介護職系資格について

社会福祉士とは

社会福祉士とは

社会福祉士とは、福祉制度に関する豊富な知識や技術をもとに相談援助を行うための国家資格です。少子高齢化や虐待問題などが社会的な課題となるなかで、ニーズが高まってきた資格と言えるでしょう。

仕事内容は、大きく分けて相談・助言・指導・関係各所との連携の4種類。具体的には、身体や精神上の障害や生活上の問題があることが原因で、日常生活に支障をきたしている人たちからの相談を受け、助言や指導を行います。また、医療・行政などの関係機関と連携を図り、その人に合った福祉サービスへの橋渡しをすることで安定した日常生活が送れるようにサポートします。

社会福祉士の活躍の場は福祉に関わる全ての場所であり、特に医療現場では保険点数の加算対象として配置基準が設定されています。また、2006年の介護保険改正法全面施行によって、地域包括支援センターでは社会福祉士は必置資格となりました。

社会福祉士の受講・受験資格

社会福祉士国家試験の受験資格は細分化されているので、ここでは大きく3つに分けて説明していきます。


■福祉系大学もしくは短大で指定科目を履修した者

4年制の福祉系大学で指定科目を履修している人は、実務経験なく社会福祉士国家試験を受験することができます。同じように指定科目を履修していても、福祉系短大の場合には相談援助業務の実務経験が必要となります。学校の種類と必要な実務経験年数は以下の通りです。

福祉系大学:なし
福祉系短大3年:1年
福祉系短大2年:2年


■短期養成施設等で学ぶ必要のある者

福祉系大学や短大で基礎科目だけ履修している場合には、社会福祉士短期養成施設等で学ばなければ、社会福祉士試験の受験資格を得ることができません。この短期養成施設等(6ヶ月以上)に入学する際、基礎科目を履修した学校の種類によっては相談援助の実務経験が必要となります。また、社会福祉主事養成機関卒業の場合は、実務経験があれば短期養成施設等に入学することができます。学校の種類による必要な実務経験年数は下表の通りとなっています。

福祉系大学:なし
福祉系短大3年:1年
福祉系短大2年:2年
社会福祉主事養成機関:2年

さらに、相談援助の実務経験が4年以上の児童福祉司と身体障害者福祉司、知的障害者福祉司および老人福祉指導主事も、短期養成施設等で学べば社会福祉士試験の受験資格を得ることができます。


■一般養成施設等で学ぶ必要のある者

上記2つの条件に当てはまらない場合でも、1年以上の一般養成施設等で学べば、社会福祉士試験の受験資格が得られます。しかし、この一般養成施設にも入学条件があり、卒業した学校の種類によっては相談援助の実務経験が必要となります。学校の種類と必要な実務経験年数は下表の通りです。

一般大学:なし
一般短大3年:1年
一般短大2年:2年
なし:4年

社会福祉士取得費用の相場

社会福祉士になるためにかかる費用は、国家試験の受験費用と登録料のほかに、学校に通う場合の費用と受験対策にかかる費用があります。平成29年現在国家試験の受験料は15,440円、登録料は19,050円となっていました。では、学校別の費用と受験対策費用について見ていきましょう。


■大学・短大の学費

福祉系大学や短大に通う場合、大まかに言って1年間に100万円程度が必要です。しかし、すでに社会人として働いている場合には、仕事を辞めて大学や短大に通うことが難しい人もいるでしょう。実は、福祉系大学の中には通信教育学部を設けているところもあります。大学の通信課程だと4年間で100万円ほどで学ぶこともできます。通学が難しい場合には、大学の通信課程も選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。


■養成施設の費用

社会福祉士国家試験の受験資格を得るために通う養成施設の学費は、短期か一般かによって異なり、どちらの場合も、実務経験によって実習が免除されます。免除の条件については各学校に確認しておきましょう。下表は、費用の一例です。

・短期
実習あり:約20万円/実習なし:約40万円

・一般
実習あり:約30万円/実習なし:約45万円


■社会福祉士受験対策費用

国家試験の受験対策費用は、書店で参考書や問題集を購入すれば3,000円程度で済みます。しかし、社会福祉士の試験は18科目もあるため、独学では難しいと感じたら通信講座を選ぶのも良いでしょう。通信講座の費用は3万円~8万円と各提供スクールによって大きく差がありますので、総合的に判断して自分に合う講座を選ぶようにします。また、通学での受講は地域が限られます。お住いの地域に通学講座があるかを確認すると良いでしょう。

社会福祉士を仕事で活かす

社会福祉士は相談援助のプロフェッショナル。社会福祉施設や行政機関、病院や教育現場など、福祉に関わる全ての場所で活躍することができる専門家です。また、社会福祉士は福祉系資格への汎用性が高く、児童福祉司や児童指導員、生活保護担当査察指導員および身体障害者福祉司は、社会福祉士の資格が欠かせません。

社会福祉士は、あらゆる福祉の現場で働くことができる資格です。だからこそ、どのような分野で活躍したいのか、どんな社会福祉士になりたいのかを日ごろから考えておくことが大事です。そうすれば、早い段階で自分に合う職場を見つけることができるでしょう。