【愛知県】介護職の求人動向は?有効求人倍率や実際の求人状況も紹介
愛知県は、東海地方の中心地であり、日本三大都市の一つである名古屋市を県庁所在地に据える自治体です。また、愛知県における介護職の有効求人倍率は、47都道府県のなかでも非常に高いことが知られています。
そのため、愛知県で介護職を目指す方は「なぜ愛知県で介護需要が高いのか」「どのような職種・施設の求人が多いのか」など疑問を持っているのではないでしょうか。この記事では、愛知県における介護職の有効求人倍率の動向・介護職需要・3つのカテゴリー別の求人状況を詳しく解説します。
目次
1. 【愛知県】介護職における有効求人倍率の動向
令和元年時点の愛知県における介護職の有効求人倍率は、6.77倍となっており、全国平均の4.45倍を2ポイントも上回ります。日本全国では東京の7.39倍に次ぐ2番目に高い数値となっており、求職者一人あたり7件近い募集がある状況です。
(出典:厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E5%88%86%E9%87%8E%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%89%B9%E5%AE%9A%E6%8A%80%E8%83%BD%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%8E%9A%E)
続いて、令和3年6月時点の愛知県における職業別職業紹介状況を見ると「介護サービスの職業」は、全ての業種・職種のなかで唯一新規求人数が3,000人を超えています。月間有効求人数も1万人を超えており、愛知県の有効求人倍率の高さがうかがえるでしょう。
(出典:愛知労働局「最近の雇用情勢(令和3年度)」/https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/jirei_toukei/syokugyouanteika/anteika01/kako2017_00005.html)
なお、令和3年6月時点の愛知県における全職種の有効求人倍率は1.20倍であり、全国平均と大差がありません。よって、愛知県では他の職種に比べ、特に介護職の有効求人倍率が高い傾向にあることがわかります。
以上より、愛知県で介護職を探す場合、選択肢が非常に多く希望条件に合う求人を見つけやすいでしょう。その反面、求人数が多く悩んでしまう際は、転職・就職エージェントなどを上手に活用し、自分の希望条件に合った求人を紹介してもらうことがおすすめです。
1-1. 愛知県で介護職の需要が高い理由
令和3年5月時点の愛知県の総人口は約752万人、65歳以上の人口は約189万人であり、高齢化率は25.1%です。令和2年時点における日本全国の高齢化率が28.8%であることに比べると低い水準であることがわかります。
(出典:愛知県「愛知県の人口 愛知県人口動向調査結果 年齢5歳階級別人口」/https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/0000088841.html)
(出典:内閣府「令和3年版高齢社会白書(全体版)」/https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/zenbun/03pdf_index.html)
しかし、愛知県の高齢化率は地域によって大きな差があり、東三河地方などを中心に高齢化がますます進むことが予想されている状況です。
(出典:愛知県「高齢社会懇談会」/https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/koureikon.html)
また、愛知県の要介護・要支援認定者数は33万人近くにのぼり、そのうち要介護1と要支援2の割合が比較的多い傾向です。
(出典:厚生労働省「介護保険事業状況報告(令和3年5月分)」/https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m21/2105.html)
愛知県は、団塊の世代が75歳を迎える2025年に後期高齢者が大幅に増加することが見込まれ、それに伴い要介護・要支援認定者数も増えることが予想されています。しかし、愛知県の介護人材の需要と供給は釣り合っておらず、需給の差は年々拡大すると推計されている状況です。
(出典:愛知県「第8期愛知県高齢者福祉保健医療計画を策定しました」/https://www.pref.aichi.jp/soshiki/korei/8korei-keikaku.html)
以上より、愛知県では今後高齢化がますます進むと考えられており、介護人材の確保が大きな課題となっていると言えます。そのため愛知県では、これからも人材確保のための取り組みが積極的に行われ、処遇改善もより一層期待できるでしょう。
2. 【カテゴリー別】愛知県における介護職求人の状況
愛知県で介護職求人を探す際は、どのような職種・雇用形態・サービスの求人があるかを把握しておくことが重要です。ここでは、マイナビ介護職に掲載された情報をもとに、愛知県における介護職求人の状況を解説します。
なお、マイナビ介護職には4,500件を超える愛知県の介護職求人が掲載されており、登録者はキャリアアドバイザーから、希望条件に合った求人の紹介を受けることが可能です。また、サイトに掲載された情報以外にも、人気の高い非公開求人を多数取り扱っているため、応募先の幅が広がるでしょう。
2-1. 【職種別】愛知県の求人状況
下記は、愛知県における職種別の介護職求人の状況をまとめた表です。
【職種別】愛知県における介護職の求人状況(2021年9月時点) | |
---|---|
介護職・ヘルパー | 約3,368件 |
生活相談員 | 約319件 |
看護助手 | 約99件 |
ケアマネジャー | 約531件 |
サービス提供責任者 | 約99件 |
施設長 | 約29件 |
サービス管理責任者 | 約2件 |
(出典:マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/)
愛知県では、介護職求人全体の7割以上が「介護職・ヘルパー」の求人です。介護職・ヘルパー求人のうち、高収入を提示する施設は「介護福祉士」の資格や実務経験を求めるケースが多く、なかには「社会福祉士」の資格を求めるケースもあります。
一方で、介護職・ヘルパー求人には、1,000件近くの無資格OKの求人や、1,000件以上の未経験OKの求人も見られるため、これから介護職として働きたい方も仕事を見つけやすいでしょう。なお未経験者の場合は、資格取得支援制度や研修制度が充実した求人を探すことがポイントです。
また、ケアマネジャーの求人も500件以上あり、施設長候補や管理職を募集する求人も複数見られます。なかには年収500万円以上を目指せる高収入求人もあるため、キャリアアップ・収入アップを目指す方におすすめです。
2-2. 【雇用形態別】愛知県の求人状況
下表は、雇用形態別に見た、愛知県の介護職求人数です。
【雇用形態別】愛知県における介護職の求人状況(2021年9月時点) | |
---|---|
正社員(正職員) | 約3,327件 |
契約社員(職員) | 約64件 |
非常勤・パート | 約1,340件 |
(出典:マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/)
愛知県では、正社員求人が介護職求人全体の7割程度を占める状況です。特に、施設長や主任ケアマネジャーを募集する求人の年収が高い傾向にあります。また、年間休日が110日を超える正社員求人も4割程度あり、プライベートを充実させたい方にとっても選択肢が多いと言えるでしょう。
なお、契約社員の求人は100件を下回るものの、託児所や育児補助を利用できる求人が比較的多く見られ、子育てと仕事を両立したい方におすすめです。1,000件を超える非常勤・パート求人のなかには、月給30万以上など高収入を提示する施設も見られます。
愛知県では正社員求人を中心に、様々な雇用形態の求人が出されているため、自分のライフスタイルに合った働き方を実現しやすいでしょう。
2-3. 【サービス内容別】愛知県の求人状況
ここでは、愛知県の介護職求人の状況をサービス内容別に紹介します。
【サービス内容別】愛知県における介護職の求人状況(2021年9月時点) | |
---|---|
介護老人保健施設 | 約321件 |
有料老人ホーム | 約556件 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 約262件 |
特別養護老人ホーム | 約522件 |
通所介護(デイサービス) | 約897件 |
グループホーム | 約369件 |
障がい者施設 | 約79件 |
訪問入浴 | 約12件 |
訪問看護 | 約74件 |
訪問診療 | 約7件 |
(出典:マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/)
愛知県では「通所介護(デイサービス)」「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」の順に求人数が多い傾向です。なかでも通所介護は、東京や大阪に比べ全体に占める比率が高く、求人数自体も大阪よりも多い状態となっています。
なお、愛知県では令和3年時点から通所介護サービスの利用者が毎年40万人前後増え続けることが予想されているため、今後も通所介護サービスの需要は高まるでしょう。
(出典:愛知県「第8期愛知県高齢者福祉保健医療計画を策定しました」/https://www.pref.aichi.jp/soshiki/korei/8korei-keikaku.html)
また、有料老人ホームの求人数は周囲の東海地方4県のうち最も高い数値となっており、各県の4~10倍近くにのぼります。
さらに、障害者施設や訪問看護の求人も、東海地方の他のエリアに比べて比較的多い傾向にあるため、専門知識を持つ方や該当施設の実務経験のある方は転職先を見つけやすいでしょう。
まとめ
愛知県は、介護職の有効求人倍率が全国2位の自治体であり、求職者一人あたり7件近い募集が出されている状況にあります。また、今後2025年に団塊の世代が75歳を迎えるタイミングで、要介護・要支援認定者数が急増することが見込まれており、介護人材の確保が急がれています。
介護職の需要が高い愛知県では、求人数が非常に多いため、転職・就職エージェントを活用した求職活動がおすすめです。転職・就職エージェント選びに迷った際は、愛知県の介護職求人を4,500件以上取り扱う、マイナビ介護職をぜひご利用ください。
※当記事は2021年9月現在の情報をもとに作成しています
介護・福祉業界の転職事情|仕事の種類・平均給与・おすすめの資格
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