【香川県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

香川県は日本で1番小さな県でありながら、2020年時点の高齢化率は31.8％と、全国平均の28.8％を上回っています。一方で、生産年齢人口の割合は全国平均よりも低い傾向です。

（出典:香川県「第8期香川県高齢者保健福祉計画」/https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/310/hachikikeikaku.pdf）
（出典:内閣府「令和3年版高齢社会白書（全体版）」/https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/zenbun/03pdf_index.html）

香川県は、本州と瀬戸大橋で結ばれるアクセスのよい土地柄を生かし、県外からの移住支援を進め、福祉人材の確保に努めています。

（出典:香川県「香川で働く｜香川移住ポータルサイトかがわ暮らし」/https://www.kagawalife.jp/works/）

当記事では、全国と比較した香川県の介護職求人の動向や、職種別・雇用形態別・サービス内容別の求人状況を紹介します。香川県で介護職求人を探す人は、ぜひ参考にしてください。

1.　【香川県】介護職の求人動向

2019年時点の香川県における介護職員数は17,621人です。介護サービスの需要と供給から推計した介護職員の不足人数は、2025年に約1,300人、2040年には約4,100人に上ります。

（出典：香川県「第8期香川県高齢者保健福祉計画」/https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/310/hachikikeikaku.pdf）

現状のままでは介護の人材が不足するため、香川県では介護現場に再就職する人に向けて再就業促進支援研修制度を設けています。また、スキルアップを目指す人には資格取得支援として必要な学費の貸付を行うなど、介護人材の確保と技術向上の取り組みも盛んに行われています。

（出典：香川県「福祉・介護の仕事辞典」/https://www.pref.kagawa.lg.jp/kenkosomu/care/kfvn.html）

以下では、香川県における介護職の有効求人倍率、採用率・離職率などの介護の求人に関する動向を、全国の傾向と比較しながら紹介します。

1-1.　全国と香川県の有効求人倍率

有効求人倍率は、求職者1人につき何件の求人があるかを算出した値です。数値が高いほど転職しやすく、低いほど転職が難しいでしょう。以下では、全国と香川県における介護職の有効求人倍率を紹介します。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

有効求人倍率の全国平均は4.45倍であり、全国的に介護の人材不足が目立つ状況です。香川県においても介護人材が不足しており、求職者1人につき3件以上の求人があります。また、香川県と同じ四国に位置する徳島県・愛媛県・高知県も介護職の有効求人倍率が比較的高く、いずれの県でも介護人材の確保が課題となっている状況です。

1-2.　香川県の採用率・離職率

介護職の採用率と離職率から算出した増加率を確認することで、介護の現場にどれくらいの人が定着したのかを知ることができます。香川県における1年間の採用率・離職率・増加率を示した表が以下です。

【中国・四国地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【中国・四国地方平均】	14.1	13.9	0.2
鳥取県	14.3	14.8	-0.5
島根県	10.9	11.3	-0.3
岡山県	13.9	14.4	-0.5
広島県	13.4	11.7	1.7
山口県	13.6	14.6	-1.0
徳島県	15.2	16.2	-0.9
香川県	15.3	15.3	0.0
愛媛県	15.4	14.2	1.2
高知県	14.8	13.4	1.4
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

香川県における介護職の採用率は、中国・四国地方の中で愛媛県に次いで高い傾向です。しかし、離職率も徳島県に次いで高いため、1年の間で介護職の数はほとんど変わらない結果となっています。

公益財団法人介護労働安定センターのデータによると、香川県の6割以上の介護事業所が「本人の希望に応じた勤務体制にする」「残業時間を少なくする」「有給休暇を取りやすくする」と回答しました。また、8割以上の施設が介護職員へ賞与を支給し、給料面の待遇改善を図っています。

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「37 Ⅰ 雇用管理の状況 １」/http://www.kaigo-center.or.jp/shibu/kagawa/41bdbc7871d27c70bba1cfb2c3562f9096e0be53.pdf）

香川県は、働きやすく高収入の介護現場を目指した取り組みを行っているため、介護職の定着率アップが期待できるエリアです。

1-3.　香川県の介護職需要が高い理由

香川県では高齢化に伴い、要支援・要介護認定者も増加する見込みです。2021年7月時点における香川県の要支援・要介護認定者は60,876人ですが、2025年には65,338人、2040年には70,027人にのぼると推計されています。

（出典：香川県「第8期香川県高齢者保健福祉計画」/https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/310/hachikikeikaku.pdf）
（出典：厚生労働省「介護保険事業状況報告（令和3年7月分）」/https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m21/2107.html）

また、高齢化が進む一方で、介護の担い手である生産年齢人口は減少傾向です。介護ニーズがサービス供給量を上回る状況が続くと予想されるため、香川県における介護職の需要は今後も増加していくでしょう。

2.　【カテゴリー別】香川県における介護職求人の状況

「マイナビ介護職」は、介護・福祉の求人に特化した転職サイトです。登録は無料で、専用フォームから簡単にでき、業界に精通したアドバイザーが1対1でサポートいたします。

ここからはマイナビ介護職で掲載している情報をもとに、香川県における職種別・雇用形態別・サービス内容別の求人状況を紹介します。

2-1.　【職種別】香川県の求人状況

介護の職種には、高齢者の介護を行う介護職・ヘルパーのほか、相談支援に従事する生活相談員、専門資格を必要とする介護支援専門員（ケアマネジャー）などがあります。香川県における職種別の求人状況は以下になります。

【職種別】香川県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護職・ヘルパー	約205件
生活相談員	約3件
看護助手	約14件
ケアマネジャー	約19件
サービス提供責任者	約2件
施設長	約0件
サービス管理責任者	約1件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

求人状況を職種別に見ると、全国的に介護職・ヘルパーが多い傾向ですが、香川県においても同じ傾向です。介護職・ヘルパーの仕事内容は、施設入居者や在宅高齢者の食事・排泄・入浴などの身体介助や、掃除・洗濯といった身の回りのことを手助けする生活援助が中心となります。

介護職・ヘルパーの応募要件を確認すると、介護職員初任者研修修了者や介護福祉士実務者研修修了者、介護福祉士保有者が有利な求人が多く見られます。一方で、資格不問もしくは無資格の人も相談できる職場もあるため、資格を持っていない人もチャレンジ可能です。

職場を選ぶ際は各種手当のほか賞与実績を確認し、年収ベースで考えるとイメージがつきやすくなります。香川県における介護職員の平均年収は約342万円、ヘルパーの平均年収は約417万円です。マイナビ介護職では平均年収を上回る求人を多数掲載しています。

（出典：厚生労働省「令和２年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html）

2-2.　【雇用形態別】香川県の求人状況

香川県における介護職の雇用形態を、正社員、契約社員、非常勤・パートの3形態に分けて紹介します。それぞれの雇用形態における給料も紹介するため参考にしてください。

【雇用形態別】香川県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
正社員（正職員）	約196件
契約社員（職員）	約4件
非常勤・パート	約52件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

香川県における求人の約7割が正社員の募集で、月給は約15万～約36万円です。各種手当の支給額によって給料に幅があります。介護福祉士や介護支援専門員（ケアマネジャー）の資格を保有していると資格手当がつくため、収入アップが期待できます。また、夜勤は1回ごとに夜勤手当がつくため、無理のない範囲で夜勤業務に従事すると高収入を得られるでしょう。

契約社員の月収は手当込みで約17万～約28万円です。給料面では正社員より低い水準ですが、残業が少ないことや、日勤のみの時間帯で働けるといったメリットがあるため、プライベートの充実を図ることができます。

香川県では非常勤・パートの求人も豊富にあり、時給は約800～約1,800円です。無資格OKとして未経験からチャレンジできる職場は時給が低い傾向にありますが、資格を持っている場合は時給がアップします。また、通勤手当を別途支給している職場もあるため、給料面を重視したい場合は各種手当を確認しましょう。

2-3.　【サービス内容別】香川県の求人状況

香川県におけるサービス内容別の求人状況は以下の通りです。

【サービス内容別】香川県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護老人保健施設	約19件
有料老人ホーム	約30件
サービス付き高齢者向け住宅	約19件
特別養護老人ホーム	約62件
通所介護（デイサービス）	約32件
通所リハ（デイケア）	約7件
グループホーム	約19件
障がい者施設	約0件
訪問入浴	約0件
訪問看護	約0件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

香川県におけるサービス内容別の求人のうち最も多いものは、特別養護老人ホームです。次いで通所介護（デイサービス）、有料老人ホームの求人も多くあります。求人が多いサービス内容は希望する条件の職場を探しやすいため、サービス内容にこだわらない人は特別養護老人ホームや通所介護（デイサービス）で求人を探すことがおすすめです。

例えば、特別養護老人ホームでは、住宅手当・通勤手当などの各種手当が充実している、残業少なめの職場が見られます。通所介護（デイサービス）では、日勤のみの職場が半数を占め、ワークライフバランスを考慮した働き方が可能です。

香川県の介護職求人をエリア別に見ると、高松市・丸亀市・善通寺市で求人が多く出されています。香川県のほとんどの施設が、駐車場を完備しており、職員は車通勤が可能です。求人の多いエリアは交通の便がよいケースもあり、駅から徒歩10分以内の施設もあります。香川県では車を運転できない人も、公共交通機関を用いて通勤できる勤務先を見つけられるでしょう。

まとめ

香川県における介護職の採用率は中国・四国地方の中で高い傾向にあり、転職がしやすい地域と言えます。介護事業所の8割以上が職員に賞与を支給しており、平均年収より高い収入が得られる職場も多数ある状況です。今後は、県内の求職者はもちろん、県外からの移住者が介護職として活躍する機会が増えるでしょう。

マイナビ介護職では、香川県における介護の新着求人を多数扱っています。登録することで閲覧できる非公開求人もあるため、希望条件に合った転職を叶えたい場合は、ぜひご利用ください。

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※当記事は2021年11月現在の情報をもとに作成しています

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