介護職から異業種に転職したい!活かせる強みと成功ポイントとは

現在の仕事内容や職場環境に悩みがあり、介護職から異業種への転職を検討する方も多いでしょう。現職で培った経験やスキルを活かせる転職先は多数ありますが、向いている業界というものが存在します。異業種への転職にはメリット・デメリットがあり、また転職を成功させるポイントを押さえたうえで転職活動をすることで、自分に合った業界への転職につながります。
今回は、介護職から異業種への転職でよくある理由を紹介したうえで、転職に活かせる強み、おすすめの転職先を紹介します。転職を成功させるポイントやほかの業界へ転職するメリット・デメリットも併せて確認し、希望が叶う転職の準備を整えましょう。
目次
1.介護職から異業種の転職は多い?よくある理由4つ
介護職から異業種への転職を決意する人の理由はさまざまです。ここでは、異業種に転職する理由で代表的な4つを紹介します。
・給料が少ない
介護職の仕事内容や仕事量のわりに給料が少なく、現状に不満を抱いている方もいます。また、介護職の給料は低い傾向にあり、養う家族がいる方や将来結婚を考えている方は、給料の低さがネックとなり異業種に転職する傾向です。
・夜勤や残業が多い
勤務先や働き方にもよりますが、一般的に介護職は夜勤や残業が多い職業です。夜勤が残業が多いと、プライベートな時間の確保はもちろんのこと、生活リズムが乱れて体調に支障をきたし、安定した仕事を求めて転職される方もいます。
・休みが取れない
介護業界は慢性的な人手不足にあり、人材の確保があまり進んでいない職場では、希望の休みを取得しにくい傾向があります。職場によってはそもそも休みを取れないケースもあり、そのような中で有給休暇の消化に悩む方も少なくありません。
・人間関係に悩んでいる
介護業界は人と密接に関わる仕事です。利用者さんとその家族と関わる中で、お互いの意思疎通などがうまくいかず悩む介護職の方は多くいます。また、職員同士の関係があまりよくなく精神的な負荷がかかったり、スムーズな連携が取れないなどで仕事に支障をきたしたりといった理由から、異業種への転職を検討する方もいます。
2.介護職から異業種への転職に活かせる強み
介護職から異業種への転職は、決して不可能ではありません。介護職で培った経験やスキルを異業種でも活かすことは可能です。それでは、どのような経験やスキルが活かせるのでしょうか。
ここでは、介護職から異業種への転職に活かせる3つの強みについて、具体的に解説します。
【例文あり】介護からの転職で使える強み5選!上手に伝えるコツも説明
体力
介護職の主な仕事は、利用者さんの日常生活をサポートする生活援助と、食事介助や入浴介助、排泄介助といった利用者さんの身体に直接触れる身体介護の2種類です。身体介護では、利用者さんの着替えやおむつ交換などで体重を支えることが多く、1日に複数人の利用者さんを相手していると自然と体力が身につきます。
体力があると、オフィスワーク以外にも、現場仕事やイベント会場の設営など主に身体を使う業種への応募も可能になるなど、転職の幅が広がるでしょう。
また、夜勤の経験があればほかの業界で夜勤を担当することになった際も、比較的余裕を持って対応できます。
コミュニケーション能力
介護業界は人との関わりが強く、同僚はもちろん医師や看護師などほかの職種の方とコミュニケーションを取ることがあります。また、利用者さんのサポートには、コミュニケーションが必須です。
幅広い年齢、職種の人と関わる介護職のコミュニケーション能力は、どの業種においても活躍するスキルといえます。転職後だけでなく、転職の面接時にもコミュニケーション能力はアピールポイントとなります。
観察力
介護職として利用者さんの様子を見たり要望を汲み取ったりしてきた経験は、人間関係において強みとなります。相手の気持ちを考えたり、調子などの些細な変化に気づけたりする観察力は、特に商品やサービスの提供をする営業職で発揮されます。顧客が求めるものを的確に掴み、提供できることは、仕事の効率にもつながるでしょう。
また、同僚との関係性においても観察力は活かされます。相手の立場になって物事を考えられるため、円滑に仕事を進めることが可能です。
3.【介護職から異業種】おすすめの転職先は?
介護職から異業種に転職するにあたって、強みを活かせる具体的な業界・業種を紹介します。
介護職の強みを活かせる業界としては、医療業界、飲食業界、アパレル業界などがおすすめです。挙げた業界はいずれも相手の悩みや求めるものを把握し、適切なサービスを提供することが基本となります。利用者さんの要望などに応じる力を身につけた介護職の方は、人と関わることの多い業界に向いているといえます。
介護職からの転職でおすすめの業種には、保育士、営業、事務などが挙げられます。介護職の方は人のサポートをすることに特化しているため、大人はもちろん子どもの成長のお手伝いも問題なく行えるでしょう。営業は医療関係の知識、事務は介護業界での事務作業のスキルが活きます。
4.介護職から異業種への転職を成功させるポイント
介護職で身につけた強みをただアピールするだけで、異業種に転職することは難しいです。「どうして異業種を選んだのか」「どのような働き方を実現したいのか」といったことを深掘りすることが、異業種への転職を成功させるポイントとなります。
ここからは、介護職から異業種への転職を成功させる2つのポイントについて解説します。
なぜ異業種なのか転職理由を明らかにする
介護職から異業種へ転職する際は、なぜ異業種に転職したいと考えるのか、理由を明らかにしましょう。転職理由がはっきりしていないと、転職先でも同じような不安を抱え、転職を繰り返すことになりかねません。また、志望動機の説得力が薄まり、採用担当者に十分なアピールをすることが難しいです。
転職理由を明確化する方法としては、現在の職場にどのような不満を抱いているのかを洗い出すことが挙げられます。何に対して不満を持っているのかがはっきりすれば、自分に合った業種を見つけやすくなります。
また、現在の職場と転職先の関連性を見つけることも、転職理由の明確化におすすめの方法です。例えば、物流業界への転職では体力、飲食業界や販売業界ではコミュニケーション能力など、介護職で培った経験やスキルとの関連性を見つけると、明確な転職理由や志望動機があるとして、採用される確率が高まります。
何を優先するのか希望条件の順位を決める
異業種へ転職するにあたっては、自分にとって何が優先事項であるのかを決めることも大切です。すべての希望条件を満たす求人情報を見つけるのは大変なことです。また、重視する条件の軸がぶれて、転職理由があいまいになる恐れがあります。
希望条件が複数ある場合は、まず条件を紙などに書き出し、異業種への転職にあたって何を優先したいのか順位を決めましょう。希望に順位がつくことで、応募先の幅が広がるほか、求人情報を絞りやすくなります。
5.介護職から異業種に転職するメリット・デメリット
介護職から異業種への転職を検討するに際して、転職のメリット・デメリットを把握しておきましょう。異業種への転職によって得られるもの、不利になるものを事前に理解しておくと、転職後の失敗を防げます。
介護職から異業種に転職する主なメリット・デメリットは、下記の通りです。
メリット |
---|
・給料アップの可能性がある ・希望日にお休みを取得しやすい ・生活リズムが整う |
デメリット |
・介護職で培ったスキルを活かせない可能性がある ・人から直接感謝される機会が減る ・介護職への復帰を考えている場合はブランクができる |
転職する業界や企業によっては、給料がアップしたりプライベートの時間を確保しやすくなったりなどのメリットを感じられます。一方で、人から感謝される機会が減り、仕事へのモチベーションを保てなくなるといったデメリットがあります。
介護職から異業種への転職は、メリットよりもデメリットのほうが大きいと感じるかもしれません。介護職の仕事自体が嫌いではないという場合は、介護業界で転職を検討するとよいでしょう。介護業界と一口にいっても、職種や仕事内容はさまざまです。現在の職場や仕事内容に不満を抱いている場合は、ほかの介護業界への転職も視野に入れてはいかがでしょうか。
まとめ
介護職から異業種に転職する理由として、給料や職場環境、人間関係などが挙げられます。いずれの理由でも、転職理由を明確化したうえで重視する条件から求人情報を探すことが大切です。
介護職として培った経験やスキルを活かせる転職先としては、飲食業界やアパレル業界、保育士や営業・事務などがあります。
介護職の仕事自体は嫌いでないという方は、ほかの介護業界への転職も検討してみましょう。「マイナビ介護職」では、キャリアアドバイザーによる転職サポートを提供しています。介護業界で転職先を探す際には、ぜひ「マイナビ介護職」をご利用ください。
※当記事は2022年7月時点の情報をもとに作成しています
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