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介護福祉士から取れる資格とは?スキルアップに役立つ資格を紹介

公開日:2024.03.10 更新日:2024.03.26
介護福祉士から取れる資格とは?スキルアップに役立つ資格を紹介

介護福祉士は、介護分野における唯一の国家資格です。そのため、介護福祉士資格を取得した後、どのようなキャリアを目指し、スキルアップしていくべきか悩む方もいるでしょう。希望した方向でキャリアを向上し、技術を磨くには、介護福祉士資格から取れる各資格の特徴や取得要件を知り、計画的に学んでいくことが大切です。

この記事では介護福祉士から取れる資格について、日本介護福祉士会の資格・研修制度をはじめとした7つを紹介します。スキルアップを目指している介護福祉士の方は、ぜひご一読ください。

1. 介護福祉士が次に取るべき日本介護福祉士会の資格・研修

介護福祉士の資格を取得した後、ステップアップするためには日本介護福祉士会による研修を受講し、認定介護福祉士を目指すことがおすすめです。同会は、介護福祉士としての実務経験に応じ、さらなる専門知識や専門技術を習得できる生涯研修体系を整えています。

以下では、日本介護福祉士会が運営する、認定介護福祉士認証・認定機構の公式HPを出典として、研修の種類や資格について詳しく解説します。

(出典:認定介護福祉士認証・認定機構「生涯研修体系」
/ https://www.jaccw.or.jp/about/kenshu

1-1. 介護福祉士基本研修

介護福祉基本研修は、介護福祉士としての知識を蓄え、質の高い介護を提供できる力を培うことを目的とした研修です。日本介護福祉士会の生涯研修体系において、最初のステップに位置づけられています。

研修受講要件は、介護福祉士資格を取得してからの実務経験が2年未満であることです。「求められる介護福祉士像」「介護過程の基礎的理解」「介護過程の展開」といった受講内容の講義を4日間にわたって受けます。

研修で得られるスキルは、生活支援や自立支援としての介護を念頭に置き、利用者さんが望む介護を実践する技量です。修了すると、生涯研修体系の次なるステップである「介護福祉士ファーストステップ研修」の受講資格も得られます。

1-2. 介護福祉士ファーストステップ研修

介護福祉士ファーストステップ研修は、小規模チームのチームリーダー養成を目的とした研修です。研修受講要件は原則として、介護福祉士資格を取得してから実務経験が2年程度あることです。

受講内容は「ケア領域(72時間)」「連携領域(48時間)」「運営管理基礎領域(80時間)」という3つの領域で、研修時間は合計200時間です。200時間のうち100時間は、受講者の職場での課題実施や通信学習として割り振りできます。

研修で得られるスキルは、利用者さんの尊厳を支える介護の実践力やコミュニケーション能力、マネジメント能力などです。人事・労務管理に関する知識や問題を解決する思考法など、責任ある役割を担うためのスキルも身につきます。

(出典:認定介護福祉士認証・認定機構「介護福祉士ファーストステップ研修」
/ https://www.jaccw.or.jp/projects/firststep

1-3. 認定介護福祉士

認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位資格に該当する資格です。一般社団法人認定介護福祉認証・認定機構が交付しています。認定介護福祉士養成研修の受講後に認定申請を行うと、資格を取得できます。

認定介護福祉士養成研修の受講要件は、以下の4点です。

・介護福祉士の資格を有している
・介護福祉士資格取得後、実務経験が5年以上ある
・介護職員を対象とした現任研修の100時間以上の研修歴を有している
・研修実施団体の課すレポート課題または受講試験において一定の水準の成績を修めている

(出典:認定介護福祉士認証・認定機構「認定介護福祉士になるには」
/ https://www.jaccw.or.jp/nintei/aim/howtobe

うち、研修実施団体のレポートや受講試験は免除される場合があります。また、研修実施団体によっては「介護福祉士基本研修」「ファーストステップ研修」の受講が必要です。

得られるスキルは、介護実践力・マネジメント能力・人材育成能力・自治体や多職種との連携力などと幅広く、将来のキャリア形成に大いに役立つでしょう。

2. 介護福祉士のスキルアップに役立つ資格・研修制度

介護福祉士の資格を取得した後、さらにスキルアップしたい方には、以下で紹介する資格取得・研修受講を目指してください。仕事に関連する資格取得や研修受講を通して、介護福祉士としての専門性を一層高めることができます。

2-1. 認知症ケア専門士

認知症ケア専門士とは、認知症の患者さんを介護するための知識や技術を備えた専門士です。 認知症ケア専門士資格は一般社団法人日本認知症ケア学会が交付しており、資格を取得するには認定試験に合格する必要があります。

認定試験の受験要件は、認定試験の受験年から過去10年間で3年以上の期間、認知症ケアを 提供している施設などで実務経験があることです。第1次試験と第2次試験があり、第1次試験に合格しないと第2次試験は受験できません。

第1次試験は五者択一形式です。認知症ケアの基礎や総論など4分野で200問が出題され、4分野すべてで7割以上正答した方が、第2次試験の論述試験に進めます。第2次試験の合格後、研修動画視聴と登録申請を行い、資格を取得します。

(出典:日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士認定試験」
/ https://www.dcq-ex.net/

認知症ケア専門士資格を取得した方は、高度な知識や技能、倫理観に基づき、認知症の患者さんやその家族に対して適切なサービスを行うプロとして活躍できるでしょう。 認知症ケア専門士として経験を積み、認知症ケア上級専門士を目指すこともおすすめです。

2-2. 喀痰吸引等研修

喀痰吸引等研修とは、高齢者や障害者といった方たちに対して痰吸引や経管栄養を行う知識やスキルを得るための研修です。 修了後に認定書を取得すると、医師や看護師の方たちと連携して喀痰吸引や経管栄養の処置を行えるようになります。

喀痰吸引等研修には、不特定多数に処置を行う技術を身に着けられる第1号・第2号研修、重度障害者など特定の方に処置を行う技術を身に着けられる第3号研修があります。いずれも研修受講要件は特に定められておらず、仕事上の必要に応じて、研修の種類を選ぶことが可能です。

3種類の研修とも基本研修と実地研修で構成され、研修時間や受講内容が異なります。例えば、第1号研修の場合、講義で喀痰吸引や経管栄養の概論や手順などを学び、シミュレーター演習や実地研修を修了すると、認定証を取得できます。

(出典:厚生労働省「喀痰吸引等研修」
/ https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/tannokyuuin/04_kensyuu_01.html

3. 介護福祉士が取っておきたいキャリアアップに役立つ資格

介護職としてさらにキャリアアップを目指したいときは、以下で紹介する資格取得を目指すことをおすすめします。ここでは、介護支援専門員(ケアマネジャー)と社会福祉士を取り上げ、資格取得の要件や仕事内容などについて解説します。

3-1. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員とは、自治体やサービス事業者と連携し、最適な介護サービスを提供するためのアセスメントからケアプラン作成までの業務を担う専門職です。資格取得すると、居宅介護支援事業所や介護保険施設といった介護現場における活躍の場が広がります。

資格取得のためには、介護支援専門実務研修受講試験の受験が必須です。受験要件は、介護福祉士や看護師などの医療・福祉系国家資格を取得した上で、5年以上かつ900日以上実務に従事する必要があります。合格後に実務研修に参加し、各自治体の介護支援専門員名簿に登録すると、資格を取得できます。

介護支援専門員の資格は5年ごとの更新制です。更新時には研修を受ける必要があります。介護支援員として5年以上経験を積み、既定の研修を受講すれば、上級職である主任介護支援専門員になることも可能です。

(出典:福祉医療機構「介護支援専門員(ケアマネジャー)」
/ https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguidejobtype/jobguide_job07.html

3-2. 社会福祉士

社会福祉士とは、身体的あるいは精神的な障害を抱える方が日常生活を円滑に送れるように、福祉サービスに関する相談や調整、サポートを行う専門職です。「社会福祉士及び介護福祉法」に則った国家資格です。

社会福祉士の資格取得ルートは、卒業した教育機関や実務経験の年数に応じて複数あります。基本的な資格取得要件は、福祉系の大学・短大・社会福祉士指定養成施設などを卒業した後に1~2年の相談援助実務を経て、国家試験に合格することです。

国家試験は例年2月に全国各地で実施されます。試験内容は、「地域福祉の理論と方法」「福祉行財政と福祉計画」「保険医療サービス」「相談援助の基盤と専門職」「更生保護制度」など多岐にわたります。

(出典:社会福祉振興・支援センター「社会福祉士国家試験」
/ https://www.sssc.or.jp/shakai/

社会福祉士は国家資格であるため、資格を持っていると社会的な信頼度が高くなり、就職や転職にも有利です。 福祉・医療の現場から行政・教育機関まで多彩な分野で需要があり、キャリアアップの可能性は大きく広がるでしょう。

「社会福祉士」「介護福祉士」はどんな資格?違いや資格取得方法も | マイナビ介護職

まとめ

介護福祉士から取るべき資格には、認定介護福祉士認証・認定機構による認定介護福祉士資格があります。介護福祉士基本研修や介護福祉士ファーストステップ研修によってスキルアップしていけ、利用者さんに必要な介護技術を取得できる資格です。

また、スキルアップ目的で認知症ケア専門士や喀痰吸引等研修、更なるキャリアアップのためにケアマネジャーや社会福祉士資格の取得を目指すのもよいでしょう。

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※当記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しています

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