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グループホームの管理者は資格が必要?働くやりがいや向いている人も

公開日:2023.02.27 更新日:2023.03.10
グループホームの管理者は資格が必要?働くやりがいや向いている人も

グループホームで働く介護職の方の中には、「管理者」と呼ばれる施設の運営・管理を担う方がいます。認知症介護の世界でキャリアアップを目指す方にとっては、管理者は目標の1つとなるでしょう。しかし、具体的な仕事内容については、現役の介護職の方でも、十分に理解できている方は多くありません。

この記事では、グループホームの管理者とは、どのような存在であるのか詳しく解説します。また、管理者となるために必要な資格・要件についても紹介するので、ぜひご覧ください。

1. グループホームの管理者とは?施設の概要も

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、認知症の高齢者が住み慣れた地域でなるべく自立した生活を送ることを目的とした地域密着型の介護サービスのことです。グループホームでは、認知症の高齢者が少人数(1ユニット当たり5〜9人)で共同生活を送っており、介護職は利用者さんの日常生活動作をサポートする役割を果たしています。

(出典:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf

グループホームで働く介護職は、利用者さんの生活支援・外出支援や健康管理、ケア計画の作成、レクリエーションの企画・実施などの仕事を担います。このようにグループホームで活躍する職員のリーダー的存在となり、管理業務全般を担当するのが、「施設長」「ホーム長」とも呼ばれる「グループホームの管理者」です。

1-1. グループホームの管理者の仕事内容

グループホームの管理者は、グループホーム全体の管理業務を担う責任者です。グループホームの管理者の仕事は多岐にわたりますが、主に次のような業務を担当しています。

◆グループホームの管理者の主な仕事内容

仕事内容 業務の概要 業務の例
介護サービスにおける質の管理 利用者さんに適切な介護サービスを提供できるよう、サービスの質を管理する。 ・適切な職員配置の実施
・人材育成計画の作成と管理
・研修会・勉強会の実施
・サービス向上を目的とした機器導入の検討
運営管理 法律に基づいた適切なグループホーム運営を行う。 ・法律や基準などの把握 ・各種届出の作成 ・指導・監査への対応 ・外部からの相談・クレームへの対応
人事・労務管理 スタッフの採用・教育・勤怠管理などを行う。 ・求人票の作成・管理
・採用選考の実施
・入職・退職の手続き
・シフト管理・勤怠管理
経営・収支管理 安定した施設運営ができるよう管理する。 ・入居者確保のための営業活動
・入所希望の方や家族との面談
・介護報酬の請求・入金の管理
・経費削減に向けた取り組みの実施

1-2. グループホームの管理者の給料相場

グループホームの管理者へのキャリアアップを目指している方の中には、管理者の給料相場が気になっている方も多いでしょう。

介護労働安定センターのデータによると、令和2年の介護業界における管理者の平均給料(月収)は382,036円となっています。

(出典:介護労働安定センター「令和2年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/ http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2021r01_chousa_kekka_gaiyou_0823.pdf

一方で、厚生労働省の資料によると、令和3年9月における介護職員の平均給与(月収)は323,190円です。比較するデータの調査年などは異なりますが、管理者の月収水準は一般的な介護職よりも5万〜6万円ほど高いと言えます。

(出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03gaiyou.pdf

また、介護職の求人サイトにおいても、月収30万〜35万円という条件を提示している求人が多く見られます。管理者になることで担当する業務が増え、責任も大きくなりますが、その分給料に反映されると考えてよいでしょう。

(参考:マイナビ介護職「番町グループホームの求人・転職・募集情報」
/ https://kaigoshoku.mynavi.jp/d/9122786

(参考:マイナビ介護職「愛の家グループホーム千葉黒砂台の求人・転職・募集情報」
/ https://kaigoshoku.mynavi.jp/d/666492

2. グループホームの管理者には資格が必要?

グループホームの管理者になるには、以下の2つの任用要件を満たす必要があります。

◆グループホームの管理者の任用要件2つ

・介護施設などで認知症介護に3年以上従事したことがある
・厚生労働大臣が定める一定の研修を修了している

(出典:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf

グループホームは認知症の高齢者を対象とする介護サービスであるため、認知症に関する知識・スキルを学んで上記の要件を満たすことが求められます。 また、特別な資格は必要ないものの、人材育成や管理業務も行うことから、職場によっては次のような資格の取得が推奨される場合があることも押さえておきましょう。

◆グループホームの管理者が取得を推奨される資格

・介護福祉士
・介護支援専門員(ケアマネジャー) など

2-1. 認知症対応型サービス事業管理者研修の詳細

認知症対応型サービス事業管理者研修とは、認知症に関する基本的な理解や、認知症の方が自立した生活を送るための支援方法、事業所の適切な運営方法について学べる研修です。 研修を受けるためには以下の要件を満たす必要があることに注意しましょう。

◆認知症対応型サービス事業管理者研修の受講要件

・グループホームなど介護事業所の管理者になることが予定されている
・認知症介護実践研修における実践者研修を修了している など

認知症対応型サービス事業管理者研修を修了することが、グループホームの管理者となる事実上の要件となっています。認知症対応型サービス事業管理者研修は、都道府県などの地方自治体が実施しています。実施している自治体によって、受講の要件が異なる場合がありますが、概ね上記のような要件を満たすことで、受講することが可能です。認知症対応型サービス事業管理者研修の受講を希望する場合は、都道府県・市区町村や地域の社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。

(参考:埼玉県「令和4年度埼玉県認知症対応型サービス事業管理者研修」
/ https://www.pref.saitama.lg.jp/a0609/ninchisyoukensyu/kanrisha.html

(参考:千葉県「令和4年度千葉県認知症対応型サービス事業管理者等研修のお知らせ」
/ https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/jinzai/ninchi-taiougatakenshuu.html

(参考:神戸市社会福祉協議会「神戸市認知症対応型サービス事業管理者研修」
/ https://www.with-kobe.or.jp/nintisyou_kaigo/kanrisya/

3. グループホームの管理者に向いている人

グループホームの管理者になるためには実務経験や研修の受講が必要であるため、管理者を目指す前に自分に向いているかどうか検討したい方も多いでしょう。ここでは、グループホームの管理者に向いている方に共通する特徴について解説します。

◆グループホームの管理者に向いている方

・リーダーシップ・責任感がある方
グループホームの管理者は職員に指導や指示を行う立場にあるため、リーダーシップを十分に発揮できる方が向いています。責任感をもって職務にあたることで、職員との信頼関係も構築できるでしょう。

・コミュニケーションを積極的にとれる方
グループホームの管理者は、利用者さんや家族、周囲の職員だけでなく、取引先や行政機関・医療機関のさまざまな職種の方と良好な人間関係を築くことが大切です。積極的にコミュニケーションをとることで、円滑な連携も可能となるでしょう。

・決断力がある方
事業内容や運営方針の決定、職員の採用・配置・教育の検討など、管理者として決断を求められる機会は少なくありません。問題発生時にも、適切な判断を迅速に下せる能力がある方に向いていると言えるでしょう。

3-1. グループホームの管理者として働くやりがい

グループホームの管理者が担当する仕事は多岐にわたり、多方面と良好な関係を築く必要があるため、大変なことや苦労することも少なくありません。一方で、グループホームの管理者として働くことには大きなやりがいを感じる方も多いことを押さえておきましょう。

グループホームの管理者は施設全体を管理するため、自身のマネジメント能力によっては、介護現場の課題を解決することもできます。利用者さんのQOL向上・安心できる環境づくり・職場環境の改善を自身の対応で実現できれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。

4. グループホームの管理者になるには?

グループホームの管理者になるためには、認知症介護に関する知識やスキルが必要です。任用要件の「認知症介護に3年以上従事する」を目安に経験を重ねましょう。認知症介護に関するキャリアを着実に積み重ねていけば、場合によっては施設側から声がかかり、グループホームの管理者になれる可能性があります。

また、介護求人の中からグループホームの管理者を募集する求人を探すことも1つの方法です。現在勤務している職場からグループホームの管理者として別の職場への転職を考えている方は、求人サイトを中心に探す必要があるでしょう。

4-1. グループホームの管理者の求人は多い?

グループホームの管理者の求人情報は、一般的な介護職と比べて豊富にあるとは言えない状況です。グループホームの管理者として就職・転職を目指したい方は、管理者の求人を見つけたら必ず求人内容をチェックし、チャンスを逃さないようにしましょう。

グループホームの管理者の求人を効率よく探したい方は、介護職に特化した求人サイトを利用することがおすすめです。介護職専門の求人サイトを利用する際には、介護業界に精通したキャリアアドバイザーによる転職サポートが充実した「マイナビ介護職」をぜひご活用ください。

まとめ

グループホームとは、認知症の高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を送ることを目的とした地域密着型の介護サービスです。そのようなグループホームにおいて、運営・管理の責任者として施設をまとめる役割を果たす人を「管理者」と言います。グループホームの管理者となるためには、3年以上の認知症介護の実務経験や研修の修了が求められます。

グループホームの管理者への転職を希望する方は、「マイナビ介護職」をぜひご利用ください。介護業界に詳しいキャリアアドバイザーが、仕事探しから入職まで幅広い転職サポートを提供いたします。

※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています

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