【三重県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

三重県は「お伊勢さん」として親しまれる伊勢神宮や、世界遺産の熊野古道を有する県です。観光地として名高い一方で、三重県の人口は2005年以降、減少が続いているものの、65歳以上の人口の割合は増加傾向にあります。2019年10月時点で高齢化率29.7％、2025年には31.2％、2040年に36.9％に達する見込みです。

（出典：三重県「第2章 プラン策定にあたっての考え方」/https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000945740.pdf）

三重県では介護の担い手である若い世代が関東地方・関西地方へ流出し、高齢者の割合が増加しているため、介護に携わる人材の確保・定着が急務です。当記事では、三重県における介護職の求人動向を全国の求人動向と比較しながら紹介します。三重県における介護求人の状況を職種別・雇用形態別・サービス内容別に解説するため、ぜひ参考にしてください。

1.　【三重県】介護職の求人動向

三重県では、県庁に医療介護人材課を設けて福祉人材の確保に努めています。福祉人材の確保に向けた取り組みの1つである「みえ働きやすい介護職場取組宣言」は、職場環境の改善を進めている介護事業所を公表する制度です。三重県はさまざまな制度を打ち出し、介護の仕事を探す人が安心して働ける環境づくりを進めています。

（出典：三重県「高齢者福祉・介護保険：みえ働きやすい介護職場取組宣言について」/https://www.pref.mie.lg.jp/CHOJUS/HP/000225256.htm）

三重県で希望する介護職に就きたい人は、求人動向を知っておくことが大切です。以下では、三重県における介護職の有効求人倍率・採用率・介護職の需要が高い理由を全国と比較しながら紹介します。

1-1.　全国と三重県の有効求人倍率

介護職の有効求人倍率を都道府県別に見ると2.70～7.39倍であり、すべての地域で介護職に携わる人材が求められています。下記では、都道府県別の介護職の有効求人倍率を紹介します。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

三重県における介護職の有効求人倍率は4.76倍と、全国平均よりやや高くなっています。中部地方で見ると富山県の4.97倍に次いで第4位となっており、三重県は介護の仕事が探しやすい地域と言えます。

また、上表と同一の資料に記載されている、三重県における全業種の有効求人倍率は約1.5倍です。三重県では他の業界よりも、介護職の需要は高くなっています。

1-2.　三重県の採用率・離職率

採用率・離職率・増加率を知ることで、1年間に介護職がどれだけ増減したのか把握できます。下記は、全国平均および中部地方の採用率・離職率・増加率をまとめた表です。

【中部地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【中部地方平均】	15.2	13.4	1.8
新潟県	11.2	9.9	1.3
富山県	11.7	11.3	0.4
石川県	13.5	11.7	1.8
福井県	12.8	11.4	1.4
山梨県	17.1	17.7	-0.6
長野県	13.0	11.9	1.1
岐阜県	15.5	11.7	3.8
静岡県	15.7	13.6	2.1
愛知県	18.7	16.4	2.3
三重県	16.5	15.5	1.0
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計 ※山梨県に関してはサンプル事業所数が30未満のため参考値との位置付け

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

三重県における介護職の採用率は、中部地方において愛知県・山梨県に次いで第3位です。一方で離職率も山梨県・愛知県に次いで第3位ですが、三重県では介護職の早期離職防止に取り組み、職場定着を目指して処遇改善を図っています。「令和2年度介護労働実態調査結果について」のデータによると、三重県では「残業を少なくする、有給休暇を取りやすくする等の労働条件の改善に取り組んでいる」と回答した介護事業所が64.8％でした。

（出典：三重県「労働市場月報」/http://www.kaigo-center.or.jp/shibu/mie/61da24fbea6051e4d3a7dd7ecd87a8d8a6d1d493.pdf）

三重県の介護事業所は、本人が希望する労働条件を叶えられる環境作りに取り組んでいるため、将来的に介護職の定着率はアップするでしょう。

1-3.　三重県の介護職需要が高い理由

三重県で介護職需要が高まっているのは、要支援・要介護認定者数が増加しているためです。2021年7月時点における要支援・要介護認定者数は101,558人です。2020年9月時点の要支援・要介護認定者数は98,679人で、約10か月間で2,879人増加しました。

（出典：厚生労働省「介護保険事業状況報告（令和3年7月分）」/https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m21/2107.html）

（出典：三重県「第2章 プラン策定にあたっての考え方」/https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000945740.pdf）

三重県における要支援・要介護認定者数は今後も増加する見込みであり、介護サービスの需要は、ますます高まるでしょう。

2.　【カテゴリー別】三重県における介護職求人の状況

マイナビ介護職は、介護職に特化した転職支援サービスです。求職者様の保有している資格や希望の条件を専任のアドバイザーがヒアリングし、最適な求人をご紹介します。面接日の調整や面接対策もサポートしていますので、1人で転職するのが不安な人は、マイナビ介護職へお問い合わせください。

ここからは、三重県における介護求人を職種別・雇用形態別・サービス内容別に分けて紹介します。

2-1.　【職種別】三重県の求人状況

全国における介護の職種別求人状況を見ると、介護職・ヘルパーの求人が多い状況です。三重県における職種別の求人状況は、下記の通りです。

【職種別】三重県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護職・ヘルパー	約444件
生活相談員	約32件
看護助手	約19件
ケアマネジャー	約52件
サービス提供責任者	約13件
施設長	約1件
サービス管理責任者	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

三重県も全国と同様に、介護職・ヘルパーの求人が最も多い傾向です。介護職・ヘルパーは資格経験不問者がチャレンジできる職場もありますが、介護職員初任者研修終了者や介護福祉士を保有している人や、実務経験者優遇を優遇する職場も少なくありません。職場によっては資格取得支援制度があり、働きながらキャリアアップを目指すことも可能です。

また、三重県ではケアマネジャーの求人も多く見られます。ケアマネジャーの月給は手当込みで約22万～32万円の職場もあり、高収入が見込めます。中には、日勤のみ・残業少なめと記載された求人もあるため、ワークライフバランスの取れた生活が送れるでしょう。

2-2.　【雇用形態別】三重県の求人状況

雇用形態によって給料面や待遇面で差が出ます。一般的に正社員は賞与や退職金があり、福利厚生も充実しています。一方で契約社員や非常勤・パートは、正社員より待遇面は劣るものの、ライフスタイルに合わせた働き方ができることがメリットです。

下記では、三重県における雇用形態別の求人状況を紹介します。

【雇用形態別】三重県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
正社員（正職員）	約420件
契約社員（職員）	約9件
非常勤・パート	約161件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

三重県における介護職の求人は約7割が正社員です。月給は手当込みで約15万～35万円と幅があります。夜勤に従事した場合、1回ごとに夜勤手当が支給されるため、月給が上がる傾向です。

また、三重県では契約社員にも賞与を支給する職場があります。賞与の支給額は職場によって異なるため、月給だけでなく賞与も確認しましょう。

三重県では雇用形態を問わず、ほとんどの職場で車通勤が可能です。一方で、駅から徒歩10分以内の求人も約96件あり、三重県は車の有無にかかわらず職場を探せる環境です。

2-3.　【サービス内容別】三重県の求人状況

介護のサービス内容を大別すると、在宅ケアと入所施設があります。在宅ケアの仕事内容は、利用者の元へ訪問し、身体介護や生活支援のサービスを提供することです。入所施設の勤務体制は、施設形態によって異なりますが、基本的には24時間体制で食事・入浴・排せつなどを介助します。また、通所施設や、在宅と変わらない生活を送りながら介護サービスを利用できるサービス付き高齢者向け住宅の求人もあります。

下記は、三重県におけるサービス内容別の求人状況をまとめた表です。

【サービス内容別】三重県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護老人保健施設	約54件
有料老人ホーム	約46件
サービス付き高齢者向け住宅	約64件
特別養護老人ホーム	約95件
通所介護（デイサービス）	約113件
通所リハ（デイケア）	約12件
グループホーム	約33件
障がい者施設	約4件
訪問入浴	約3件
訪問看護	約2件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

三重県では、通所介護（デイサービス）・特別養護老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の求人が多い傾向です。最も求人の多い通所介護（デイサービス）は、在宅の高齢者が日中に通う施設で、送迎業務も職員の仕事に含まれます。普通自動車運転免許を持っている人を募集している求人もあるため、応募資格を確認しましょう。

三重県における介護職の求人状況をエリア別に見ると、四日市市 ・桑名市・鈴鹿市の求人が多くあります。3市を勤務地に選んだ場合、希望の給料・待遇の求人が探せる可能性が高いでしょう。最も求人の多い四日市市では、サービス付き高齢者向け住宅・特別養護老人ホーム・通所介護（デイサービス）など幅広い求人があり、サービス内容にこだわりたい人でも自分に合った職場を探せるエリアです。

まとめ

三重県の人口は減少しているにもかかわらず、65歳以上の高齢者人口は増加しています。そのため介護職の有効求人倍率が全国平均より高く、介護職需要が高い地域です。介護の人材不足を解消するため、三重県では「みえ働きやすい介護職場取組宣言事業所」を認定し、求職者が安心して介護の職場を探せる取り組みを積極的に行っています。

マイナビ介護職は、三重県の求人を500件以上掲載している転職エージェントです。無料登録していただくことで、希望条件に合った求人の提案も行っております。三重県の介護職に転職することを検討している人は、ぜひマイナビ介護職をご利用ください。

三重県の介護職求人はこちら

※当記事は2021年11月現在の情報をもとに作成しています

介護・福祉業界の転職事情｜仕事の種類・平均給与・おすすめの資格

【三重県】介護職の給料相場を男女別・サービス内容別に解説！

【三重県】介護職員処遇改善加算の取得状況は？介護施策の状況も解説