【大分県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

2020年10月時点、大分県の高齢化率は32.9%であり、県民の約3人に1人が高齢者です。高齢化がさらに進行することにより、一人暮らし高齢者や認知症高齢者の増加が見込まれています。

（出典:大分県「おおいた高齢者いきいきプラン（大分県高齢者福祉計画・介護保険事業支援計画）〈第８期〉」/https://www.pref.oita.jp/soshiki/12300/ikiiki8.html）

大分県は高齢化の進行を受けて、「おおいた高齢者いきいきプラン」を策定しました。地域包括ケアシステムの推進を目的として、介護・生活支援サービスの充実に向けた取り組みを行っています。

当記事では、大分県における介護職の求人動向から、カテゴリー別の求人状況までを解説します。大分県で介護職として働きたい人は、ぜひ参考にしてください。

1.　【大分県】介護職の求人動向

2019年時点、大分県における要介護・要支援認定者数は68,424人となっており、2000年時点の38,287人と比べ、約1.8倍増加しています。大分県では要介護・要支援認定者数の増加に伴い、介護サービスを利用する人も増加すると予想されます。

（出典：大分県「おおいた高齢者いきいきプラン（大分県高齢者福祉計画・介護保険事業支援計画）〈第８期〉」/https://www.pref.oita.jp/soshiki/12300/ikiiki8.html）

介護職求人を探す際は、地域における介護職の需要や求人動向を参考にすることがおすすめです。以下では、大分県における介護職の有効求人倍率・採用率・介護職の需要が高い理由を紹介します。

1-1.　全国と大分県の有効求人倍率

都道府県別の有効求人倍率を知ることで、地域ごとの介護職の需要を把握できます。以下は、都道府県別の介護職の有効求人倍率を示した表です。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

大分県における介護職の有効求人倍率は2.80倍で、全国平均の4.45倍を下回ります。一方で、求職者1人あたり、3件近い求人が出されている計算となるため、大分県は介護職が仕事を見つけやすい環境にあると言えるでしょう。

厚生労働省によると、2025年に大分県では22,186人の介護人材が必要となる見込みであるものの、1,215人の人材が不足すると予想されています。介護人材不足への対策として、今後介護職の求人数が増加すると考えられるでしょう。

（出典：厚生労働省「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計（確定値）について」/https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000088998.html）

また、高齢者を支える中心世代である15～64歳の生産年齢人口も年々減少しています。高齢者人口の増加と同時に、生産年齢人口が減少すると、介護の担い手不足が加速し、介護サービスや介護職の需要がますます高まるでしょう。

（出典：大分県「大分県の人口推計報告　令和2年版」/https://www.pref.oita.jp/uploaded/life/2162717_3472185_misc.pdf）

1-2.　大分県の採用率・離職率

採用率・離職率は、地域における介護職の需要や定着率を知るための参考指標となります。

以下は、九州・沖縄地方における介護職の採用率・離職率・増加率を示した表です。

【九州・沖縄地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【九州・沖縄地方平均】	15.9	15.1	0.8
福岡県	18.2	15.8	2.4
佐賀県	10.8	9.7	1.2
長崎県	15.4	15.0	0.4
熊本県	14.8	15.3	-0.5
大分県	11.7	12.3	-0.5
宮崎県	15.1	19.1	-4.0
鹿児島県	16.3	16.5	-0.2
沖縄県	18.8	14.2	4.6
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

大分県の介護職の離職率は12.3％となっており、全国平均の14.9％を下回る良好な数値です。

大分県で介護職の離職率が低い背景には、離職率を抑えるために身体的・精神的不安を軽減する施策が行われていることが挙げられます。注力している施策の1つが、抱え上げない介助方法を軸とした「ノーリフティングケア」の導入です。2023年に100％の導入を目指して、普及が進められています。

（出典：大分県「おおいた高齢者いきいきプラン（大分県高齢者福祉計画・介護保険事業支援計画）〈第８期〉」/https://www.pref.oita.jp/soshiki/12300/ikiiki8.html）

また大分県では、介護人材の確保・育成のための施策も実施されている状況です。たとえば、次世代を担う若者を中心とした幅広い世代に対して、介護職の魅力を発信する「OPEN OITA PROJECT」などが挙げられます。

大分県は、離職防止・採用拡大といった観点でさまざまな施策が行われており、介護職にとって働きやすい地域であると言えるでしょう。

1-3.　大分県の介護職需要が高い理由

大分県で介護需要が高まっている理由の1つに、高齢者人口や要支援・要介護認定者数が増加傾向にあることが挙げられます。

2015年時点の大分県の平均寿命は、男性が81.08歳で全国10位、女性が87.31歳で全国12位です。男女ともに全国平均を上回る数値であり、今後も高齢者人口が増えると想定されています。

（出典：大分県「平均寿命と健康寿命について/https://www.pref.oita.jp/site/healthdata/kenkojyumyo.html）

大分県では、将来的に介護サービスを利用する人が増加する見込みであるため、介護職の需要が高まっている状況です。

2.　【カテゴリー別】大分県における介護職求人の状況

「マイナビ介護職」では、福祉・介護専門のキャリアアドバイザーが希望に適した転職先を紹介いたします。また、求人の紹介以外にも面接対策や入社後のアフターフォローなどのサポートも充実しているため、大分県で転職・就職活動を行う方は、ぜひご活用ください。

ここでは、大分県における介護職求人の状況を、職種・雇用形態・サービス内容に分けて紹介します。なお、求人数はマイナビ介護職に掲載された情報にもとづきます。

2-1.　【職種別】大分県の求人状況

介護職と一口に言っても、さまざまな職種があります。職種によって求人状況や応募要件は大きく異なるため、求人状況とあわせて確認しておきましょう。

以下は、大分県における職種別の介護職の求人状況を示した表です。

【職種別】大分県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護職・ヘルパー	約93件
生活相談員	約9件
看護助手	約12件
ケアマネジャー	約10件
サービス提供責任者	約2件
施設長	約0件
サービス管理責任者	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

大分県では、「介護職・ヘルパー」の求人が最も多く見られます。介護職・ヘルパーは、入居者の身体介護・生活支援を主な業務としており、さまざまな介護福祉施設で必要とされる職種です。

「初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」などの資格を取得することで、採用時に有利になったり、給与が高くなったりする場合もあります。資格手当を支給する求人や、資格取得支援を行っている求人もあるため、ぜひチェックしてください。

「看護助手」は、医師・看護師の指示のもと入居者の日常的な身の回りの介助を行います。医療機関において医師をはじめとした多職種との連携が多いため、充実したキャリア形成が見込める点が特徴です。大分県における看護助手の求人の多くは残業が少なく、育休制度・有給制度などの取得実績もあり、プライベートとの両立を図れるでしょう。

2-2.　【雇用形態別】大分県の求人状況

以下は、大分県における雇用形態別の介護職の求人状況を示した表です。

【雇用形態別】大分県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
正社員（正職員）	約112件
契約社員（職員）	約10件
非常勤・パート	約10件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

雇用形態別の求人状況では、正社員の求人が最も多く、大分県における介護職求人の約85%を占めています。

非常勤・パートの求人では、未経験者・無資格可の求人が豊富にあります。車通勤可である場合も多く、条件や場所に制限されることなく介護職として働けるでしょう。また、大分県の非常勤・パートの求人の多くは、正社員と同様に福利厚生が整っている傾向です。

2-3.　【サービス内容別】大分県の求人状況

サービス内容ごとに、求められる職種や業務内容が異なります。サービス内容別の求人状況を確認することで、需要のあるサービスを把握できるでしょう。

以下は、大分県におけるサービス内容別の介護職の求人状況を示した表です。

【サービス内容別】大分県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護老人保健施設	約11件
有料老人ホーム	約14件
サービス付き高齢者向け住宅	約1件
特別養護老人ホーム	約10件
通所介護（デイサービス）	約29件
通所リハ（デイケア）	約7件
グループホーム	約7件
障がい者施設	約0件
訪問入浴	約0件
訪問看護	約0件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

サービス内容別の求人では、「通所介護（デイサービス）」の求人が最も多く見られます。大分県では、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自立した日常生活を送れるように、通所介護などの「通い」を中心とした介護サービスの拡充を進めています。施設によって多少の違いはあるものの、通所介護は、日勤が中心で、夜勤のある入居型の施設と比較すると働きやすい環境であると言えます。

「有料老人ホーム」は、「食事の提供」「食事介助・排泄介助・入浴介助の提供」「洗濯・掃除などの家事の供与」「健康管理」のうち1つ以上をサービスとして提供している高齢者向けの施設です。「介護職・ヘルパー」「サービス提供責任者」などの職種が介護スタッフとして勤務し、入居者をサポートします。

まとめ

大分県では、「介護職・ヘルパー」の求人が多く見られ、「通所介護」や「有料老人ホーム」など多様なサービスで介護人材が求められている状況です。また、要介護・要支援認定者数の増加に伴い、今後も介護職の需要が高まると予想されています。

「マイナビ介護職」では、福祉・介護専門のキャリアアドバイザーによる1対1のサポートを提供しています。大分県を勤務地とする求人を多数掲載しているため、介護職求人をお探しの際は、お気軽にマイナビ介護職にご相談ください。

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※当記事は2021年11月現在の情報をもとに作成しています

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