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有料老人ホームの仕事内容は?働く際に持っておきたい資格も

公開日:2023.02.17 更新日:2023.08.25
有料老人ホームの仕事内容は?働く際に持っておきたい資格も

老人ホームには複数種類あり、有料老人ホームには介護付・住宅型・健康型の3種類があります。種類によって介護士の仕事内容が違うため、事前に希望する施設の特徴や主な仕事を知っておくと就職・転職活動の失敗を防ぐことが可能です。

当記事では、有料老人ホームの仕事内容とメリット・デメリットをご紹介します。有料老人ホームで働く際に持っておきたい資格の詳細もあわせて紹介するので、有料老人ホームでの仕事に興味にある介護士さんは必見です。

1. 有料老人ホームの仕事内容|種類による違い

有料老人ホームとは、高齢者の方を入居させ、以下のサービスのうちいずれか、あるいは複数を提供する施設のことです。

・食事提供
・入浴、食事、排泄などの介護
・洗濯、掃除などの家事
・健康管理

介護士の仕事内容や1日の流れは、施設の種類によって大きく異なります。まずは、施設の種類ごとに、介護士の仕事内容の違いについて紹介します。

1-1. 介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは、入居している高齢者の方のサポートを24時間体制で行う介護付きの施設です。介護付有料老人ホームでは、利用者さんの介護業務全般を担当します。具体的には主に以下の通りです。

・利用者さんの食事、入浴、排泄、移動などの介助
・機能訓練
・日常生活のサポート全般
・レクリエーションの企画、実施、サポート
・健康管理

介護付有料老人ホームにおいて、介護士は利用者さんの介護度やニーズに応じたサービスを提供します。介護度が高い利用者さんが多い施設では、質の高い介護が求められます。

(出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000648154.pdf

1-2. 住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、要介護度が比較的低い方を対象とした、住宅型の高齢者施設です。利用者さんは住宅型有料老人ホームで暮らし、介護が必要な場合は、利用者さん個人が外部の介護サービスを利用します。

住宅型有料老人ホームにおける介護士の仕事内容は、主に以下の通りです。

・利用者さんの食事・入浴などの生活介助
・おむつ交換
・見守りや身の回りのケア

住宅型有料老人ホームは提供サービスに介護が含まれない施設のため、介護士は基本的に介護業務を行わない点が大きな特徴です。

(出典:厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

1-3. 健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、自立した生活を送れる高齢者の方を対象とした施設です。利用者さんがより楽しく日々を過ごせるよう、温浴施設やジムといった設備を用意している施設もあります。
健康型有料老人ホームは主に食事サービスなどを提供しており、生活するなかで介護が必要になった利用者さんは施設から退去するといった特徴をもつ施設です。

健康型有料老人ホームにおける介護士の仕事内容は、主に以下の通りです。

・利用者さんの入浴介助
・食事の配膳
・利用者さんの自立支援

施設によっては、利用者さんに向けたレクリエーションやイベントを実施するケースもあります。

(出典:厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

2. 有料老人ホームで働くメリット・デメリット

高齢者の介護に携われる施設は、有料老人ホームだけではありません。有料老人ホームへの就職・転職を検討する際には、有料老人ホームの特徴だけではなく、働く上でのメリット・デメリットの両方を理解し検討することが大切です。

ここでは、有料老人ホームで働くメリットとデメリットについて解説します。

2-1. メリット

有料老人ホームは、福利厚生がしっかりした職場が多い傾向にあります。資格取得支援制度がある施設では、介護士として働きながら必要な資格を取得できる点がメリットです。資格を取得してスキルアップに成功すれば、給料アップの可能性が高まるでしょう。
資格取得に向けて身につけた知識に加えて、現場での仕事を通して利用者さんに対する介護や接客・接遇などの幅広い業務経験やスキルを習得できるのも魅力です。

有料老人ホームは、利用者さんに対してスタッフの数を十分に配置しているケースもあります。スタッフの数に余裕があれば、介護士は利用者さん一人ひとりに向き合えるので、質の高いサービスを提供できます。質の高いサービスを提供できれば、介護士自身の達成感やモチベーションアップにもつながるでしょう。

2-2. デメリット

有料老人ホームは、施設の種類によっては有資格者を配置する義務がありません。有資格者がいない、あるいは少ない施設で勤務する場合、基本に則った介護の技術が身につきにくいと言えます。
有資格者がいない有料老人ホームで働く場合、その職場での勤労は介護福祉士の受験資格である実務経験の対象になりません。スキルアップを目指す介護士さんにとってはデメリットと言えるでしょう。

また、介護付有料老人ホームでは利用者さんの介護も行います。介護士さんにかかる身体的な負担が、介護を含まないサービスとあまり変わらない可能性があります。介護士さんによっては、幅広い介護度の利用者さんと接することがデメリットに感じられる場合もあるでしょう。

3. 有料老人ホームで働く際に持っておきたい資格

有料老人ホームで働く場合、資格は持っていなくても問題ありません。しかし、入職前に資格を取得して専門性の高い知識やスキルを身につけておけば、仕事の幅が広がったり仕事をスムーズに進められたりできるでしょう。

また、資格保持者になることは、利用者さんやご家族、同僚からの信頼にもつながります。有料老人ホームで働く介護士さんも、必要に応じて資格を取得しておくのがおすすめです。

ここからは、有料老人ホームで働く際に持っておきたい介護系の資格を3つ紹介します。

3-1. 介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護に携わる方が最低限の知識とスキル、それを実践する際の考え方などを身につけ、基本的な介護業務を行えるようになるための資格研修です。

介護職員初任者研修の詳細は以下の通りです。

実施主体 介護職員初任者研修の実施主体は、都道府県又は都道府県知事の指定した者とする。
対象者 訪問介護事業に従事しようとする者若しくは在宅・施設を問わず介護の業務に従事しようとする者とする。
研修科目及び研修時間数 1.職務の理解 6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
3.介護の基本 6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術 6時間
6.老化の理解 6時間
7.認知症の理解 6時間
8.障害の理解 3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
10.振り返り 4時間
合 計 130時間

(引用:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000331389.pdf/引用日/2022/11/13)

3-2. 介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、多種多様な利用者さんに対して基本的な介護を提供できる能力を習得する資格研修です。

介護福祉士実務者研修の詳細は以下の通りです。

実務者研修に係る
修了認定について
実務者研修については、訪問介護員研修、介護職員基礎研修等のほか、地域の団体等で実施されている研修(「地域研修」という。)であって、一定の内容・質、時間数が担保されているものを修了した場合には、実務者研修の実施者の判断により、科目単位での修了認定を認めることが可能。
教育内容 人間の尊厳と自立
社会の理解Ⅰ
社会の理解Ⅱ
介護の基本Ⅰ
介護の基本Ⅱ
コミュニケーション技術
生活支援技術Ⅰ
生活支援技術Ⅱ
介護過程Ⅰ
介護過程Ⅱ
介護過程Ⅲ(スクーリング)
発達と老化の理解Ⅰ
発達と老化の理解Ⅱ
認知症の理解Ⅰ
認知症の理解Ⅱ
障害の理解Ⅰ
障害の理解Ⅱ
こころとからだのしくみⅠ
こころとからだのしくみⅡ
医療的ケア
教育期間 6ヶ月・450時間以上

(引用:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直しの延期について」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/care/dl/care_16.pdf/引用日/2022/11/13)

3-3. 介護福祉士

介護福祉士は国家資格で、介護に関する専門的な知識やスキルを習得し、介護業務や介護者に対して介護に関する指導を行えるようになります。

介護福祉士の詳細は以下の通りです。

実施機関 社会福祉士及び介護福祉士法第10条第1項の規定により厚生労働大臣が指定した(公財)社会福祉振興・試験センター
資格取得方法 次の3つの方法がある。

1.3年以上の介護等の業務に関する実務経験及び都道府県知事が指定する実務者研修等における必要な知識及び技能の修得を経た後に、国家試験に合格して資格を取得する方法
2.都道府県知事が指定する介護福祉士養成施設等において必要な知識及び技能を修得を経た後に、国家試験に合格して資格を取得する方法
3.文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定する福祉系高校において必要な知識及び技能を修得した後に、国家試験に合格して資格を取得する方法
形態 年1回試験(第1次試験(筆記試験)、第2次試験(実技試験))

(引用:厚生労働省「ページ4:介護福祉士の概要について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/shakai-kaigo-fukushi1/shakai-kaigo-fukushi4.html/引用日/2022/11/13)

まとめ

有料老人ホームの仕事内容は主に、食事提供、入浴・食事・排泄などの介護、洗濯・掃除などの家事、健康管理です。具体的な仕事内容は施設の種類によって異なります。

有料老人ホームで働くメリットは、好待遇の職場が多く、利用者さんに対してスタッフの数が足りている職場では質の高いサービスを提供できることです。一方で、有資格者が少ない場合は基本に則った技術が身につきにくいといったデメリットがあります。 有料老人ホームで働くのに特別な資格は必要ありませんが、介護に関する資格を取得しておくと仕事の幅が増えるのでおすすめです。

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※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています

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