ホームヘルパー2級は履歴書に書ける?正式名称と書き方を分かりやすく解説

公開日:2026.10.02 更新日:2026.10.02

ホームヘルパー2級は、制度変更によって新規取得ができなくなったものの、現在でも介護の基礎知識・技術を習得した証しとして認められている資格です。しかし、履歴書を作成する際に「資格欄に書いてもいいの?」「正式名称はなんだろう?」と悩む方は少なくないでしょう。

そこで本記事では、ホームヘルパー2級の現在の位置付けや履歴書への記載方法、初任者研修との違い、キャリアアップを見据えて取得したい資格などを分かりやすく解説します。履歴書の準備に不安を感じる方は、ぜひ最後までご一読ください。

1.ホームヘルパー2級と初任者研修の違いとは?

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は、どちらも介護の入り口となる基礎研修です。ただし、介護保険法施行規則が改正された2013年以降は、初任者研修が標準的な入門資格として位置付けられています。

2013年以前は、ホームヘルパー1級・2級、介護職員基礎研修など、多くの介護資格が存在しており、介護職のキャリアパスは複雑なものでした。しかし、法改正によって介護の資格体系が整理されたことで、ホームヘルパー2級の資格は初任者研修に移行。カリキュラムは全国共通の130時間となり、在宅介護だけでなく施設での介護やリスク管理なども学べるようになりました。

ホームヘルパー2級と初任者研修の主な違いをまとめると、下表のようになります。

項目 ホームヘルパー2級 介護職員初任者研修
資格の位置付け 旧制度の入門研修(新規の取得不可) 現行制度の入門資格
制度改正の状況 制度整理により新規開講終了 2013年4月から導入
学習内容の範囲 主に在宅介護を中心とした基礎内容 在宅・施設双方を前提とした基礎内容+リスク管理など
受講時間 約130時間(実施する機関によって差がある) 全国共通カリキュラムで130時間
有効性 資格は現在も有効 現行採用で基準になりやすい
キャリアパス上の位置 旧制度における介護職への入り口となる資格 介護福祉士への基本ステップとして位置[浩福1] 付けられている

参考:今後の介護人材養成の在り方について(概要)|厚生労働省
参考:介護職員初任者研修と訪問介護員養成研修2級課程のカリキュラムの比較表|大阪府
参考:介護に関する資格等について|厚生労働省石川労働局

2. ホームヘルパー2級は履歴書に記載できる?

ホームヘルパー2級の資格を取得している場合は、基本的に履歴書に記載して問題ありません。

前述したように、ホームヘルパー2級を新しく取得することはできないものの、「介護の基礎をきちんと学んだ証し」として十分にアピールできます。制度の見直しにより初任者研修に移行した経緯はありますが、ホームヘルパー2級の修了そのものが無効になったわけではないからです。

ホームヘルパー2級を取得済みであれば、介護職員初任者研修修了者と同等に扱われ、介護の仕事を続けられるので、安心して履歴書に記載しましょう。履歴書に書いておくことで、採用担当者に以下のような点を伝えることができます。

・旧制度とはいえ、自分から研修を受けた意欲がある
・実務者研修にステップアップする土台がある

取得から時間が経っていたとしても、介護に関心を持ち、自分から学びに取り組んだ姿勢は前向きに受け止められます。また、「介護の基礎的な知識・スキルを習得している」という事実は、採用側の安心感にもつながるでしょう。

そのため、ホームヘルパー2級を「昔の資格だから通用しないのでは?」と考える必要はありません。むしろ、「介護を学んだ経験がある」ということを伝えられる資格として捉えるべきです。

3. ホームヘルパー2級の正式名称とは?

ホームヘルパー2級の正式名称は「訪問介護員養成研修2級課程」です。

制度改正によって初任者研修に移行したからといって、過去の資格名が変更されたわけではありません。履歴書に記入する際は、修了当時の正式名称をそのまま記載してください。

4. ホームヘルパー2級を履歴書に記載する際の書き方

ここからは、ホームヘルパー2級を履歴書に記載する際のポイントを三つ解説します。

・資格欄に記載するときの基本的なルール
・ホームヘルパー2級の具体的な記入例
・初任者研修との区別のし方

順番に見ていきましょう。

4-1. 資格を取得する

履歴書の資格欄に記載する際は、「資格名を正式名称で記載する」のが基本的なルールです。ホームヘルパー2級の場合は、「訪問介護員養成研修2級課程」という正式名称を使いましょう。

ハローワークが公開している「履歴書・職務経歴書の書き方」でも、履歴書への記載は略号・通称ではなく正式名称が推奨されており、「日商簿記2級」も「日本商工会議所主催 簿記検定2級」と記載したほうがよいとしています。

4-2. 資格欄の具体的な記載例

ホームヘルパー2級を履歴書に記載するときの具体例を紹介しましょう。実際の記入イメージは、次のようになります。

取得年月 資格名
2010年3月 訪問介護員養成研修2級課程 修了
2020年9月 介護職員初任者研修 修了
2022年3月 介護福祉士実務者研修 修了
2024年5月 介護福祉士 取得

このように、時系列で正式名称を書けば、「どの順番で学びを重ねてきたのか」がひと目で伝わります。また、面接でこれまでの経験や今後の目標を話すときにも、ストーリーとして説明しやすくなります。

4-3. 初任者研修とはどう区別する?

ホームヘルパー2級は、初任者研修の修了者と同等のスキルがあるとみなされますが、両者はカリキュラムが異なります。そのため、ホームヘルパー2級を取得したからといって、「介護職員初任者研修 修了」とは書けません。

なお、両方を取得している場合は、【ホームヘルパー2級の具体的な記入例】で示したようにどちらも記載するのが基本です。その上で、面接時に「訪問介護を中心に学んだ研修と、現行制度の入門研修の両方を経験しています」と補足するとよいでしょう。

5. ホームヘルパー2級取得者が初任者研修を取り直す必要性

ここからは、ホームヘルパー2級取得者が初任者研修を取り直す必要性について解説します。取り直さなくても問題ないと考えられる場合と、取り直したほうがいいと考えられる場合について、順番に見ていきましょう。

5-1. ホームヘルパー2級のままでも問題ない場合

ホームヘルパー2級は、現在も資格として有効です。そのため、必ずしも初任者研修を取り直す必要はありません。例えば、次のような場合は、今の資格のままでも大きな支障はないでしょう。

・ホームヘルパー2級を前提にした職場で働いており、求人票や就業規則で「初任者研修必須」とされていない場合
・入浴介助や食事介助など、基本的な身体介護・生活援助が中心で、事業所側も現状の資格での勤務を認めている場合
・まずは経験を積むことを優先し、「将来ステップアップするときに、あらためて初任者研修や介護福祉士実務者研修を検討しよう」と考えている場合

このようなケースでは、「ホームヘルパー2級しかないから」と心配しすぎる必要はありません。今の資格を生かして経験を積みつつ、必要になったタイミングで次のステップを考えていけばよいでしょう。

5-2. 初任者研修を取り直したほうがよい場合

ホームヘルパー2級を持っていても、状況によっては初任者研修を取り直しておくのがよい場合もあります。特に次のようなケースでは、早めに取得しておくと将来の選択肢が広がるでしょう。

・求人票に「初任者研修以上」と明記されている職場を志望する場合
最近は、初任者研修を前提に採用を行っているところもあります。
・施設勤務や幅広い業務に挑戦したい場合
初任者研修のカリキュラムには、在宅・施設のどちらでも生かせる内容が含まれているため、業務の幅を広げたい人には有利に働きます。
・実務者研修や介護福祉士を目指して、基礎から学び直したいと感じている場合
初任者研修で現行カリキュラムを押さえておくと、その後の研修や試験勉強の基礎づくりになります。

働きたい場所や目指すキャリアによっては、初任者研修のほうがよりマッチすることもあると認識しておくとよいでしょう。

6. ホームヘルパー2級取得者がキャリアアップを見据えて取得したい資格

最後に、ホームヘルパー2級を持っている人が、キャリアアップを見据えて取得したい資格を三つ紹介します。

・介護職員実務者研修(以下、実務者研修)
・介護福祉士
・喀痰吸引等研修

順番に解説します。

6-1. 実務者研修

実務者研修は、介護福祉士を目指す上で欠かせない資格です。介護福祉士国家試験の受験要件として、実務者研修の修了が必須とされているため、ホームヘルパー2級や初任者研修からステップアップしたい人が、まず目指したい資格といえるでしょう。

研修では、利用者の状態に合わせた介護計画の立て方、コミュニケーションや医療的ケアの基礎など、現場で求められる実践的な知識・技術を学びます。

また、実務者研修を修了すると、訪問介護事業所の「サービス提供責任者」になるための資格要件を満たせるため、キャリアの選択肢や役割の幅も広がるでしょう。

6-2. 介護福祉士

介護福祉士は、厚生労働省が定める国家資格です。専門知識や実践力を身に付けた「介護のスペシャリスト」と位置付けられており、取得すれば利用者さんやご家族からの信頼も得やすくなります。

資格取得のためには、実務者研修の修了に加えて、国家試験に合格する必要があります。試験では、介護の知識だけでなく、医療、福祉、コミュニケーションなど幅広い内容が問われるため、まさに「総合力」が求められる資格といえるでしょう。

介護福祉士になれば、チームの中心として活躍する機会も増えるため、より専門性を高めたい人や、将来的に責任あるポジションを目指す人にとって有益な資格です。

参考:社会福祉士・介護福祉士等 ページ4:介護福祉士の概要について|厚生労働省

6-3. 喀痰吸引等研修

喀痰吸引等研修は、痰の吸引や経管栄養といった医療的ケアを安全に行うための研修です。介護職が痰の吸引や経管栄養といった医療的ケアを行うには、介護福祉士の資格や喀痰吸引等研修など、一定の研修を修了していることが求められます。

研修では、「痰吸引(口腔、鼻腔、気管カニューレ)」や「経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻)」などについて、基本的な知識と実技を学びます。実地研修も組み込まれており、実際の現場で医師や看護職の指導を受けながら、安全な手順を身に付けられるのが特徴です。

資格を取得すると、医療的ケアが必要な利用者に対応しやすくなるため、勤務できる事業所の幅が広がるでしょう。

参考:喀痰吸引等研修|厚生労働省

まとめ:ホームヘルパー2級は履歴書で十分アピールできる

ホームヘルパー2級は、制度が変わった現在でも「介護の基礎を学んだ証し」として履歴書で評価される資格です。正式名称で正しく記載すれば、学んできた内容や前向きな姿勢が伝わるでしょう。

また、ホームヘルパー2級は実務者研修、介護福祉士など、キャリアアップにつながる資格でもあります。今回のポイントを参考に、自信を持って履歴書に記載してみてください。

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プロフィール

福田浩史(Hiroshi Fukuda)

介護福祉士

工業高校卒業後、ホテルと警備会社の勤務経験を経て、2014年から介護老人保健施設で働き始める。2018年に介護福祉士を取得。その後は、特別養護老人ホームに転職し介護の知見を広げる。難病が発覚したことをきっかけに現場を離れ、介護福祉士ライターに転身。「現場で働く介護士にエールを」をテーマに掲げ活動している。

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