介護業界における人手不足の原因と対策・取り組みの成功事例を紹介!

介護業界では、高齢化の進行によりサービス需要が急増する一方で、働き手となる若い世代の減少が続き、人材不足が深刻な課題となっています。賃金水準や身体的負担の大きさ、人間関係の問題、採用競争の激しさなど、離職や定着しにくさにつながる要因は複数あります。また、2025年問題や2040年問題を迎えるにあたり、介護体制の維持は社会全体のテーマになりつつあります。
当記事では、人手不足が起きる背景と原因、実際に進んでいる改善策、成功事例まで体系的に整理し、現状を踏まえた今後の展望についても分かりやすく解説します。
目次
- 2. 介護業界が人手不足になる原因
- 2-1. 仕事内容に対して賃金が低い
- 2-2. 身体的負担が大きい
- 2-3. 人間関係によるストレスがある
- 2-4. 社会的評価がされにくい
- 2-5. 競争が激しく採用が難しい
- 2-6. 離職率が高いイメージがある
- 3. 介護業界における人手不足への対策
- 3-1. 評価制度を整える
- 3-2. 資格取得支援制度を強化する
- 3-3. 人間関係改善のための窓口を設置する
- 3-4. ITシステムを導入する
- 3-5. ユニットケアを導入する
- 3-6. 外国人労働力を活用する
- 5. 介護業界における人手不足解消の成功事例
- 5-1. テクノロジーを効果的に活用した事例
- 5-2. 多様な働き方を推進した事例
- 5-3. 他法人・事業所と連携した事例
- 5-4. 外国人人材を受け入れた事例
1. 介護業界における人手不足の背景
介護業界では、高齢化の進行に伴い、将来的に必要となる介護職員数が増加しています。厚生労働省によると、第9期介護保険事業計画に基づく介護サービス見込み量では、2026年度に必要な介護職員数は約240万人、2040年度には約272万人に達すると推計されています。
一方、2022年度の実績は215万人にとどまっており、今後は需要の増加に対応できる十分な人材確保が重要な課題となっています。
(出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」
/
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html)
(出典:厚生労働省「介護職員数の推移」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001362534.pdf)
1-1. 少子化
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf#page=4)
日本では出生数の減少が加速しており、2023年の出生数は75万8,631人と過去最少を更新しました。将来推計では、この減少傾向は続き、令和52年には45万人程度まで落ち込むと見込まれています。一方で、高齢者人口は増え続けており、介護を必要とする人は今後も増加する見通しです。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf#page=4)
しかし、支える側となる若い世代は年々減少しているため、介護の担い手不足はさらに深刻化しています。労働力人口の縮小に伴い、介護現場では人材確保が大きな課題となっており、今後の介護体制をどう維持していくかが重要な社会的テーマとなっています。
1-2. 高齢化
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf)
令和6年版高齢社会白書によると、日本の高齢化はさらに進行しており、令和5年10月時点で65歳以上人口は3,623万人、高齢化率は29.1%に達しています。75歳以上人口は2,008万人と65~74歳人口を上回り、すでに人口全体の16.1%を占めています。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf)
(引用:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf#page=2)
今後もこの傾向は続き、総人口が減少する一方で高齢者の割合は上昇を続けると推計されています。高齢化率は2070年に38.7%に達し、「国民の2.6人に1人が65歳以上」という超高齢社会となる見通しです。さらに、75歳以上人口の割合は2070年に25.1%となり、「約4人に1人が75歳以上」という状況になります。
(出典:内閣府「令和6年版 高齢社会白書」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf#page=2)
2. 介護業界が人手不足になる原因
介護業界では、高齢化の急速な進行に対して働き手が追いつかず、慢性的な人手不足が続いています。背景には、賃金水準や身体的負担の大きさ、人間関係の悩みなど、働き続ける上での課題が複雑に絡み合っています。ここからは、人材不足を招く具体的な要因を6つに分けて分かりやすく解説します。
2-1. 仕事内容に対して賃金が低い
介護業界が人手不足に陥る大きな要因として、仕事内容に対しての賃金水準の低さが挙げられます。厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によれば、医療・福祉施設で働く介護職員の平均年収は約364.2万円と示されています。一方、国税庁「2024年分 民間給与実態統計調査」では、全産業の平均給与は478万円で、介護職の給与は全体平均より大幅に低いことが分かります。
(出典:e-Stat 政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査」
/
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&tclass1=000001224440&tclass2=000001225782&tclass3=000001225794&tclass4val=0)
(出典:国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査結果について」
/
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/minkan_2025/pdf/01.pdf)
さらに、勤続年数15年以上の介護職員でも平均年収は395万円にとどまり、長く働いても賃金が上がりにくい構造が続いています。こうした収入面の課題が、介護業界で人材が定着しにくい理由の1つとなっています。
(出典:e-Stat 政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
/
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&stat_infid=000040163754)
2-2. 身体的負担が大きい
介護業界の人手不足を招く要因として、身体的負担の大きさも深刻です。公益財団法人 介護労働安定センターの調査では、労働に関する悩み・不安・不満として最も多かったのは「人手が足りない」(49.1%)で、続いて「仕事内容のわりに賃金が低い」(35.3%)が挙げられました。そして3番目に多かったのが、「身体的負担が大きい(腰痛や体力への不安)」(24.6%)です。介護職は利用者さんの移乗や体位変換、入浴介助など、日常的に力仕事が伴う場面が多く、腰痛や疲労の蓄積が避けられません。
(出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=26)
人手不足が続く職場では1人あたりの業務量も増え、さらに負担が重くなる傾向があります。こうした身体的な負担の大きさは、介護職が長期的に働き続けにくい原因となっています。
2-3. 人間関係によるストレスがある
介護業界が人手不足に陥る理由の1つとして、職場の人間関係によるストレスがあります。介護労働実態調査では、直前の仕事を辞めた理由として「職場の人間関係に問題があったため」が24.7%で最も多い結果となっています。
具体的には、「上司や先輩からの指導や言動がきつかった」「パワーハラスメントがあった」が49.1%と半数近くを占め、次いで「上司の業務指示が不明確」「リーダーシップが不足していた」など、組織運営面の課題も指摘されています。介護現場はチームで動く場面が多いため、人間関係のトラブルはストレスにつながりやすく、離職の大きな要因となっています。
(出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=19)
2-4. 社会的評価がされにくい
介護の仕事は、人々の生活を支える重要な役割を担っているにもかかわらず、社会的評価が十分に得られにくいという課題があります。介護労働実態調査では、「業務に対する社会的評価が低い」と感じている介護職員が20.2%にのぼり、多くの現場で不満として挙げられています。
(出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=26)
社会的評価の低さが働く人のモチベーションに影響し、結果として離職や入職者減につながるケースも少なくありません。専門性の高い仕事であるにもかかわらず、世間から十分に理解されない現状は、介護業界の人手不足を深刻化させる一因となっています。
2-5. 競争が激しく採用が難しい
(引用:厚生労働省「介護人材確保の現状について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001485589.pdf#page=7)
介護業界は他職種と比べて求人数が非常に多く、採用競争が激しいことも人手不足を招く要因です。厚生労働省の統計では、2025年の全職業の有効求人倍率は1.16であるのに対し、介護関係職種は3.97と大幅に高い水準となっています。これは、1人の求職者に対して約4つの求人がある状態を意味し、施設側にとっては応募が集まりにくい厳しい環境です。
(出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001485589.pdf#page=7)
特に中小規模の事業所では、賃金・福利厚生・教育体制などで大手との競争が難しく、さらに採用が進まないケースも多く見られます。このように業界全体で人材の奪い合いが起きていることが、介護現場の慢性的な人手不足につながっています。
2-6. 離職率が高いイメージがある
介護業界には「離職率が高い」というイメージがありますが、実際の数値を見ると近年は改善傾向にあります。公益財団法人 介護労働安定センターの調査では、訪問介護員・介護職員の離職率は2019年度の15.4%から徐々に低下し、2024年度には12.4%まで下がっています。
| 採用率(%) | 離職率(%) | |
|---|---|---|
| 2024年度 | 14.3 | 12.4 |
| 2023年度 | 16.9 | 13.1 |
| 2022年度 | 16.2 | 14.4 |
| 2021年度 | 15.2 | 14.3 |
| 2020年度 | 16.2 | 14.9 |
| 2019年度 | 18.2 | 15.4 |
(出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf#page=8)
ただし採用率も減少しており、2024年度は14.3%にとどまっています。仕事の大変さや人間関係などの不安が残り、離職率以上に「続けにくい職場」という印象を持たれやすい点も課題です。数字としては確実に改善が進んでおり、働きやすい環境づくりが広がっていると言えるでしょう。
3. 介護業界における人手不足への対策
介護の人手不足を改善するには、働きやすい職場づくりが重要です。評価制度や資格支援、人間関係の相談窓口の整備に加え、IT導入やユニットケア、外国人材の活用など、さまざまな取り組みが進められています。ここでは、介護現場で進められている主な人材確保の対策を紹介します。
3-1. 評価制度を整える
介護現場の人手不足を改善するには、適切な評価制度の整備が欠かせません。評価基準とは従業員のパフォーマンスを測定する指標のことで、一般的には業績評価・スキル・対人能力などが含まれます。
介護業界ではこれに加えて、利用者さんとのコミュニケーション能力、専門技術の活用度、チームで働く協調性、現場をまとめるリーダーシップなど、現場特有の要素が重要になります。こうした一般基準と介護特有の基準を整理し、期待される役割を明確にすることで、従業員の成長を後押しし、組織全体の質向上にもつながります。
3-2. 資格取得支援制度を強化する
介護職員のキャリア形成を支えるには、資格取得を後押しする制度づくりが欠かせません。特に厚生労働省の「教育訓練給付金制度」を活用すれば、職員の費用負担を大幅に軽減できます。たとえば、「専門実践教育訓練給付金」では、中長期的なキャリア形成に役立つ専門的かつ実践的な教育訓練講座を対象に、受講費の50%(上限年間40万円)が6か月ごとに支給されます。また、修了後1年以内に就職や資格取得をした場合は、受講費の20%(上限16万円)が追加で支給され、職員の負担を大きく軽減できます。
また、再就職や早期のキャリア形成に役立つ講座には受講費の40%(上限20万円)が支給される「特定一般教育訓練給付金」、より幅広い講座に適用される「一般教育訓練給付金」では受講費の20%(上限10万円)が支給されます。こうした制度を積極的に案内することで、職員のスキル向上と定着促進につながります。
(出典:厚生労働省「教育訓練給付等について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001166153.pdf#page=5)
3-3. 人間関係改善のための窓口を設置する
介護の現場では、人間関係の悩みが離職理由として挙がりやすく、早期の相談体制づくりが重要です。職員が気軽に相談できる窓口を設置することで、不安やトラブルを早期に把握でき、離職防止や職場環境の改善につながります。
さらに、国は介護労働者の雇用管理の改善を担う「雇用管理責任者」の配置を推奨しており、人間関係の課題に体系的に対応できる体制づくりが求められています。
(出典:厚生労働省「「雇用管理責任者」を選任しませんか?」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000853308.pdf)
3-4. ITシステムを導入する
介護現場の人手不足を改善するには、ITツールを活用して業務や人間関係の「見える化」を進めることが大切です。離職率が高い職場では、組織課題が把握できていないケースが多いので、サーベイツールやアセスメントツールを導入することで、課題の早期発見と改善が可能になります。また、記録作成・申し送り・勤怠管理などを介護ソフトで効率化すれば、事務負担を大幅に減らせます。
見守りセンサーや介護ロボットを活用することで、夜間対応や移乗介助の負担軽減にもつながります。ITを活用した介護DXは、人手不足の根本解決に向けた重要な取り組みです。
3-5. ユニットケアを導入する
ユニットケアは、「その人らしい暮らしの継続」を目的に、入居者を少人数グループで支援する介護方式です。1994年に始まった家庭のような日常をつくる取り組みが原点で、画一的な日課や流れ作業をなくし、入居者が自分の生活リズムで過ごせる環境をつくることを重視します。
事業者にとっては、入居者との関係性が深まり、クレームの減少や家族満足度の向上につながるだけでなく、スタッフが一人ひとりを理解しやすくなるため、ケアの質が安定しやすい点も大きなメリットです。ユニットごとのチームケアが確立されることで職員の役割分担も明確になり、人間関係の摩擦が減り、定着率向上にも効果が期待できます。
(出典:一般社団法人 日本ユニットケア推進センター「はじめに」
/
https://www.unit-care.or.jp/about-unitcare/)
3-6. 外国人労働力を活用する
介護分野では、外国人材の受け入れが年々増えており、特定技能制度が大きな役割を果たしています。特定技能外国人の在留者数は制度開始の2019年から増加を続け、2024年12月末には約4万4,000人と過去最多を記録しました。若年層の介護人材を確保しにくい状況が続く中、外国人労働力の活用は欠かせない対策の1つです。
(出典:厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001478533.pdf#page=11)
体力を要する業務も多い介護現場では、働く意欲の高い外国人職員の存在が業務の安定化に大きく貢献します。さらに、定着支援や教育体制を整えれば、長期的な戦力として育成することも可能です。採用の選択肢を広げる意味でも、外国人材の活用は事業者が注目すべき重要な取り組みと言えます。
4. 介護業界の人手不足は今後どうなる?
2025年も終わりに近づき、介護業界はこれまで懸念されてきた「2025年問題」の真っただ中にあります。団塊の世代がすべて75歳以上となり、後期高齢者人口は急増。実際に医療・介護サービスの需要はさらに高まり、人材不足は地域によって深刻さを増しています。すでに一部の施設では採用が追いつかず、受け入れを縮小したり、サービス提供体制の見直しを迫られたりするケースも出てきています。
さらに、業界はこれから「2040年問題」に向けて、より大きな課題に直面します。2040年には団塊ジュニア世代が高齢期に入り、単身高齢者や低所得高齢者の増加が予想されます。一方で現役世代は減り続けるため、介護を支える労働力は確実に不足していくと考えられています。これにより、今後は介護施設の統廃合や閉鎖が進む可能性も否定できません。特に地方では「利用者さんは多いのに職員がいない」「施設はあるのに運営できない」といった状況が現実化しつつあります。
しかし、同時に介護DXや外国人材の拡大、地域包括ケアの強化など、構造的な課題に向けた対策も進んでいます。業務効率化と人材確保の仕組みをどれだけ整えられるかが、今後の介護業界が持続できるかどうかのポイントとなるでしょう。
5. 介護業界における人手不足解消の成功事例
介護業界では、人手不足の課題に対してさまざまな取り組みが行われています。現場の負担を減らすテクノロジーの導入や、多様な働き方の推進、他法人との協力体制づくり、そして外国人人材の受け入れなど、成功につながった事例も増えてきました。ここでは実際の取り組みを紹介します。
5-1. テクノロジーを効果的に活用した事例
東京都世田谷区の特別養護老人ホーム「砧ホーム」では、移乗介助機器や見守りセンサーなどのテクノロジーを導入し、職員の身体的負担と事故発生を大幅に減らしました。現場の課題を丁寧に抽出し、腰痛や介護事故の多さといった実態に合わせて必要な機器を選定。
導入後は「移乗が楽になった」「事故が減った」などの声が増え、過去6年間の常勤介護職員10名の離職率は0%、事故件数も60%減少しました。機器導入によって安心・安全な職場環境が整い、結果として人手不足の改善につながった成功事例です。
(出典:厚生労働省「取組事例集」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/R5_hyousyou_jireisyu.pdf#page=12)
5-2. 多様な働き方を推進した事例
地域密着型特別養護老人ホーム「ささづ苑かすが」では、準職員の正規登用や夜勤免除制度、有給の時間単位取得など、職員の声を反映した柔軟な働き方を整備しました。
育児休業後の復帰率は100%、女性管理職比率も63.4%と高い水準を実現し、子育て中の職員も無理なく働き続けられる環境が整っています。多様な働き方が可能になったことで長時間働ける人材が増え、勤務体制を改善できた点も大きな成果です。結果として定着率が向上し、人材確保と離職防止の両面から人手不足解消につながった成功事例と言えます。
(出典:厚生労働省「取組事例集」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/R5_hyousyou_jireisyu.pdf#page=18)
5-3. 他法人・事業所と連携した事例
地域密着総合ケアセンター「きたおおじ」は、全国5法人で社会福祉連携推進法人を設立し、採用力と育成力の強化に取り組みました。共同で広報ツールを作成したほか、インターンシップを拡充したことで見学者や応募者が増加し、新卒者の離職率も大幅に改善しています。
また、グループ統一研修やスーパーバイザーの巡回により、単独の事業所では得にくい専門的な視点やノウハウを共有できる体制を構築。複数法人が連携することで、採用・育成の両面から人材確保を強化し、人手不足の解消に結びつけた好事例と言えます。
(出典:厚生労働省「取組事例集」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/R5_hyousyou_jireisyu.pdf#page=22)
5-4. 外国人人材を受け入れた事例
介護老人保健施設「さくらがわ」では、早くから外国人人材の採用を進め、法人全体で150名を超える国内有数の受け入れ実績を持っています。背景には深刻な人材不足があり、日本人・外国人を区別しない働きやすい環境づくりを重視。個室寮の整備や生活支援、先輩職員への丁寧な説明など、受け入れの不安を払拭する仕組みを整えました。
その結果、離職防止に大きく寄与し、平均年齢の上昇抑制や利用者さんへの対応力の向上にもつながっています。多様性のある職場づくりが人材確保と定着に直結した好事例です。
(出典:厚生労働省「取組事例集」
/
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/R5_hyousyou_jireisyu.pdf#page=24)
まとめ
介護人材は、少子化で支える層が縮小する一方、高齢化で需要が増え続けるため恒常的に不足しています。賃金水準の相対的低さ、身体的負担、人間関係の悩み、採用競争の激化、離職率のイメージなどが要因です。対策としては、評価制度の明確化、資格取得支援、相談窓口や雇用管理責任者の設置、IT・介護DX、ユニットケア、外国人材の受入れが有効です。
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※当記事は2025年11月時点の情報をもとに作成しています
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