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ケアマネジャーの年収|他職種との違いや年収アップの方法も

公開日:2023.09.11 更新日:2023.09.12
caremanager

ケアマネジャーとは、介護サービスが必要な高齢者からの相談に応じて一人ひとりに合わせたケアプラン作成を行い、介護事業者との連絡調整を行う職種です。本人の希望や身体状況を考慮しながら、利用者の生活支援をするために最適なサービスを提案します。

(出典:厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000114687.pdf)

(出典:福祉医療機構「介護支援専門員(ケアマネジャー)」/ https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguidejobtype/jobguide_job07.html)

当記事では、ケアマネジャーの年収相場について、介護業界の他職種との比較や勤務施設別での比較に加え、働き方の違いという観点からも詳しく解説します。ケアマネジャーが年収アップを目指す方法についても紹介するので、介護職として働いている方はぜひご一読ください。

1.ケアマネジャー(介護支援専門員)の年収・月収・賞与

厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、ケアマネジャーの年収は、平均410万円ほどです。月収は約28.7万円、賞与は約64.9万円となっており、比較的安定した収入が得られる職種であると言えます。

ケアマネジャーの収入の詳細は、以下の通りです。また、表中の年収額には賞与も含まれています。

【ケアマネジャーの年収・月収・賞与】

男女平均 男性 女性
年収 約410万円 約461万円 約390万円
月収 約28.7万円 約32.0万円 約27.5万円
賞与 約64.9万円 約77.4万円 約60.0万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)

居宅介護支援事業所に在籍する場合は、日勤のみの勤務となりますので、夜勤はありません。ただし、勤務時間以外に対応が必要な職場では、オンコール手当がつく場合もあります。施設ケアマネの場合は、介護職と兼任している場合が多いでしょう。兼任の場合は、介護職と同等の基本給に資格手当や夜勤手当が加算されることで、総支給額が高くなる傾向にあります。

1-1. 他の介護職種との比較

下記は、ケアマネジャーと、その他の医療・福祉施設などの介護職員、訪問介護従事者の年収を比較した表です。

【ケアマネジャーとその他の介護職との比較】

ケアマネジャー 介護職員 訪問介護従事者
約410万円 約353万円 約364万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)

ケアマネジャーは、介護職種の中でも給与水準が高い職種です。さらに、他の介護職と比べると、地域差はあるものの、日勤のみの勤務でも月収が20万円以上と高めに設定されることが多いという特徴もあります。

1-2. 勤務施設別での比較

ケアマネジャーは、勤務先の施設形態によっても年収が異なるのが特徴です。

それぞれの勤務施設ごとの平均年収は、以下の通りです。

勤務施設名 平均年収
(平均月収×12か月分)
介護老人福祉施設 約494万円
介護老人保健施設 約475万円
介護医療院 約448万円
訪問介護事業所 約409万円
通所介護事業所 約406万円
通常リハビリテーション事業所 約431万円
特定施設入居者生活介護事業所 約453万円
小規模多機能型居宅介護事業所 約426万円
認知症対応型共同生活介護事業所 約420万円

(出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/20/dl/r02kekka.pdf)

施設別の年収は介護老人福祉施設が最も多く、次いで介護老人保健施設となっています。
最も年収が低いのは通所介護事業所であり、介護老人福祉施設と比較すると、金額の差は約88万円です。通所介護事業所は日中のみの営業であるため、夜勤手当がつかないことが理由として考えられます。

2.ケアマネジャー(介護支援専門員)が昇給する可能性はあるの?

ケアマネジャーの給料は、基本的に経験を重ねるごとに基本給が上がっていきます。また、年ベースで全体の基本給が上がってきており、この5年間で男性は月収で約1万円、年収で約11万円、女性は月収で約5千円、年収では約5万円増加しています。今後もベースは少しずつ上がっていくことが期待できるでしょう。

さらに、ケアマネジャーは経験を重ねると、主任介護支援専門員の資格や認定ケアマネの資格を取得することができます。特に主任介護支援専門員は、他の介護支援専門員を統括する立場となる役職として、手当も多く、相対的に給料も高くなります。ケアマネジャーとしての収入アップやキャリアアップを目指すのであれば、上級資格の取得も検討してみましょう。

3.ライフスタイルに合わせて働き方を選ぶことができる

居宅介護支援事業所に在籍するケアマネジャーの場合、日曜日や祝日が休みのことが多く、子育て世代が働きやすい環境と言えます。非常勤の時給は平均1,250円と他の介護職に比べると高く、パートから正社員登用制度のある会社もあります。そのため、子供が小さいうちはパート、子育てが落ち着いてきたところで正社員という働き方もできるでしょう。

また、あえて介護職と兼任する働き方もあります。「居宅介護支援事業所及び介護支援専門員の業務等の実態に関する考察」によると、他職種兼務の割合は約19%と割合は少ないものの、兼任している人もいます。現場感覚を活かしながらケアマネジャーとして働きたい人にとっては、兼任も選択肢の一つと言えるでしょう。

4.ケアマネジャーの働き方の違い

ケアマネジャーの働き方は、大きく分けて「居宅ケアマネ」と「施設ケアマネ」の2種類です。どちらもケアマネジャーとしての業務内容は同じですが、勤務先や収入の傾向などが異なる点として挙げられます。

ここでは、それぞれの働き方や収入の違いについて詳しく解説します。

4-1. 居宅ケアマネ

自宅で暮らす高齢者を対象として、利用者の自宅に訪問してアセスメントなどを行う働き方です。居宅ケアマネとして働くには、居宅介護支援事業所の従業員として勤める方法と、自身で独立開業する方法の2通りがあります。

居宅ケアマネとして働くメリットは、プライベートを充実させやすいことです。利用者の自宅で面談を行うため夜勤がなく、多くの場合は休日も固定されています。仕事とプライベートのどちらも充実させたい方には、居宅ケアマネが向いているでしょう。

ただし、居宅ケアマネは残業や夜勤がないため手当が少なく、施設ケアマネと比較すると給与が低くなる傾向にあります。

4-2. 施設ケアマネ

老人ホームなどの施設利用者を対象に、施設従業員として勤務する働き方です。

施設ケアマネとして働くケアマネジャーの多くは、ケアマネジャーとしての業務に加え、介護スタッフとしての業務も担うことになります。夜勤手当や残業手当がもらえることも多く、居宅ケアマネよりも給与が高くなるケースがあります。

また、施設ケアマネは居宅ケアマネよりも業務範囲が広いため、そもそもの基本給が高く設定されているケースも少なくありません。施設ケアマネとして働くデメリットには、夜勤や残業がある分プライベートとの両立が難しいこと、希望する日に休みが取りにくいことなどが挙げられます。

5.ケアマネジャー(介護支援専門員)が年収をアップする方法

ケアマネジャーの年収をアップさせるには、さまざまな方法があります。具体的な内容は、以下の通りです。

●同じ職場で長く働き続ける
一般的に、ケアマネジャーは経験年数を重ねることで徐々に年収が高くなる傾向があります。基本給自体はあまり変化しないケースが多いものの、勤続年数が長くなると賞与が大幅にアップする施設も見られます。同じ職場で働き続けることで、年収を増やすことができるでしょう。

また、勤続年数が長くなればリーダーや責任者などの管理職として働くことも可能です。役職手当がもらえることで、さらなる年収アップが見込めます。

●介護福祉士資格を取得する
介護福祉士資格を取得していれば、ケアマネジメント業務と介護業務を兼任可能です。介護業務にも従事することで資格手当や夜勤手当が上乗せされるため、ケアマネジメント業務のみを行うよりも年収がアップします。

ケアマネジャーの受験資格には実務経験が必要であり、介護福祉士としての経験年数も条件を満たす対象となります。効率よくキャリアアップを目指すのであれば、介護福祉士として働いてからケアマネジャーの資格取得を目指すのが賢明です。

●主任介護支援専門員を取得する
ケアマネジャーとしての実務経験が5年以上あれば、研修の修了によってケアマネジャーの上位資格である主任介護支援専門員を取得できます。主任介護支援専門員はケアマネ業務に関するより専門性の高い知識を身につけており、人材育成や地域包括ケアにも携わる職種です。業務の責任は重い一方で、その分給与水準はアップします。

●施設ケアマネとして働く
施設ケアマネは、ケアマネジメント業務以外に介護業務にも従事します。基本給に加えて夜勤手当や残業手当がもらえるため、居宅ケアマネよりも給与水準が高くなるのが一般的です。現在居宅ケアマネとして働いている方は、介護施設などに就職して施設ケアマネになることで、年収アップを狙えるでしょう。

まとめ

ケアマネジャーは、介護職の中でも給与水準が高い職種です。ケアマネジャーの働き方は、利用者の自宅に訪問する居宅ケアマネと、施設従業員として勤務する施設ケアマネの2種類です。施設ケアマネは夜勤・残業の手当があり、居宅ケアマネより収入が多くなる傾向にあります。

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※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています

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