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グループホームの仕事はきつい?よくある4つの理由と対処法

公開日:2023.01.17 更新日:2023.01.17
グループホーム きつい

介護施設にはさまざまな種類やサービスの違いがあります。中でも、認知症の高齢者を対象にした介護施設である「グループホーム」は専門スタッフのサポートのもと共同生活をする施設です。しかし、グループホームでは仕事が「きつい」と言われる場合もあり、対処法に悩んでいる方も多いでしょう。

当記事では、きついと言われる理由や転職・キャリアアップにつながる具体的な対処法を紹介します。有料老人ホームやデイサービスとの違いも分かりやすく解説しているので、これから就職や転職を考えている方はぜひお役立てください。

1. グループホームとは?

グループホームとは、認知症の高齢者を対象に、専門のスタッフのサポートのもと5~9人の少人数で共同生活をする施設です。地域密着型サービスの1つで、高齢者が住み慣れた地域で、心身穏やかに暮らすことを目的としています。

認知症の高齢者は、生活環境の変化を苦手に感じる方が多く、新しい生活に適応するのが難しいという特徴があります。グループホームでは、少人数で「顔なじみの関係」を築きやすく、環境の変化が少ないため、穏やかに暮らすことが可能です。

(出典:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf)

1-1. グループホームと他のサービスとの違い

・有料老人ホームとの違い

有料老人ホームとは、高齢者が暮らしやすいような施設やサービスが充実している施設で、規模の大きさが特徴の1つです。少人数のグループホームとは違い、有料老人ホームは、多いところで数百人の高齢者を受け入れています。入居者にも違いがあり、グループホームは認知症で身体は元気な方が多く、老人ホームでは、非介護認定から要介護5の認定を受けた方までさまざまな高齢者が入居しています。

(出典:厚生労働省「有料老人ホームの概要」/ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038009_1.pdf)

・デイサービスとの違い

デイサービスとは、日中に施設に通いながら受ける「通所介護」です。要介護認定を受けた方が、自宅で日常生活を継続できるように生活支援をする役割があります。少人数での共同生活を送るグループホームとは違い、デイサービスは自宅での暮らしを続けながら、施設に行くと入浴や食事などの介護を受けられます。

(出典:厚生労働省「通所介護(デイサービス)」/ https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group7.html)

1-2. グループホームの主な仕事内容

グループホームの主な仕事内容は、利用者さんの自立を促すことです。食事の準備をしたり、掃除や洗濯をしたりするなど利用者さんと一緒に行います。自分1人でできるようになるという目標のため、スタッフはなるべく利用者さんができることを尊重し、自立を支援します。

身体は元気な方が多いため、基本的に医療行為やリハビリはほとんど行いません。利用者さんが生き生きと暮らせるように、レクリエーションや散歩など積極的にコミュニケーションをとるような仕事内容が多いでしょう。

2. グループホームの仕事が「きつい」と言われる理由4つ

グループホームの仕事がきついと言われる理由には、主に下記の4つが挙げられます。

・認知症への理解が求められるため
・人間関係に悩まされるため
・夜勤で働く可能性があるため
・人手不足の状態が続いているため

やりがいの多い仕事がある一方で、「きつい」と感じてしまう仕事もあるでしょう。ここでは、上記の4つのきついと言われる理由について詳しく解説します。

2-1. 認知症への理解が求められるため

認知症の患者さんには、特有の症状があり、数分前の出来事を覚えていなかったり、怒りっぽくなった利用者さんに怒鳴られたりと理不尽に感じることがあるかもしれません。グループホームでは、認知症への理解を深めることが求められます。

認知症は、脳の病気や障害などさまざまな原因により、認知機能が低下し、日常生活を送ることが困難になる病気です。初期の症状では加齢による物忘れに見えますが、普段通る道で迷ったり、毎日行っている家事や仕事ができなくなったりする場合、認知症の疑いがあります。

(出典:厚生労働省「認知症」/ https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_recog.html)

2-2. 人間関係に悩まされるため

どの職場でも人間関係の悩みは起こり得ることで、グループホームの場合は働くスタッフが少人数のため、人間関係に悩んでいる方は多いでしょう。少人数で働くので、職員同士の距離が近く、何でも話しやすいというメリットがあります。しかし、年齢もキャリアも多様なスタッフが在籍しているため、さまざまな性格の人がおり、苦手なスタッフとの勤務にストレスを感じる人もいます。職場の人と人間関係を築くのが苦手な人には、近すぎる距離感はきつく感じるでしょう。

2-3. 夜勤で働く可能性があるため

グループホームでは、24時間利用者さんをケアする必要があり、スタッフはシフト制で出勤するため、夜勤になる日もあります。夜勤のスタッフは、ナースコールを何度も押す人や、夜中に部屋から抜け出す人など、認知症の患者さんの対応をする必要があります。事故やトラブルを起こさないようにケアをしながら、通常業務をこなさなければならないのが夜勤は激務できついと言われる理由です。

グループホームの夜勤は、17時から翌朝の9時までの勤務時間が一般的です。介護職員が少ない施設の場合、夜勤の業務を1人でこなすケースもあり、夜勤続きで体調を崩す方も少なくありません。

2-4. 人手不足の状態が続いているため

2022年7月時点における厚生労働省の資料によると、パートを除いた介護職の有効求人倍率は3.21倍です。全体の有効求人倍率は1.29倍のため、介護職は人手不足が続いていると分かります。

(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年7月分)について」/ https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27535.html)

人手不足の職場は、休憩時間や休日が十分にとれなかったり、夜勤に入る回数が多かったりするなど、スタッフに大きな負担がかかります。1人あたりの業務量が多いため、グループホームでの勤務が「きつい」と感じ、不満を持っている方もいるでしょう。

3. グループホームの勤務が「きつい」と感じる場合の対処法

グループホームの勤務が「きつい」と感じる場合、何に対して「きつさ」を感じているのか明確にすることが重要です。自分がきついと感じた瞬間をメモにとり、客観的に見直すとストレスの原因が見えてくるでしょう。

ここでは、勤務が「きつい」と感じたときの対処法を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

3-1. 信頼できる人に相談する

体力的にも精神的にもきついと感じたときに、最もしてはいけないのは、1人で抱え込むことです。職場の信頼できる上司や同僚、恋人や家族に話を聞いてもらうとストレスが軽減されます。相談する相手は、なるべくダメ出しをせず、共感して聞き上手な人を選ぶことをおすすめします。自分の考えに賛同してもらえるだけで、自信がつき、仕事に前向きに取り組めるようになるでしょう。

3-2. 適度に運動する

適度な運動をして汗を流すと、ストレスの軽減や気分転換につながります。激しい運動をする必要はなく、ウォーキングや室内トレーニングなど、適度な有酸素運動を取り入れましょう。血流が良くなり、脳から幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌され、リラックス効果などが期待できます。

また、ストレッチやヨガなどで緊張している筋肉をほぐすのも効果的です。仕事の合間やお風呂上がりに取り入れてみるのもよいでしょう。

3-3. 資格を取得する

介護に関連する資格を取得し専門知識をつけると、相談業務などの体力的負担が少ない仕事への異動ができる可能性があります。介護関連の資格の中でも、「ケアマネジャー」は要介護者に必要なケアプランを作成する仕事をするために必要な資格で、直接介護をする場面が少ない仕事です。また、「介護事務」の資格は、介護保険や事務請求に関する資格で、介護施設の事務職を担当します。

さらに、資格取得をすると、給料に資格手当が上乗せされる事業所もあり、経済的なメリットも受けられます。

3-4. 転職を検討する

現在の職場の勤務が「きつい」と限界まで感じたとき、今の職場環境を見直し、解決策がない場合、現在の職場を退職し、思い切って職場環境を変えてみるのもよいでしょう。別のグループホームに転職する際には、給与や勤務時間、必要な資格は事前に確認し、現在の職場と比較することが重要です。

また、介護業界の別の職種の転職先に就職するという方法もあります。ケアマネジャーやソーシャルワーカーは事務仕事がメインのため、体力的負担を少なくできます。

まとめ

グループホームとは、認知症の高齢者を対象とした5~9人の少人数で共同生活をする施設です。非介護認定から要介護5の認定を受けた方までさまざまな高齢者が入居する老人ホームとは異なり、身体が元気な方が多い傾向があります。

グループホームの仕事は認知症への理解が求められるほか、人間関係や夜勤・人手不足といった労働環境への悩みから「きつい」と感じる方もいます。信頼できる人に相談したり、資格取得や転職を考えるのも方法の1つです。

マイナビ介護職では「一人ひとりに寄り添える転職」をかなえるために、介護職の専門家であるキャリアアドバイザーがサポートを行っています。介護職での転職を考えている方は、ぜひマイナビ介護職をご利用ください。

※当記事は2022年10月時点の情報をもとに作成しています。

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