服がある職場なら機能性を考慮した服が用意されているので心配いりませんが、そうでない場合はストレッチ素材など動きやすいものを選ぶようにしましょう。ちなみに、喪服を連想させるような黒い服は基本的にNGです。

「親しみ」がありつつ、「なれなれしさ」のない言葉遣いをするのが介護職のマナー

同じ利用者さんと接する頻度が増えてくると、つい親しみから友達口調になってしまう介護職も。しかしこれはNGです。言われた利用者さんやご家族はいわゆるタメ口をやめてほしくても、なかなか言い出すことができません。利用者さんを尊重しているなら、自然と丁寧な言葉になるはずです。ましてや自分よりはるかに年上の利用者さんに赤ちゃん言葉や乱暴な言葉を使っては、その施設全体のクオリティーが疑われてしまいます。相手によって柔らかく・わかりやすく言い回しを変えることは大切ですが、「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、尊重する姿勢を表した丁寧な接し方を心がけましょう。
一例をあげると、「◯◯しようね」「〇〇できる?」ではなく、「◯◯しましょう」「◯◯できますか?」といった具合です。

また、「してください」といった命令調や「できません」といった否定形の言葉は、極力使わないようにしましょう。「していただけませんか」「いたしかねます」と言い換えるだけで、印象が大きく変わります。

クッション言葉を上手に活用することも大切です。頼みごとをする際には「ご面倒をおかけしますが」、質問をする際には「つかぬことをお伺いしますが」、依頼を断るときには「申し訳ございませんが」などと一言添えるだけで、受け手の印象は大きく変わってくるでしょう。

「おもてなし」の心が伝わる、介護の接遇とは

介護のクオリティーをあげるためには、高齢の利用者さん一人ひとりにしっかり寄り添うことが大切です。しかし、「寄り添う」とはどういうことなのか、わかりづらいという方も少なくないでしょう。そこで、過去に筆者が取材した介護スタッフの実例を紹介したいと思います。

ある介護施設に、「おなかが痛い」と何度もスタッフを呼び出す利用者さんがいました。ところが部屋を訪れてみると、特におなかが痛い様子は見られません。
「なぜだろう?」とあるスタッフが疑問に思い、時間をかけてその方からじっくり話を聞いてみたところ、スタッフを呼び出した理由は、「寂しいから」だったということが判明。「利用者さまにしっかり向き合うことで、真のニーズが理解できた」と、その介護スタッフは話してくれました。その後は特に用がなくともお声掛けするなど、その利用者さんにあった行動をとることができました。

また別の介護施設には、お茶の時間に「何を飲みますか?」と聞くと、いつも「何でもいい」と答える利用者さんがいたそうです。そこで、ある介護スタッフがドリンクのメニュー表を作成。すると、飲みたいものを選んでくれるようになったといいます。
こうした一人ひとり違うニーズを汲み取るのも接遇です。

このように、介護マニュアルにただ従うのではなくさまざまな利用者さん個人に向き合い、自分にできることを精いっぱいやることで、「おもてなし」の心を伝えることができ、より高付加価値の介護サービスを提供することができるのではないでしょうか。
それこそが尊敬される介護士だと思います。

文:佐野勝大 編集者・ライター
雑誌編集者を経て独立。多数のウェブサイト・雑誌でインタビュー記事などを執筆。介護雑誌『介護のことがよくわかる本』の編集ライター、介護施設情報サイト、マイナビ介護職ライターなど、介護現場の取材を多く行っている。

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