介護業界に将来性はある?業界の現状と課題・今後の展望を徹底解説!

介護業界は「将来性があるのか気になる」という方が多い一方で、少子高齢化の加速によって需要は確実に伸び続けています。現場では人手不足や財源の逼迫、ヤングケアラー問題、介護施設の倒産増加など、社会全体にも影響する課題が山積しています。しかしその裏側では、給与水準の改善、AI・ロボットの導入による負担軽減、外国人材の活用など、働きやすくなるポジティブな変化も着実に進んでいます。
当記事では、介護業界の現状と今後の展望、そしてこれから介護職を目指すための具体的なステップを詳しく紹介します。
目次
- 1. 介護業界における現状と課題
- 1-1. 要介護者数の増加
- 1-2. 人手不足の深刻化
- 1-3. 1人暮らし高齢者の増加
- 1-4. 老老介護・認認介護問題
- 1-5. ヤングケアラー問題
- 1-6. 介護サービス提供による財源の圧迫
- 1-7. 介護施設倒産件数の増加
- 1-8. 2025年問題・2040年問題
- 2. 介護業界に将来性はある?今後の展望は?
- 2-1. 介護業界は今後も需要が伸びる
- 2-2. 給料アップが期待されている
- 2-3. AIやロボットの活用により働きやすい環境が整備される
- 2-4. 外国人労働者による人手不足解消が期待される
- 2-5. 離職率が減少している
- 2-6. 社会的評価が向上していく
1. 介護業界における現状と課題
日本では少子高齢化が進み、介護を取り巻く社会問題が深刻化しています。要介護者数の増加に加え、人手不足や財源の圧迫など、介護体制そのものの持続性が問われています。老老介護やヤングケアラーなど家庭内の負担も増加しており、社会全体で支える仕組みづくりが急務です。ここでは、介護業界が直面している現状と主な課題について解説します。
1-1. 要介護者数の増加
日本の人口は長期的に減少局面に入り、厚生労働省の推計によると、2070年には総人口が9,000万人を下回り、高齢化率は約39%に達すると見込まれています。2025年には団塊の世代が全員75歳以上となり、75歳以上の人口が全体の約18%を占めるとされ、2040年には65歳以上の人口比が35%に達する見通しです。
(出典:厚生労働省「我が国の人口について」
/
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21481.html)
(引用:厚生労働省「我が国の人口について」
/
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21481.html 引用日2025/10/29)
一方、総人口は現在も減少を続けており、2024年時点で1億2,380万人と前年より55万人(-0.44%)減少しています。日本人人口に限ると、13年連続で減少幅が拡大しています。このように、総人口の減少とともに高齢者の割合が高まることで、今後は介護を必要とする人の増加が避けられず、社会全体で支援体制を強化する必要性が高まっています。
(出典:総務省統計局「人口推計(2024年(令和6年)10月1日現在)結果の要約」
/
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2024np/index.html)
1-2. 人手不足の深刻化
介護分野では、今後も需要の拡大に伴い人手不足の深刻化が続くと見込まれています。厚生労働省の推計によると、介護職員の必要数は以下の通り年々増加しており、2040年度には約272万人が必要とされています。
| 年度 | 介護職員の必要数 |
|---|---|
| 2022年度 | 約215万人 |
| 2026年度 | 約240万人 |
| 2040年度 | 約272万人 |
(出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001274765.pdf)
しかし、現場ではすでに深刻な人手不足が続いています。公益財団法人介護労働安定センターの調査では、事業所全体の65.2%が人員不足を感じており、内訳は「大いに不足」10.0%、「不足」21.2%、「やや不足」34.0%と報告されています。今後、介護需要の増加に対して人材の確保・定着をどう進めるかが大きな課題となっています。
(出典:公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度『介護労働実態調査』結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=12)
介護業界における人手不足の原因と対策・取り組みの成功事例を紹介!
1-3. 1人暮らし高齢者の増加
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_03.pdf#page=2 引用日2025/10/29)
日本では、65歳以上の1人暮らし高齢者が年々増加しています。昭和55年(1980年)には、65歳以上の人口に占める一人暮らしの割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、令和2年(2020年)には男性15.0%、女性22.1%へと大幅に上昇しました。さらに、令和32年(2050年)には男性26.1%、女性29.3%に達すると推計されています。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_03.pdf#page=2)
なお、1人暮らし高齢者の割合が増加する要因としては、未婚率や離婚率の上昇、配偶者との死別後でも子と同居しない者の増加などが挙げられます。こうした傾向は、日常生活の支援を得にくい高齢者の増加を意味しており、介護・福祉サービスの重要性が一層高まっています。
(出典:内閣府「第1章 高齢化の状況(第2節1(3))」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2008/zenbun/html/s1-2-1-03.html)
1-4. 老老介護・認認介護問題
日本では、要介護者の増加に伴い、高齢者同士で介護を行う「老老介護」や、認知症の高齢者同士による「認認介護」が深刻化しています。要介護認定を受けた人は令和3年度で676.6万人にのぼり、平成23年度から約161万人増加しています。
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=6 引用日2025/10/29)
要介護者から見た主な介護者の続柄では、同居している人が45.9%を占め、その内訳は配偶者が22.9%、子が16.2%、子の配偶者が5.4%となっています。介護者のうち男性の75.0%、女性の76.5%が60歳以上であり、老老介護のケースが相当数存在していることが分かります。
要介護4・5の人の介護者では「ほとんど終日」介護している割合が4割から6割を超え、長時間介護が日常化しています。高齢者が高齢者を支える構図が進む中で、介護疲労や離職などの社会的影響も大きな課題となっています。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=5)
1-5. ヤングケアラー問題
ヤングケアラーとは、本来であれば大人が担うべき家事や家族の介護・世話などを日常的に行っている子どもを指します。厚生労働省の定義では、こうした家庭内の役割によって「自分のやりたいことができない」「子どもとしての権利が守られていない」と考えられるケースを含みます。厚生労働省の「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」によると、以下のような結果が示されています。
| いる | いない | 分からない | |
|---|---|---|---|
| 中学校 | 46.6% | 34.0% | 19.4% |
| 全日制高校 | 49.8% | 16.5% | 33.3% |
| 定時制高校 | 70.4% | 11.1% | 18.5% |
| 通信制高校 | 60.0% | 8.6% | 31.4% |
(出典:厚生労働省「ヤングケアラーの実態に関する調査研究について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000767891.pdf)
特に定時制・通信制高校ではヤングケアラーの割合が高く、家庭の事情により学業との両立が難しい実態が浮き彫りになっています。社会全体での理解と支援体制の強化が求められます。
(出典:厚生労働省「ヤングケアラーの実態に関する調査研究について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000767891.pdf)
1-6. 介護サービス提供による財源の圧迫
日本では高齢化が進むにつれ、介護保険料が年々上昇しています。市町村は3年を1期として介護保険事業計画を策定し、サービス提供に必要な費用をもとに保険料を設定していますが、介護需要の増大により財政への負担が拡大しています。
| 年度 | 65歳以上が支払う 1人あたりの保険料(月額) |
|---|---|
| 2009~2011年度 | 4,160円 |
| 2012~2014年度 | 4,972円 |
| 2015~2017年度 | 5,514円 |
| 2018~2020年度 | 5,869円 |
| 2021~2023年度 | 6,014円 |
| 2024~2025年度 | 6,225円 |
(出典:厚生労働省「介護保険制度をめぐる状況について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001364995.pdf#page=8)
保険料の上昇は今後も続く見込みであり、財源の圧迫が懸念されています。介護保険制度の持続可能性を保つためには、地域包括ケア体制の整備と介護現場の効率化が急務です。
(出典:厚生労働省「給付と負担について(参考資料)」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001364995.pdf#page=6)
1-7. 介護施設倒産件数の増加
東京商工リサーチの調査によると、2024年の介護事業者(老人福祉・介護事業)の倒産件数は過去最多の172件(前年比40.9%増)に達しました。これまで最多だった2022年(143件)を大幅に上回り、特に「訪問介護」での倒産増加が顕著です。
| 訪問介護 | 通所・短期入所 | 有料老人ホーム | その他 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 81 | 56 | 18 | 17 | 172 |
| 2023年 | 67 | 41 | 4 | 10 | 122 |
| 2022年 | 50 | 69 | 12 | 12 | 143 |
| 2021年 | 47 | 17 | 4 | 13 | 81 |
| 2020年 | 56 | 38 | 10 | 14 | 118 |
| 2019年 | 58 | 32 | 11 | 10 | 111 |
(参考:東京商工リサーチ「2024年「介護事業者」倒産が過去最多の172件 「訪問介護」が急増、小規模事業者の淘汰加速」
/
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1200835_1527.html)
倒産の主な要因は、利用者さんの減少による売上不振(72.6%)が最多で、次いで赤字の累積や経営判断の誤りなどが続きます。人手不足の深刻化や物価高騰、報酬改定の影響により、小規模・零細事業者が経営を維持できずに破産を選択するケースが増加しています。今後も高齢化に伴う需要拡大と、事業者の経営悪化の二極化が進む懸念があります。
1-8. 2025年問題・2040年問題
2025年問題とは、第一次ベビーブーム期(1947~1949年)に生まれた団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となることで生じる社会問題を指します。2025年現在、団塊の世代が後期高齢者層に入り、高齢者人口の増加に伴う医療・介護需要の急拡大が現実のものとなっています。また、現役世代の人口減少により、社会保障費の増大や人材不足が既に顕在化しつつあり、制度の持続性が課題となっています。
(出典:厚生労働省「「2 0 4 0年に向けたサービス提供体制等のあり方」現状と課題・論点について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001371773.pdf#page=96)
一方、2040年問題では、これらの構造的課題がさらに深刻化します。生産年齢人口の大幅な減少により、税収の低下や医療・介護体制の維持が困難となる見通しです。特に介護現場では人材不足が深刻化し、介護離職の増加などの影響も危惧されています。こうした背景から、政府は2040年を見据え、介護人材の確保や労働環境の改善、デジタル技術の導入など、持続可能な社会保障体制の構築に向けた取り組みを進めています。
(出典:厚生労働省「「2 0 4 0年に向けたサービス提供体制等のあり方」現状と課題・論点について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001371773.pdf#page=6)
(出典:厚生労働省「「2 0 4 0年に向けたサービス提供体制等のあり方」現状と課題・論点について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001371773.pdf#page=28)
2. 介護業界に将来性はある?今後の展望は?
介護業界は、高齢化の進行に伴って今後も大きく変化し続ける分野です。需要の拡大だけでなく、給与水準の改善、AIやロボットの導入による負担軽減、外国人材の活用などポジティブな動きが進んでいます。ここからは、介護業界の将来性を具体的に紹介します。
2-1. 介護業界は今後も需要が伸びる
介護業界の需要は、要介護(要支援)認定者数の増加に伴い、今後も確実に拡大していく見込みです。実際に介護に従事する職員数は年々増えており、令和4年度には215.4万人に達しています。高齢化が進む中で利用者数はさらに増えると考えられ、介護サービスを担う人材の需要も今後一層高まると言えるでしょう。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=8)
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=9)
また、介護関係職種の有効求人倍率は長年にわたり全職業平均より高く推移しています。近年は新型コロナウイルスの影響で一時的に求人倍率が下がったものの、2023年には4.02倍と再び上昇しています。介護人材のニーズが継続的に高いことを示しています。今後も需要拡大が続くことを考えると、介護職員の必要性はますます高まり、安定して働ける分野として期待できます。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=10)
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf#page=10)
2-2. 給料アップが期待されている
介護職員の給与は年々上昇しており、働き続けるほど収入面での安定が期待できる環境になっています。たとえば常勤介護職員の平均月収は、2016年の289,780円から2024年には338,200円に上昇しています。8年間で48,420円伸びています。
| 常勤の者 | 非常勤の者 | |
|---|---|---|
| 2024年 | 338,200円 | 資料なし |
| 2023年 | 324,240円 | 資料なし |
| 2022年 | 317,540円 | 209,540円 |
| 2021年 | 316,610円 | 198,520円 |
| 2020年 | 315,850円 | 196,630円 |
| 2019年 | 資料なし | 資料なし |
| 2018年 | 304,430円 | 216,920円 |
| 2017年 | 297,450円 | 224,350円 |
| 2016年 | 289,780円 | 210,870円 |
(出典:「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf)
(出典:「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03kekka.pdf)
(出典:「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/20/dl/r02kekka.pdf)
(出典:「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30kekka.pdf)
(出典:「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/18/dl/29kekka.pdf)
(出典:厚生労働省「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/17/dl/28kekka.pdf)
給与改善の背景には、国による支援制度の強化があります。2024年2~5月の「介護職員処遇改善支援補助金」では月6,000円相当の賃上げが行われ、2025年4月からは「介護職員等処遇改善加算」により、常勤1人あたり約54,000円相当の補助が追加されます。こうした施策により、今後も介護職の給与水準がさらに向上していくと期待されています。
(出典:厚生労働省「『介護職員処遇改善支援補助金』のご案内(令和6年2月分からスタート)」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001197898.pdf)
(出典:厚生労働省「『介護人材確保・職場環境改善等事業』のご案内」
/
https://www.mhlw.go.jp/shogu-kaizen/download/r7_index_3.pdf)
2-3. AIやロボットの活用により働きやすい環境が整備される
介護業界では、人手不足の深刻化を背景に、AIやロボット、ICTを活用した業務効率化が急速に進められています。国も「デジタル行財政改革」の方針のもと、補助金による財政支援、介護報酬改定での後押し、人員配置基準の柔軟化など、多方面からテクノロジー導入を促進しています。
その一例が「介護テクノロジー導入支援事業」です。これは、介護ロボットや見守り機器、介護ソフト、タブレット端末などの導入に必要な経費を補助する制度で、介護職員の負担軽減とサービス品質の向上を目的としています。さらに、複数機器を連動させるパッケージ導入や、第三者による業務改善支援も補助対象に含まれます。テクノロジーの活用により、職員がケアに専念できる時間が増え、働きやすい職場づくりが進んでいます。
(出典:厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分))」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001476528.pdf)
2-4. 外国人労働者による人手不足解消が期待される
介護分野で働く外国人は年々増加しており、特定技能制度が始まった2019年以降、一貫して受入が拡大しています。2024年12月末時点の在留者数は約4万4,000人に達し過去最多となりました。
(引用:厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001478533.pdf#page=11)
また、外国人が受験する「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」も国内外で実施が進み、累計合格者はそれぞれ11万3,000人を超えています。特に海外での合格者が増えており、今後も一定規模の人材供給が見込まれます。このように、外国人介護人材の受入枠が拡大し続けていることから、介護業界の人手不足を補う重要な戦力として期待されています。
(出典:厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001478533.pdf#page=11)
2-5. 離職率が減少している
介護職員の離職率は長期的に改善傾向にあります。2007年には21.6%だった離職率は年々低下し、2021年には14.3%まで下がりました。処遇改善加算の拡充や研修制度の充実、働き方改革の推進などにより、職場環境の改善が着実に進んでいることが背景にあります。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の見直しに関する参考資料」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001119107.pdf#page=115)
(引用:厚生労働省「介護保険制度の見直しに関する参考資料」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001119107.pdf#page=115)
一方で、介護業界で多い離職理由としては、人間関係や職場の条件、事業理念や運営のあり方への不満などが挙げられます。しかし、こうした課題に対しても制度的な支援やテクノロジー導入が進んでおり、今後さらに働き続けやすい環境が整っていくことが期待されます。
(出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=19)
2-6. 社会的評価が向上していく
介護の仕事は「社会的に評価されにくい」という課題が長く指摘されてきました。その背景には、介護労働自体の評価が低いことに加え、処遇や労働環境が十分ではなかった点が挙げられます。また、「専門性が分かりにくい」「キャリアパスが見えない」「現場から魅力を発信する力が弱い」といった構造的な要因も大きく影響しています。
これに対し、近年は処遇改善加算や補助金による賃金改善、テクノロジー活用による業務負担軽減、資格取得後のキャリアパス整備などが進められています。専門性の見える化や発信力の強化が図られていることから、介護の専門職としての位置づけは今後さらに明確になり、社会的評価も着実に高まっていくことが期待されます。
(出典:厚生労働省「介護人材の確保について(構成員提出資料)」
/
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000047525.pdf#page=3)
3. これから介護職を目指すには?
介護職に興味があっても、「どこから始めればいいのか分からない」という方は多いでしょう。介護の仕事は、無資格から挑戦できる入口もあれば、資格を取得してから働く道もあります。ここでは、自分に合った始め方を選べるよう、代表的な2つのステップを紹介します。
3-1. 無資格でも応募できる求人を探す
介護の仕事は無資格からでも始められますが、2024年4月からは「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。介護に直接携わる無資格者は、本人主体のケアを行うための基礎知識を学ぶ必要があり、事業所には受講させるための措置が求められます。
(出典:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000727135.pdf#page=8)
無資格で働ける業務としては、食事準備や清掃、洗濯、買い物などの生活援助が中心です。介護施設では、高齢者の話し相手や食事量の確認なども担当します。また、介護福祉士の指示のもとであれば、入浴や排泄、体位変換などの身体介護を行える場合もあります。受付対応や備品管理などの事務作業、通所施設での送迎業務なども無資格で携われます。働きながら認知症介護基礎研修や初任者研修の取得を目指せる職場も多く、未経験からスキルアップしやすい環境が整っています。
介護職の志望動機の書き方!ケース別の例文やコツ・考え方のポイント
3-2. 資格を取得してから就職する
介護の仕事を本格的に目指す場合は、「初任者研修→実務者研修→介護福祉士」というステップで資格を取得する方法が一般的です。まずは130時間の「介護職員初任者研修」で、介護の基本知識と技術を習得します。次に、介護福祉士の受験に必須となる「実務者研修」(450時間)を修了し、より実践的なスキルを身につけます。その上で、3年以上の実務経験を積むことで、国家資格である「介護福祉士」の受験資格を得られます。
(出典:厚生労働省「介護に関する資格等について」
/
https://jsite.mhlw.go.jp/ishikawa-roudoukyoku/content/contents/001790771.pdf)
介護福祉士は資格手当の対象となることが多く、キャリアアップにも直結する重要な資格です。生活援助中心の仕事に特化した生活補助従事者研修や、介護の入門的な学びができる短時間研修も用意されているため、目的に合わせてステップを選べます。資格を取得してから就職することで、より幅広い業務に携わりやすくなり、将来的なキャリア形成にもつながります。
まとめ
日本では少子高齢化が進み、2040年には介護職員が約272万人必要とされる一方、現場では深刻な人手不足が続いています。老老介護やヤングケアラー問題も深刻化し、介護保険料の上昇や介護施設の倒産も増加しています。
しかし将来性は明るく、需要の拡大とともに給与水準も年々上昇しています。AIやロボットの導入による業務効率化、外国人材の受入拡大、離職率の改善など、働きやすい環境整備が進んでいます。
こうした業界動向を踏まえ、転職活動を安心して進めるためには専門サポートの活用がおすすめです。キャリアアドバイザーが求人選びから内定まで伴走し、非公開求人も紹介できる「マイナビ介護職」をぜひご利用ください。
※当記事は2025年11月時点の情報をもとに作成しています
介護・福祉業界の転職事情|仕事の種類・平均給与・おすすめの資格
関連記事

|
転職市場
| 公開日:2026.02.23 更新日:2026.02.23 |
介護職が人手不足に陥りやすい理由は?働きやすい施設の特徴も解説
日本の介護現場は、高齢化の進展と生産年齢人口の縮小が重なり、慢性的な人...(続きを読む)

|
転職市場
| 公開日:2026.02.23 更新日:2026.02.23 |
介護業界における人手不足の原因と対策・取り組みの成功事例を紹介!
介護業界では、高齢化の進行によりサービス需要が急増する一方で、働き手と...(続きを読む)

|
転職市場
| 公開日:2025.04.15 更新日:2025.04.15 |
介護業界で働く魅力は?将来性や仕事の種類も解説
介護業界は、高齢者や障害を持つ方々の生活を支えています。介護業界で働く...(続きを読む)

|
転職市場
| 公開日:2025.04.15 更新日:2025.04.15 |
ケアマネジャーの転職時期はいつがベスト?転職の流れも解説
ケアマネジャーとして転職を考える際、最適な時期を選ぶことは非常に重要で...(続きを読む)




