【滋賀県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

2015年に厚生労働省が実施した「平成27年都道府県別生命表」によると、滋賀県の男性の平均寿命は81.78年で全国1位、女性が87.57年で全国4位です。

（出典：厚生労働省「平成27年都道府県別生命表」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/tdfk15/index.html）

長寿県として注目を集める中、滋賀県は医療福祉をより一層充実させるため、多くの施策を行っています。介護職は、地域の医療福祉を支えるために欠かせない存在です。

この記事では、滋賀県における介護職の有効求人倍率や、職種・雇用形態・サービス内容別の求人状況を解説します。滋賀県で介護職として就職・転職する場合は、求人動向を踏まえて自分の希望に合う求人を探しましょう。

1.　【滋賀県】介護職の求人動向

滋賀県では、「レイカディア滋賀　高齢者福祉プラン」を策定し、保健・医療・福祉サービスを一体的に提供する医療福祉の実現に向けた取り組みを進めています。その重点施策の1つが、介護スタッフの確保・育成・定着の推進です。高齢化社会の進行を見据えて着実なサービス提供体制の構築を行っています。

（出典：滋賀県「レイカディア滋賀 高齢者福祉プラン」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/koureisya/15781.html）

そのため、滋賀県からはさまざまな施設から介護職の求人が出ています。滋賀県で希望の転職先を見つけるためには、求人動向を知ることが大切です。ここからは、滋賀県における介護職の有効求人倍率や採用率・離職率、介護職の需要が高い理由を紹介します。

1-1.　全国と滋賀県の有効求人倍率

介護職の有効求人倍率の全国平均は4.45倍です。全職種を含めた有効求人倍率の全国平均は約1.5倍のため、地域を問わず介護職に関わる人材が求められています。都道府県別の有効求人倍率からは、地域における介護職の需要を把握することが可能です。以下は、都道府県別の介護職の有効求人倍率をまとめた表です。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

滋賀県の介護職の有効求人倍率は3.58倍で、全国平均より低くなっています。しかし、全職種の有効求人倍率と比較すると依然として高い倍率であり、滋賀県の介護職の有効求人倍率は決して低くありません。実際に、滋賀県では2025年に約3,200人、2040年には約10,500人の介護人材が不足すると見込まれています。高齢人口の増加に加え、人口減少社会の到来によって、今後はさらに介護人材が必要です。

（出典：滋賀県「レイカディア滋賀 高齢者福祉プラン」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/koureisya/15781.html）

また、東京都・愛知県など倍率が極端に高い地域が全国平均値を高めていること、介護職の有効求人倍率が全業種より高い水準で年々推移していることからも、滋賀県の介護職に対する需要の高さが分かります。

1-2.　滋賀県の採用率・離職率

滋賀県で転職するにあたり「どれくらい採用されるのか」「どのくらいの人が辞めているのか」は気になるポイントの1つです。地域の増加率を知ることで、職場の定着度を推量することもできます。以下は、近畿地方の介護職の採用率・離職率・増加率を示した表です。

【近畿地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【近畿地方平均】	18.3	16.4	1.9
滋賀県	21.3	15.7	5.6
京都府	17.8	15.5	2.3
大阪府	19.3	17.1	2.2
兵庫県	14.0	14.8	-0.8
奈良県	15.3	15.8	-0.5
和歌山県	19.1	17.8	1.3
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

滋賀県の採用率は21.3%で、全国平均・近畿地方平均を上回り、近畿地方でもっとも高いです。滋賀県は、介護職員を目指す学生に対する就学資金の貸付や、介護・福祉人材センターなどの関係機関と連携強化を行うなど、介護職員の確保に向けた施策に積極的に取り組んでいるため、介護職に就きやすい地域と言えます。

また、増加率も5.6%と近畿地方においてトップです。滋賀県は、新人職員の定着を図るために、入職前のインターンを実施して雇用後のミスマッチを低減したり、入職後の細やかな指導によって育成したりするなど、介護職の離職防止にも熱心です。

1-3.　滋賀県の介護職需要が高い理由

滋賀県で介護職の需要が高いのは、高齢者人口や要介護認定者の増加が理由です。

2021年10月1日時点で、滋賀県の65歳以上の高齢者人口は372,092人、高齢化率は26.7%です。2021年7月末時点で要介護（要支援）認定者数は67,088人となっており、団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年まで年々増加すると予想されています。

（出典：滋賀県「滋賀県の高齢化率」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/koureisya/300645.html）

（出典：厚生労働省「介護保険事業状況報告（令和3年7月分）」/https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m21/2107.html）

将来的に介護を必要とする人が増加するため、滋賀県では介護職需要が高まっています。

2.　【カテゴリー別】滋賀県における介護職求人の状況

「マイナビ介護職」では、介護・福祉専門のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしております。転職活動の開始から内定後のアフターサポートまで対応しますので、初めての転職で不安を感じている人も安心してご利用いただけます。

ここからは、マイナビ介護職に掲載されている求人情報をもとに、滋賀県における介護職求人の状況を職種・雇用形態・サービス内容に分けて解説します。

2-1.　【職種別】滋賀県の求人状況

介護職と一口に言っても、職種によって業務内容は大きく異なります。希望する職種の求人が出ているか、実際の求人数をもとに見てみましょう。

【職種別】滋賀県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護職・ヘルパー	約377件
生活相談員	約41件
看護助手	約22件
ケアマネジャー	約64件
サービス提供責任者	約7件
施設長	約2件
サービス管理責任者	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

滋賀県における約540件の介護職求人のうち、もっとも多い求人が「介護職・ヘルパー」です。約377件の求人があり、7割ほどを占めています。介護職・ヘルパーは、利用者の食事などの身体介助・生活支援を行い、さまざまな施設で必要とされる職種です。介護職・ヘルパーの求人数は群を抜いて多いため、希望に合う環境を選べるでしょう。

次いで、「ケアマネジャー」「生活相談員」の求人も多くなっています。生活相談員は、施設の相談窓口として、利用者やその家族から寄せられた相談を解決したり、医療施設・公的施設に連絡したりする職種です。デスクワークがメインとなるため夜勤が少なく、安定したリズムで勤務できるというメリットがあります。

また、滋賀県にはマネジメント中心の「施設長」の求人もあります。キャリアアップを検討している人も、滋賀県で自分に合う管理職の求人を探せるでしょう。

2-2.　【雇用形態別】滋賀県の求人状況

以下は、滋賀県における雇用形態別の求人状況をまとめた表です。

【雇用形態別】滋賀県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
正社員（正職員）	約358件
契約社員（職員）	約18件
非常勤・パート	約163件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

雇用形態別では、正社員の求人が多いことが特徴です。滋賀県において正社員の平均月給は約25万円、非常勤の平均月給は約22万円のため、月3万円ほど正社員の給与が高くなる傾向にあります。また、資格保持者に手当を支給する求人もあるため、資格を取得した上で転職を検討するのもおすすめです。

福利厚生や諸手当において雇用形態による差はなく、車通勤可などライフスタイルに合わせた職場を選べる点が滋賀県の魅力です。

2-3.　【サービス内容別】滋賀県の求人状況

以下は、滋賀県におけるサービス内容別の求人状況を示した表です。

【サービス内容別】滋賀県における介護職の求人状況（2021年11月時点）
介護老人保健施設	約27件
有料老人ホーム	約34件
サービス付き高齢者向け住宅	約26件
特別養護老人ホーム	約137件
通所介護（デイサービス）	約80件
通所リハ（デイケア）	約16件
グループホーム	約49件
障がい者施設	約20件
訪問入浴	約6件
訪問看護	約9件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

サービス内容別に見ると、滋賀県では「特別養護老人ホーム」「通所介護」「グループホーム」の求人が多くなっています。

特別養護老人ホームは、原則要介護3以上の人が入居対象です。ほかの施設と比べると要介護度の高い入居者にサービスを提供するため、特別養護老人ホームでは「介護福祉士」「初任者研修」「実務者研修」などの資格を持つ経験者を優遇する募集が多くなっています。資格取得支援制度を備えている施設であれば、働きながら資格取得を目指せるでしょう。

2020年4月時点の滋賀県における在宅サービスの利用状況を見ると、もっとも高い利用率は通所介護の31.3%です。通所介護の利用率の高さが、求人の多さにもつながっていることが分かります。

（出典：滋賀県「レイカディア滋賀 高齢者福祉プラン」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/koureisya/15781.html）

通所介護の業務は、レクリエーション活動や生活支援が中心です。利用者の自宅から施設までの送迎業務も含みます。今後高齢者が増えれば通所介護の利用者も増えると予想されるため、需要が高まっています。

まとめ

滋賀県は、介護職の採用率・増加率が全国平均よりも高く、働きやすい環境が整っていると言えます。また、カテゴリー別の求人を見ても、職種・雇用形態・サービス内容を問わず求人が充実していることも魅力です。多種多様な求人内容がある滋賀県であれば、自分の希望に合う職場がきっと見つかるでしょう。

「マイナビ介護職」では、専任のキャリアアドバイザーがお悩みや希望の労働環境をヒアリングし、適した職場が見つかるようサポートいたします。滋賀県で介護職の求人をお探しの際は、ぜひマイナビ介護職にお問い合わせください。

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※当記事は2021年11月現在の情報をもとに作成しています

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