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福祉用具専門相談員は女性も活躍できる?実態や女性の強みも解説

公開日:2023.02.16 更新日:2023.02.27
福祉用具専門相談員は女性も活躍できる?実態や女性の強みも解説

高齢化が急速に進み、医療・介護において利用者のニーズも多様化しました。このような状況の中、福祉用具に関する相談対応・アドバイスを行う福祉用具専門相談員の需要も着実に伸びています。

福祉用具専門相談員の仕事は、男女問わず行うことが可能です。中には、介護用ベッドなど重たい福祉用具を運ぶこともあり、女性だけでは難易度の高い業務内容もありますが、その一方で女性にしかできない業務もあると言えるでしょう。

今回は、福祉用具専門相談員の男女比や男女別の給料、さらに女性福祉用具専門相談員ならではの「強みを活かすためのポイント」について詳しく紹介します。福祉用具専門相談員として長く活躍したいと考える女性の方は、ぜひ参考にしてください。

1. 女性も福祉用具専門相談員として働ける?

福祉用具専門相談員とは、 福祉用具を必要とする要介護者に向けて、専門的な相談対応・アドバイスを行う、いわゆる福祉用具の専門家です。福祉用具専門相談員指定研修を修了すれば取得できる公的資格ですが、看護師や介護福祉士、社会福祉士などの国家資格保有者は指定研修の受講なしで福祉用具専門相談員として働くことが可能です。

福祉用具専門相談員は、主に福祉用具関連メーカーに勤務し、福祉用具レンタルを希望する利用者さまやその家族に対して適切な福祉用具の選定方法や使い方を提案することが仕事となります。

(出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「福祉用具専門相談員」
/ https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/137

福祉用具は、男性・女性関係なく活躍することのできる仕事ですが、それぞれの総数は女性よりも男性のほうが多いことが実態です。ここからは、福祉用具専門相談員の男女比と、男性のほうが多い理由を詳しく紹介します。

1-1. 福祉用具専門相談員の男女比

一般社団法人 全国福祉用具専門相談員協会が2012年に行った調査によると、福祉用具専門相談員の男女比は、「男性:74.1%」「女性:24.7%」となっていました。

一方で、厚生労働省が公表しているデータによると、介護職員全体では女性のほうが多いことが分かります。

介護職員(正規職員)
男性 32.6%
女性 67.4%

(出典:厚生労働省「介護労働の現状」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000071241.pdf

これらのデータから、 「介護職全体で見ると女性の割合が高いものの、福祉用具専門相談員は男性の割合が高い」という特徴が見えてきます。

1-2. 福祉用具専門相談員に男性が多い理由は?

福祉用具専門相談員に男性が多い理由には、いくつか考えられます。最も大きな理由は、「力仕事が多いため」です。福祉用具専門相談員は、介護用ベッドなど重量のある福祉用具の搬入・設置や搬出を行うことがあり、女性にとっては大きな負担となるでしょう。

しかし、運搬は基本的に自動車であり、搬入・搬出もコツを掴んだり慣れてきたりすれば、1人で行えるようにもなります。男性1人でも負担のかかるような重量物は複数人で対応することが基本で、男性スタッフのフォロー体制も充実しているため、心配しすぎる必要はありません。

1-3. 福祉用具専門相談員の男女別の給料は?

福祉用具専門相談員のみの公的な統計給与データは存在していないものの、求人サイトなどで確認できる情報によると、福祉用具専門相談員の平均年収は300万~350万円程度です。基本的に、介護職全体の給与相場と大きな違いはないと言えるでしょう。

下記は、介護業界における職員の男女別年収相場です。

男性の年収 女性の年収
介護職員
(医療・福祉施設等)
約379万円 約338万円
訪問看護従事者 約388万円 約353万円
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
約461万円 約390万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

介護業界の傾向から考えると、福祉用具専門相談員も女性は男性よりも50万円程度給与が低くなる可能性があります。しかし、上記データにはアルバイト・パートで働く女性や育児により時短勤務を行う女性のデータも含まれていることに注意してください。たとえ女性であっても、男性職員より高い収入を得られるケースは当然存在します。

福祉用具専門相談員の平均給与は?相場や年齢による差も解説

2. 福祉用具専門相談員として女性の強みを活かせるポイント3つ

福祉用具専門相談員は、重量のある福祉用具の搬入シーンも多々あるため、女性にとっては時に大きな負担を感じることもあるでしょう。しかしその一方で、女性福祉用具専門相談員ならではの強みを活かせるシーンも多くあります。

ここからは、福祉用具専門相談員として女性の強みを活かせるポイントを3つ紹介します。

2-1. コミュニケーション能力を活かせる

福祉用具専門相談員は、利用者さまやその家族から状況をヒアリングし、困っていることや苦労していることを聞き出す必要があります。物腰の柔らかい雰囲気のある女性が相談員として対応することで、利用者さまは安心し、心を開きやすくなるでしょう。

また、福祉用具専門相談員は相手の話をよく聞き、考えられる問題や要望を受け止めたうえで適切なアドバイスや提案をすることが求められます。相手の背景を想像して柔軟な対応をすることの得意な女性であれば、より信頼される福祉用具専門相談員となれるでしょう。

2-2. 丁寧な対応ができる

福祉用具専門相談員として働くうえで、体力や筋肉量といった部分以外では男性・女性で大きな違いはありませんが、「女性のほうが丁寧できめ細やかな対応を行ってくれる」と考えている利用者様はまだまだ多いことが実情です。

実際に、女性の福祉用具専門相談員は体力的な問題で、男性よりも搬入に時間を要するケースはあれど、それを「時間をかけて丁寧にやってくれている」と思う利用者さまも少なくありません。このような期待に応えるよう、常に丁寧な対応を心がけることで、より求められる福祉用具専門相談員となれるでしょう。

2-3. 女性ならではのサポートができる

福祉用具を利用する方は、さまざまなニーズを抱えています。特に、女性の利用者さまであれば男性福祉用具専門相談員には言いにくい相談もあるでしょう。しかし、女性福祉用具専門相談員であれば、男性には言いにくい女性ならではの悩みを打ち明けられ、かつ適切なサポートを提供することが可能です。

また、家事に関わる福祉用具を提案するときは、日常生活で何に困っているのか、どのように工夫すれば効率的に家事を進められるかなど、より利用者さまの立場に立った適切なサポートができる可能性もあります。このように、利用者さまの気持ちを理解できる「同性同士ならではのサポート」ができる点は、女性福祉用具専門相談員の大きな強みでもあるでしょう。

さらに、福祉業界には女性職員も多く、日頃から密に関わるケアマネジャーなども女性が多いため、スムーズな連携がしやすいことも魅力的な点です。

3. 福祉用具専門相談員は女性も長く活躍できる仕事

福祉用具専門相談員は、女性という性別を活かしてあらゆる活躍のできる仕事であり、女性でも長く働き続けられる仕事でもあります。最後に、福祉用具専門相談員が女性でも長く活躍できる職種である理由をいくつか説明します。

●働き方が多様化している
働き方の多様化が進む近年においては、勤務先によって多少の違いはあるものの、結婚・出産などでライフステージに変化があっても働き続けられることが特徴です。フルタイム・パートタイムで労働時間を選べたり、時短勤務など家庭の都合に合わせて働いたりすることで、家庭や育児とも問題なく両立できるようになりました。

●長く続けるほど利用者に信頼される
福祉用具専門相談員は、それぞれ事情を抱えた利用者さまやその家族と関わる仕事です。たくさんの利用者さまと関わることで、スキルや経験が蓄積されていきます。さらに、福祉用具専門相談員自身が親族の介護や妊娠・出産・育児などといったライフイベントでさまざまな経験を積むことで、利用者への理解がより深まることがあります。

●福祉用具専門相談員のニーズが増えている
日本は、今後もますます高齢化が進み、福祉用具を必要とする方も増加すると考えられています。これに伴い、一人ひとりに適切な福祉用具を提案できる福祉用具専門相談員の需要も高まっていくことが見込まれます。その中で、きめ細やかな対応を求める利用者さまも増えることを考えると、女性福祉用具専門相談員の存在は欠かせないと言えるでしょう。

まとめ

福祉用具専門相談員の仕事は、男女問わず行うことが可能です。しかし、女性よりも男性のほうが多く、重量のある福祉用具の搬入など一部業務は女性にとって大きな負担となることも実情と言えるでしょう。

しかしその一方で、女性福祉用具専門相談員ならではの強みを活かせるシーンも多くあります。特に、利用者さまの気持ちを理解できる「同性同士ならではのサポート」ができる点は、女性福祉用具専門相談員の大きな強みとなるでしょう。

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※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています

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