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介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも

公開日:2023.09.28 更新日:2023.09.28
介護と仕事の両立のために活用できる制度|両立を図るポイントも

育児と仕事の両立は難しいように、家族の介護と仕事を両立するのは非常に困難であり、勤務先や家族との協力も不可欠です。また、家族の介護には心身的な負担も伴うため、たとえ物理的に両立のできる時間があったとしても長く続けるのは決して簡単ではありません。

高齢化が著しく進んでいる近年、介護と仕事の両立に疲弊する方は増加しつつあります。これにより、国や政府、各自治体では介護と仕事の両立を図るための制度整備も進んでいます。

そこで今回は、介護と仕事の両立に関する実態やうまく両立するためのポイント、活用できる6つの制度を徹底解説しています。また、最後に介護職員の方に向けて「両立に悩む利用者さまの家族への対応」に関する情報も紹介しているため、介護と仕事の両立に悩む方はもちろん、このような方と関わることのある介護職員の方もぜひお役立てください。

1. 介護と仕事の両立が難しい現実

育児と仕事の両立は、体力とお金が必要であり、決して簡単なことではありません。そのため、小さな子どものいる家庭では夫婦いずれかが子育てに専念したり、お金を稼ぐためにもパート・アルバイトで時短勤務をしたりすることがほとんどです。

これと同様に、家族の介護と仕事の両立も非常に困難と言われています。さらに近年では少子高齢化が著しく進んでおり、「介護と仕事の両立」や「介護と育児のダブルケア」に悩む方が増加していることも問題となっています。

総務省が公表した「令和4年就業構造基本調査」の結果データによると、2022年において家族の介護・看護のために過去1年間に離職した方の人数は「約10.6万人」 でした。加えて、2017年以降は増加の一途をたどっていることも分かります。

また、家族の介護・看護が離職理由となる約10.6万人のうち、女性は約8万人と大半を占めていることも見てとれます。女性の社会進出とは裏腹に、家族の介護によってキャリアを諦めざるを得ない女性が多いことも実情です。

(出典:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」
/ https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2022/pdf/kgaiyou.pdf

2. 介護と仕事の両立を図るためのポイント

家族の介護と仕事を両立しなければならない場面に直面したときは、負担やストレスを最大限軽減させるためにも下記のポイントをおさえておきましょう。

●職場に家族の介護が必要となったことを伝える
●勤務先に両立支援制度がないかを確認する(介護休暇制度など)
●介護保険サービスを利用する
●日頃から家族・近所の方たちと良好な関係を築き、ときに協力を求める
●ケアマネジャーに何でも相談する

介護は「大変そう・つらそう」というイメージもありますが、国や自治体による制度を利用したり、家族やご近所さん、さらにケアマネジャーなど周囲の方に頼ったりすれば、負担は大きく軽減されます。介護を深刻に捉えすぎず、定期的に自分の時間を確保することが、介護と仕事を上手に両立するための最大のポイントと言えるでしょう。

(出典:厚生労働省「はじめに|介護休業制度」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/introduction/index.html#sec01

3. 介護と仕事の両立を図るために活用できる制度6選

急速に進む高齢化によって、介護と仕事の両立を求められる世代が増加傾向にある近年、国や各自治体、さらに企業では、介護と仕事の両立に悩まされる方の負担が少しでも軽減されるようさまざまな支援制度を制定・整備しています。

ここからは、介護と仕事の両立を図るために活用できる6つの制度を、それぞれ詳しく説明します。

3-1. 介護休業

介護休業とは、要介護状態となった家族の介護を目的に、対象家族1人につき「3回まで/通算93日まで」の長期休暇を取得できる制度 です。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
●労使協定を締結している労働者の場合、下記を満たす者
 (1)同一事業主に1年以上雇用されている
 (2)介護休業予定日から93日を経過したのち、6か月を経過する日以降も契約期間を更新することが明らかとなっている
 (3)1週間の所定労働日数が3日以上ある
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

介護休業中の経済的支援に法的な定めはなく、場合によっては無給となる可能性もあります。しかし、一定条件を満たして介護休業給付制度を利用すれば、期間中は賃金月額の約67%の介護休業給付金が支給されるようになります。

(出典:厚生労働省「介護休業とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/closed/index.html

3-2. 介護休暇

介護休暇とは、要介護状態となった家族の介護を目的に、数時間~1日の短期休暇を取得できる制度 です。取得できる年間休暇日数は対象家族の人数によって異なり、1人の場合は最大5日、2人の場合は最大10日までとなります。数時間から休暇をとれるため、ケアマネジャーとの打ち合わせや通院の付き添いにも便利です。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
●労使協定を締結している労働者の場合、下記を満たす者
 (1)同一事業主に1年以上雇用されている
 (2)1週間の所定労働日数が3日以上ある
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

介護休暇中の経済的支援の有無は企業の就業規則によって異なるものの、無給となるケースがほとんどとなります。

(出典:厚生労働省「介護休暇とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/holiday/index.html

3-3. 短時間勤務等の措置

短時間勤務等の措置とは、要介護状態となった家族の介護を目的に、労働者の所定労働時間を短縮する措置のこと です。短時間勤務等の措置の利用によって、労働者は1日の所定労働時間が6時間に短縮されます。対象家族1人につき、利用期間は「利用開始日から連続する3年以上の期間」、利用回数は「2回以上」となります。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
●労使協定を締結している労働者の場合、下記を満たす者
 (1)同一事業主に1年以上雇用されている
 (2)1週間の所定労働日数が3日以上ある
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

単純に毎日6時間勤務となるケースもあれば、フレックスタイム制度や時差出勤制度、短時間勤務制度などの代替措置によって「月曜日は7時間勤務、火曜日は5時間勤務」という働き方を労働者が自由に選択できるケースもあります。

(出典:厚生労働省「短時間勤務等の措置とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/shortworking/index.html

3-4. 所定外労働の制限(残業免除)

所定外労働の制限(残業免除)とは、要介護状態となった家族の介護を目的に、労働者の所定外労働を制限、いわゆる残業を免除する措置のこと です。利用期間は1回につき「1か月以上1年以内」で、利用回数に制限はありません。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
●労使協定を締結している労働者の場合、下記を満たす者
 (1)同一事業主に1年以上雇用されている
 (2)1週間の所定労働日数が3日以上ある
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

所定外労働の制限(残業免除)の制度を受けたいときは、開始予定日の1か月前までに書面などで企業に請求することが基本です。しかし、事業の正常な運営を妨げる場合、事業主は労働者から受けた所定外労働の制限(残業免除)の請求を拒める点にも注意しておきましょう。

(出典:厚生労働省「所定外労働の制限(残業免除)とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/unscheduled/index.html

3-5. 時間外労働の制限

時間外労働の制限とは、要介護状態となった家族を介護する労働者に対し、一定時間を超える時間外労働(法定労働時間を超える労働時間)を制限する制度のこと です。労働者が当制度を申請した場合、事業主は1か月において24時間、1年において150時間を超える時間外労働をさせてはなりません。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

時間外労働の制限においては、日雇労働者や入社1年未満の労働者、さらに1週間の所定労働日数が2日以下となる労働者は対象外となります。所定外労働の制限(残業免除)と同様、利用期間は1回につき「1か月以上1年以内」で、利用回数に制限はありません。また、状況に応じて事業主は労働者から受けた申請を拒むことが可能です。

(出典:厚生労働省「時間外労働の制限とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/overtimework/index.html

3-6. 深夜業の制限

深夜業の制限とは、要介護状態となった家族を介護する労働者に対し、深夜業を制限する制度のこと です。労働者が深夜業の制限を申請した場合、事業主は労働者を深夜に働かせてはなりません。

制度対象者 ●対象家族の介護をする労働者
対象家族 配偶者・両親・祖父母・子・配偶者の両親・配偶者の祖父母・配偶者・兄弟姉妹・孫

深夜業の制限においても、日雇労働者や入社1年未満の労働者、さらに1週間の所定労働日数が2日以下となる労働者は対象外です。加えて、所定労働時間のすべてが深夜となる労働者なども対象外となるため、自身が対象に含まれるかをしっかり確認しておきましょう。利用回数に制限はなく、利用期間は1回につき「1か月以上1年以内」です。状況に応じて事業主は申請を拒むことが可能です。

(出典:厚生労働省「深夜業の制限とは」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/midnightwork/index.html

4. 利用者さん・家族の方からの相談に応じることも介護職の仕事

介護施設の利用者さんの家族には、介護と仕事の両立において深い悩みや漠然とした不安を抱える方も多くいます。介護職員の方は、このような方々の悩みや相談を聞いたり、ときに有益な助言を行ったりすることも仕事の一環と言えるでしょう。

利用者さん・家族の方からの相談に応じる際は、一つひとつの悩みに真摯に向き合いつつ、介護にまつわる各種サポートの案内窓口を担うことが大切です。それだけでなく、利用者さん・家族からの信頼を得るため、そして「すぐに相談できる存在」となるためにも、分かりやすい説明を心がけたり、クレーム・意見に対する上手な対処法を身につけたりすることも欠かせません。

まとめ

介護と仕事の両立生活をできる限り無理なく過ごすためには、介護サービスを含む多方面からのサポートに加え、両立に向けた支援制度の積極的な活用が重要です。

介護施設で働く職員は、介護と仕事の両立に悩む利用者さんの家族へのサポートも欠かせません。利用者さんの家族から相談を受けた際は、一つひとつの悩みに真摯に向き合いましょう。

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※当記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています

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