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生活相談員とケアマネの違いとは?資格や仕事内容から給料相場まで

公開日:2023.01.26 更新日:2023.11.01
生活相談員とケアマネの違いとは?資格や仕事内容から給料相場まで

代表的な介護職には介護福祉士が挙げられますが、そのほかにも生活相談員やケアマネジャー(ケアマネ)、サービス提供責任者など直接的な介護業務を中心としない介護専門職が多数存在します。そのため、各介護職の違いを詳しく把握できている方はさほど多くありません。

中でも、生活相談員とケアマネジャーの違いについてよく知っておらず、混同してしまっている方も多いでしょう。そこで今回は、生活相談員とケアマネジャーの違いを詳しく解説します。介護業界でステップアップしたいと考え、どのような職種を目指すべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

1. 生活相談員とケアマネの違い

一般的に、生活相談員とケアマネジャー(ケアマネ)は似た職種であると思われ、混同されることが多々あります。しかし、両者はまったく違った職種です。

●生活相談員
生活相談員とは、施設に入所する利用者さまに対して、さまざまな相談を受けたり、支援計画を立案・実施したり、各関係機関との調整を行ったりする職種です。「ソーシャルワーカー」とも呼ばれており、介護施設における相談窓口としての役割を果たします。

(出典:福祉医療機構「生活相談員」/ https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguidejobtype/jobguide_job05.html)

●ケアマネジャー
ケアマネジャーとは、要介護認定・要支援認定を受けた方の相談を受け、状況に応じて必要な介護保険サービスを提供することを目的に、ケアプランの作成や各関係者との調整を行う職種です。正式名称は「介護支援専門員」で、利用者さまやその家族と介護サービス事業者のパイプ役となることから、介護現場においては重要な存在となっています。

(出典:福祉医療機構「介護支援専門員(ケアマネジャー)」/ https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguidejobtype/jobguide_job07.html)

ここからは、生活相談員とケアマネの違いについて、必要資格・仕事内容・働く場所・給料相場に分けて詳しく解説します。

1-1. 必要な資格の違い

生活相談員とケアマネジャーは、必要資格が異なります。

生活相談員 ケアマネジャー
必要な資格 下記いずれかの資格
●社会福祉士
●精神保健福祉士
●社会福祉主事
●介護支援専門員

●生活相談員
生活相談員はあくまで職種の名称であり、「生活相談員」といった資格は存在しません。基本的に社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格のいずれかがあれば働けますが、自治体によって必要な資格の条件が緩和されている場合があります。これらの資格に限らず、介護福祉士資格があれば働けたり、実務経験だけで働けたりする場合もあることを覚えておきましょう。

●ケアマネジャー
ケアマネジャーとして働くためには、ケアマネジャーの正式名称でもある介護支援専門員の資格が必要です。介護支援専門員は国家資格ではないものの、あらゆる資格・実務経験を有したうえで実務研修受講試験に合格してから試験に合格しなければならず、やや難易度が高くなっています。

1-2. 仕事内容の違い

生活相談員とケアマネジャーは、仕事内容にも大きな違いがあります。

生活相談員 ケアマネジャー
仕事内容 ●各関係者との連絡・調整
●利用者さまの入退所・介護保険請求手続きなど
●ケアプランの作成
●各関係機関との連絡・調整
●利用者さまへのアドバイスなど

●生活相談員
生活相談員は、大きく施設の窓口としての役割を果たすことが特徴です。利用者さまやその家族と、各関係者との連絡や調整業務から、利用者さまをサポートする相談業務・各手続き対応といった事務的な作業も生活相談員の重要な仕事となります。法律・制度によって仕事内容が定義付けられているわけではないため、勤務先によっては担当業務が大きく異なることも特徴です。

●ケアマネジャー
ケアマネジャーは、介護サービスの提供分野に大きく携わることが特徴です。利用者さまやその家族と面談を行い、相談内容や心身状況・生活環境に応じた適切なケアプランの作成はもちろん、適切な介護サービスを受けられるよう、各関係機関と連絡・共有を行うことも重要な仕事となります。時には、生活相談員のような相談援助業務をこなすこともあります。

1-3. 働く場所の違い

生活相談員とケアマネジャーは、いずれも訪問介護を行わず、介護保険サービスを提供する施設や介護サービス事業所で働くことが基本です。しかし、その施設種別にはやや違いがあります。

生活相談員 ケアマネジャー
働く場所 ●特別養護老人ホーム
●通所介護(デイサービス)など
●居宅介護支援事業所
●介護老人保健施設など

●生活相談員
生活相談員の主な職場は、特別養護老人ホームから通所介護(デイサービス)まで、幅広くあることが特徴です。また、各施設で人員配置が定められており、通所介護センターでは利用者さま100名につき1人の生活相談員を必ず常勤で配置しなければなりません。

●ケアマネジャー
ケアマネジャーの主な職場は居宅介護支援事業所ですが、そのほかにも介護老人保健施設といった介護施設でも活躍することが可能です。働く施設によって利用者さまの特徴が異なり、具体的な業務内容も異なります。どのような利用者さまを対象に働きたいかで、職場を決めるケアマネジャーも多くいます。

1-4. 給料相場の違い

生活相談員とケアマネジャーは、給与面で下記のような違いがあります。

生活相談員 ケアマネジャー
年収相場 約423万円 約441万円

(※このデータには、賞与は含まれていません)


●生活相談員
介護施設で働く社会福祉士は、「生活相談員」であると推測できます。介護施設で働く社会福祉士(生活相談員)の平均年収は約423万円、平均月収は約35万円です。なお、このデータに賞与・手当額は含まれていません。賞与・手当額が含まれることを考えると、生活相談員は介護職の中でも十分な給与を得られる職種だと言えるでしょう。

●ケアマネジャー
介護施設で働くケアマネジャーの平均年収は約441万円、平均月収は約36万円です。生活相談員と同様、賞与・手当額を含めるとさらに年収は高くなります。ケアマネジャーの給料はあらゆる介護職の中でも上位に入る高さであり、キャリアアップ先としても人気です。勤続年数や能力によっては、より高い収入を得られるでしょう。

(出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/20/dl/r02kekka.pdf)

2. ステップアップには生活相談員とケアマネのどちらを選ぶべき?

介護職員がステップアップを目指すなら、生活相談員とケアマネジャーのどちらを選択するべきでしょうか。いずれもあらゆる介護職の中で高い収入を得られる職種であるため、給与面で選ぶよりも「ステップアップしてどのような仕事を行いたいのか」「自分にとって資格取得しやすいのはどちらか」を軸にして方向性を考えることが重要です。

生活相談員がおすすめな方
●福祉系の大学・短大の出身者(社会福祉士の受験資格を得やすいため)
●利用者や家族の悩みに寄り添いたい方

ケアマネジャーがおすすめな方
●介護福祉士の資格者(ケアマネジャーの受験資格を得やすいため)
●高い専門性をもって介護業界の中心で活躍したい方

将来的にケアマネジャーを目指したいという方は、まず生活相談員として経験を積んでからケアマネジャーを目指すという段階的なスキルアップのルートもおすすめです。生活相談員としての経験は、ケアマネジャーになっても大いに役立つでしょう。

まとめ

生活相談員とケアマネジャーは、介護職の中でも似た職種として混同されがちですが、実際にはまったく異なる職種です。生活相談員は施設の窓口として、そしてケアマネジャーは介護サービスの提供側としての役割を果たすことが特徴と言えるでしょう。

ステップアップを目指す介護職員は、「将来的にどのような活動をしたいか」「自分が受験資格を得やすいのはどちらか」を考えて、方向性を選択することがおすすめです。幅広い知識をもったうえでマルチに活躍したいという方は、生活相談員からケアマネジャーへと段階的にキャリアを積むのもよいでしょう。

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※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています

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