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有料老人ホームの仕事はきつい?施設の仕事内容や向いている人を紹介

公開日:2023.02.19 更新日:2023.08.25
有料老人ホームの仕事はきつい?施設の仕事内容や向いている人を紹介

有料老人ホームの仕事に関心がある方の中には、業務量が多くきついイメージを持っていたり、残業や夜勤などの実情が気になっていたりする方もいるでしょう。有料老人ホームの仕事が自分に向いているかを判断するためには、具体的な仕事内容を知った上で適性を判断することが大切です。

当記事では、有料老人ホームの仕事内容をはじめ、有料老人ホームの仕事に向いている人について紹介します。自分に合った施設で、ストレスなく快適に働きたいという方はぜひご参考ください。

1. 有料老人ホームとは

有料老人ホームとは、老人福祉法によって設置されている制度であり、高齢者の福祉において「心身の健康保持」と「生活の安定」を図ることが主な目的です。また、下記にあるいずれかのサービスを提供する施設が「有料老人ホーム」に該当します。

・食事の提供
・介護の提供(入浴・排泄・食事)
・洗濯、掃除などの家事の供与
・健康管理

有料老人ホームの基本的な仕事内容は、食事の提供・介助、身体介護などのサービスを提供することです。

(出典:厚生労働省「有料老人ホームの概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038009_1.pdf

ここでは、有料老人ホームの仕事内容を詳しく解説します。

1-1. 有料老人ホームの仕事内容

有料老人ホームのサービス内容は指導指針をもとに実施されており、主なサービス内容は以下の通りです。

・食事サービス
・生活相談、助言など
・健康管理と治療への協力
・介護サービス
・安否確認や状況把握
・機能訓練
・レクリエーション
・身元引受人への連絡など
・金銭などの管理
・家族との交流、外出機会の確保

食事サービスや身体介護では、単に入居者さんの身の回りの世話をするだけでなく、栄養士による献立を提供したり、自立を見据えた対応をしたりと、細やかな配慮や支援が求められます。また、入居者さんの気持ちに寄り添いながらレクリエーションなどの娯楽や、気分転換といった外出の機会をつくることも大切な役割です。

また、厚生労働省は有料老人ホームの概要に関して「提供する介護保険サービス」を以下のように定義しています。

介護保険制度における「特定施設入居者生活介護」として、介護保険の給付対象に位置付けられている。ただし、設置の際の届出とは別に、一定の基準を満たした上で、都道府県知事の指定を受けなければならない。

(引用:厚生労働省「有料老人ホームの概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038009_1.pdf/引用日2022/09/15)

このように、施設を設置する際は基準を満たし、都道府県知事の指定を受ける必要があります。

2. 有料老人ホームの種類

有料老人ホームの施設形態は主に3種類あり、「介護付」「住宅型」「健康型」ごとに運営されています。各有料老人ホームの詳細は、以下の通りです。

●介護付有料老人ホーム(一般型)

・特定の施設にて当該事業者によるサービスの提供
・日常生活の支援の比重が大きい
・要介護者が多い

●介護付有料老人ホーム(外部サービス利用型)

・外部委託による介護、特定施設の事業者によるマネジメント業務の実施
・1対1で部分的なサービスが中心
・要介護者が少ない

介護付有料老人ホームには「一般型」と「外部サービス利用型」があり、それぞれ目的やサービス内容が異なる介護施設です。大きな違いは「介護支援を外部に委託するかしないか」であり、要介護者の比率は一般型のほうが多く、外部サービス利用型は少ない傾向にあります。

●住宅型有料老人ホーム

・生活支援などのサービス提供
・高齢者向けの居住施設
・介護が必要になった場合、他の介護サービスとの併用が可能

●健康型有料老人ホーム

・食事などのサービスを提供
・高齢者向け居住施設
・介護が必要になった場合、継続利用が不可

住宅型有料老人ホームは介護サービスの提供がなく、家事などの生活支援サービスが付いた有料老人ホームです。また、健康型有料老人ホームでは、介護の必要がない自立した高齢者を対象として、老後生活を楽しく充実させて過ごすことを目的としています。

3. 有料老人ホームの仕事はきつい?

有料老人ホームの仕事がきついと言われる理由はさまざまです。施設にもよりますが、仕事量が多く、働き方によっては心身ともに負担がかかるというデメリットもあります。しかし、少子高齢社会の現代において、有料老人ホームの需要が高まっていることは間違いないでしょう。

ここでは、有料老人ホームの仕事がきついと言われる理由を紹介します。

3-1. 1人あたりの仕事量が多い

現在の有料老人ホームでは施設数は増えているものの、入居者の定員数が施設数を上回るケースが多くあります。そのため、1人あたりの仕事量が多く「仕事がきつい」と言われる原因となっている可能性があります。厚生労働省によると、2016年では要介護3以上の入居者が約4割なので、働き手の必要性が高まっていると言えるでしょう。

さらに、2013年の調査によると、要支援・要介護認定者のうち施設を利用している割合は2割程度です。在宅で介護を必要としている割合が高いので、今後も施設利用のニーズが高まると考えられます。

(出典:厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

(出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171815.pdf

3-2. 苦情の対応が必要なケースもある

有料老人ホームのトラブルは年々増加傾向にあり、苦情対応が必要なケースもあるでしょう。近年のトラブルの内容では、契約・解約に関する相談が最も多く、次いで料金・価格、接客対応についての相談があります。

現在、有料老人ホームの平均職員数は、看護職員が2.8人、介護職員が17人です。

(出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171815.pdf

施設の職員の人数が限られ、人手不足が続く現状で対応が行き届かない背景も考えられます。大切なのは苦情対応の体制を整えているかどうかであり、施設の職員の人数は1つの目安となるでしょう。

3-3. 人手不足が深刻な施設では残業や夜勤の可能性がある

有料老人ホームでは、介護士やパート・アルバイトなどを含む職員の配置人数は、入居者1人に対して3人という基準です。

(出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」
/ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171815.pdf

また、内閣府は2022年2月17日時点の規制改革推進会議で、特定施設(介護付有料老人ホーム)の経営者から人員配置基準の柔軟化に関する以下の提案があったとしています。

現行法上のいわゆる3:1の人員配置基準(※)よりも少ない配置職員数で介護サービスの提供を実現できる見通しであること。 ※ 介護保険法(平成9年法律第123 号)第74 条、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11 年厚生省令第37 号)第175 条

(引用:内閣府「先進的な特定施設(介護付き有料老人ホーム)の人員配置基準について (これまでの議論の取りまとめ)」
/ https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/opinion/220217_general02.pdf/引用日2022/09/15)

今後の見通しにも注目されますが、実際には配置人数を守らない施設も存在し、1人に多くの入居者さんを任せるケースがあります。また、日中は人手が足りていても、夜間は人手不足になる施設があるでしょう。

要介護者度の高い入居者さんがいる場合は1人あたりの負担が大きくなる可能性があり、人数が多ければ対応するスピードも必要になります。場合によっては勤務時間内で仕事が終わらず、残業を強いられることもあります。働く環境は施設によって違いがあるので、よい労働環境の施設を選ぶことが大切です。

4. 有料老人ホームでの仕事に向いている人

残業や夜勤があったり、1人あたりの仕事量が多かったりして有料老人ホームでの仕事を「きつい」と感じる介護士の方もいるでしょう。しかし、自身の適性を把握した上でスキルアップを目指すことができるので、やりがいや目的を持って働くこともできます。以下は、有料老人ホームでの仕事に向いている人の主な傾向です。

・高齢者とのコミュニケーションに慣れている人
・入居者さんに誠実に向き合える人

有料老人ホームでは、入居している高齢者との円滑なコミュニケーションが必要です。高齢者とのコミュニケーションに慣れている方は向いていると言えるでしょう。また、丁寧な姿勢や言葉遣いなど、相手を尊重して対応することで入居者さんや家族からの信頼につながり、誠実に向き合える人として重宝されます。

まとめ

有料老人ホームの仕事内容は、入居者さんの生活に寄り添った支援やケアが中心です。苦情対応や人手不足によって施設で働く職員の負担が大きく、きついと感じる場面もあるでしょう。しかし、少子高齢社会の日本にとって、今後もニーズの高い重要な仕事であることは間違いありません。

大切なのは、施設の種類や仕事内容を把握し、自分に合った施設を希望することです。もし転職や就職をする際は、プロの力を借りると安心でしょう。転職エージェント「マイナビ介護職」では、キャリアアドバイザーによる転職サポートや、非公開の求人情報を無料で提供し、転職を支援しています。ぜひ「マイナビ介護職」をご利用ください。

※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています

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