介護・福祉の求人・転職なら【マイナビ介護職】

福祉用具専門相談員の平均給与は?相場や年齢による差も解説

公開日:2023.02.16 更新日:2023.02.16
福祉用具専門相談員の平均給与は?相場や年齢による差も解説

福祉用具専門相談員は、福祉用具に関する相談を受けたりアドバイスを行ったりする、いわゆる福祉用具のスペシャリストです。高齢化により医療・介護ニーズが高まりを見せている近年、福祉用具メーカーや福祉用具専門相談員の需要も増加することが見込まれています。

そこで気になるのが、福祉用具専門相談員の給与ではないでしょうか。そこで今回は、福祉用具専門相談員の給与から、給与を左右する要素、給与を上げるための方法までを詳しく解説します。福祉用具専門相談員として高い収入を得たいという方は、ぜひご覧ください。

1. 福祉用具専門相談員の給与は?

主に福祉用具販売・貸与事業所などに勤務する福祉用具専門相談員は、高齢化による医療・介護ニーズの増加に伴い、需要が高まっている職業です。そのため、比較的高い収入を得られる職業と考える方も多いでしょう。

福祉用具専門相談員に限定された公的な給与データは存在しないものの、 厚生労働省の職業情報提供サイトによると、福祉用具専門相談員の給料は約409.7万円と示されています。しかし、この数字は他の社会福祉に関する専門職の統計データも含まれているため、実際とは前後する可能性もあります。

(出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「福祉用具専門相談員」
/ https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/137

なお、 求人サイトに掲載されている福祉用具専門相談員求人情報では、年収約300万~350万円程度のものが多くなっています。これらのことから、勤続年数や職場によって収入は大きく異なると言えるでしょう。

ここからは、福祉用具専門相談員と他の介護職との給料の違いや、年齢・勤続年数・性別による給料の違いを詳しく紹介します。

1-1. 他の介護職との違いは?

厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査の結果では、介護職の年収について下記のように示されていました。

職種 年収
介護職員(医療・福祉施設等) 約353万円
訪問看護従事者 約364万円
介護支援専門員(ケアマネジャー) 約410万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

前述した福祉用具専門相談員の平均給与(約300万~409万円)と照らし合わせると、福祉用具専門相談員の給与水準は平均的、もしくはやや低めと言えます。しかし、 経験を積んで功績を残し、着実にキャリアアップをすれば福祉用具専門相談員は平均以上の収入を得られると言っても過言ではありません。

1-2. 年齢や勤続年数による違いは?

厚生労働省が公表している介護従事者処遇状況等調査の結果では、介護福祉業界内の介護職員データにおいて、 勤続年数が長くなるにつれ給与が高まる傾向にあることが分かりました。

勤続年数 月収
1年 277,350円
3年 299,970円
5~9年 311,970円
10年以上 342,490円

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03gaiyou.pdf

福祉用具専門相談員も上記データと同様に、 年齢を重ね1つの施設で長期的に働き続けることにより、徐々に給与が上がっていくと考えられます。

1-3. 性別による違いは?

下記は、介護業界で活躍する職員の男女別年収です。

男性の年収 女性の年収
介護職員
(医療・福祉施設等)
379万円 338万円
訪問看護従事者 388万円 353万円
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
461万円 390万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

介護業界の傾向を見ると、 福祉用具専門相談員も女性は男性よりも50万円程度給与が低くなることが考えられます。給与が低くなる理由は、女性が産前産後休業・育児休業の対象者となるケースが多いためであり、女性だからと言って低い給与が設定されるわけではありません。

2. 福祉用具専門相談員の給与を左右する要素は?

福祉用具専門相談員は、勤続年数はもちろん、その働きや活躍によって給与額が高まります。では、福祉用具専門相談員の給与を左右する要素とは一体どういったものなのでしょうか。

福祉用具専門相談員が働く職場によっては、 各種インセンティブや手当が支給されることもあります。いわゆる営業職のため、営業成績による歩合制やノルマ達成によるインセンティブ、営業手当などが支給されるケースは多々あるでしょう。

加えて、利用者のスケジュールに合わせて休日出勤をしたときの休日手当や、介護福祉士・介護支援専門員など実務に活かせる何らかの資格保有者には資格手当を支給する職場もあります。

また、中には資格取得支援制度のある事業所も存在していることから、職場によっては経済面であらゆる恩恵を受けられると言えるでしょう。

3. 福祉用具専門相談員が給与を上げるためには?

福祉用具専門相談員が少しでも給与をアップするためには、下記のような方法がおすすめです。

●資格を取得する
●福祉用具専門相談員としてスキルアップを目指す
●違う職場に転職する

上記のすべてが「必ず給与アップを実現できる方法」ではありませんが、昇給に何らかのよい影響を与えることは間違いありません。ここからは、それぞれの方法について詳しく説明します。

3-1. 資格を取得する

福祉用具専門相談員が給与アップを目指すなら、まず実務に役立つ資格を取得することがおすすめです。福祉用具専門相談員と相性のよい資格には、 「福祉用具プランナー」と「福祉住環境コーディネーター検定試験」が挙げられます。

●福祉用具プランナー
福祉用具を必要とする要介護者(高齢者・障害者など)に対し、適切な福祉用具の選定を支援したり、安心・安全に使用するための計画を作成したり、適用状況のモニター・評価まで行ったりできる専門家であることの証明となる資格です。

(出典:東京商工会議所「福祉住環境コーディネーター検定試験®とは」
/ https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/about/

●福祉住環境コーディネーター検定試験
福祉住環境コーディネーター検定試験に合格することで、要介護者(高齢者・障害者など)に対し、暮らしやすい住環境について提案するアドバイザーとして活躍できます。各種専門家と連携して適切な住宅改修プランを提案したり、適切な福祉用具についてもアドバイスしたりします。

(出典:公益社団法人 テクノエイド協会「福祉用具プランナー情報」
/ https://www6.techno-aids.or.jp/html/planner.html

これらの資格を取得して「ダブルライセンス」を実現できれば、 資格手当が支給されるだけでなく、業務内容の領域が広がりキャリアアップにも有効です。職場によっては、資格取得を支援してもらえるケースもあるため、取得を目指す方は資格取得支援制度のある事業所で働くのもよいでしょう。

3-2 福祉用具専門相談員としてスキルアップを目指す

福祉用具専門相談員が昇給を目指すなら、福祉用具専門相談員として専門性の高い知識をより習得し、着実にスキルアップを目指すことも1つの手段です。

高齢化が進んでいることから、利用者のニーズが多様化したり、地域包括ケアシステムが推進されていたりする近年において、福祉用具販売事業所などでは「研修ポイント制度」が注目されています。研修ポイント制度とは、 福祉用具専門相談員が受講した研修の実績を、ポイント化して明確に評価・公表する制度です。

(出典:一般社団法人 全国福祉用具専門相談員協会「福祉用具専門相談員の研修ポイント制度」
/ http://kensyu-point.zfssk.com/point/about.php

福祉用具専門相談員は、研修ポイント制度に参加してスキルアップし、それを利用者やケアマネなどの関係者に示すことによって、より信頼され幅広い仕事を任されるようになります。 さまざまな仕事をこなすことで営業成績が向上し、結果として給与アップにもつながるでしょう。

3-3 違う職場に転職する

現在の職場にインセンティブや昇給制度、資格手当などがなく給与アップを見込めないときは、思い切って転職することも1つの手段です。

転職する際は、求人情報をしっかり確認するようにしましょう。転職を繰り返すとネガティブな評価を受けられる可能性があるため、 長く働き続けられるかどうかを判断する基準として、特に福利厚生・待遇面や収入面についてはきちんと確認することがおすすめです。

その他、職場選びの基準として「シルバーマーク」を確認するのもよいでしょう。シルバーマークとは、シルバーサービス振興会が認定しているマークであり、良質なサービスや商品を提供しており、サービス提供者への研修制度などが整っている事業所のみに交付されます。よりよいサービスを提供できる職場で働くための目安になるため、転職先を選ぶ際はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

(出典:一般社団法人 シルバーサービス振興会「シルバーマークってなに?」
/ https://www.espa.or.jp/silvermark/what.html

まとめ

福祉用具専門相談員に限定された公的な給与データは存在しないものの、求人情報や厚生労働省の職業情報提供サイトに記載されているデータを見ると、福祉用具専門相談員の平均年収は約300万~409万円であることが分かります。しかし、年齢や勤続年数、性別によっても大きく異なることも覚えておきましょう。

福祉用具専門相談員が給与アップを目指すなら、資格を取得したり、スキルアップを目指したり、条件のよい職場に転職したりすることがおすすめです。転職希望者は、ぜひ全国の介護職求人を掲載する転職サイト「マイナビ介護職」をご利用ください。無料転職サポートサービスをご利用いただいた会員様には、非公開求人を含むマッチ度の高い求人紹介・条件交渉などあらゆる支援を行います。

※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています

"マイナビ介護職"では、完全無料で
あなたの転職をお手伝いします。
ぜひお気軽にご相談ください!

未経験でも大丈夫!初めての介護職で転職が不安なあなたへ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめの求人特集

新しい場所で働きたい!オープニングスタッフ募集

収入をアップさせたい!高収入特集

休みが多い方が良い!年間休日110日以上特集

住宅補助が手厚いから安心!住宅手当付き特集

関連記事

caremanager
給料・年収
公開日:2023.09.11 更新日:2023.09.12

ケアマネジャーの年収|他職種との違いや年収アップの方法も

ケアマネジャーとは、介護サービスが必要な高齢者からの相談に応じて一人...(続きを読む)

主任ケアマネジャーの平均的な月給・年収は?収入アップの方法も解説
給料・年収
公開日:2023.08.03 更新日:2023.08.04

主任ケアマネジャーの平均的な月給・年収は?収入アップの方法も解説

主任ケアマネジャーはケアマネジャーのリーダーとなり、新人ケアマネジャー...(続きを読む)

訪問介護の給料相場は?福利厚生の特徴や給料アップを目指す方法も
給料・年収
公開日:2023.02.27 更新日:2023.03.10

訪問介護の給料相場は?福利厚生の特徴や給料アップを目指す方法も

訪問介護とは、訪問介護員が利用者さんの居宅を訪問し、生活援助や身体介...(続きを読む)

グループホームで働く場合の手取りは低い?手取り額を上げる5つの方法
給料・年収
公開日:2023.02.27 更新日:2023.03.10

グループホームで働く場合の手取りは低い?手取り額を上げる5つの方法

グループホームで働く介護職員は、他のタイプの施設で働く方に比べて、手...(続きを読む)

転職サービスのご紹介