【茨城県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

2021年7月時点における、茨城県の総人口は2,842,654人です。そのうち、65歳以上の高齢者は851,108人となっており、高齢化率は30.3％です。時期は異なるものの、2020年10月時点における全国の高齢化率は28.8％であり、茨城県は高齢化が進んでいると言えます。

（出典：茨城県「茨城県の年齢別人口（茨城県常住人口調査結果）四半期報」/https://www.pref.ibaraki.jp/kikaku/tokei/fukyu/tokei/betsu/jinko/nenrei/index.html）

（出典：内閣府「令和3年版高齢社会白書（全体版）」/https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/zenbun/03pdf_index.html）

将来的に介護需要がさらに高まることを受けて、茨城県ではさまざまな施設から求人が出されている状況です。

この記事では、茨城県の求人動向・カテゴリー別に「マイナビ介護職」に掲載されている茨城県の介護職求人数を紹介します。茨城県で介護職に就くことを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

1.　【茨城県】介護職の求人動向

介護職の需要は全国的に高まっており、茨城県も例外ではありません。実際に、茨城県の介護職の有効求人倍率・採用率は全国的に見ても高い数値となっており、需要の高さがうかがえます。

また、茨城県では介護需要の増加に伴い、さまざまな施策を打ち出し、サービスの拡充・人材確保に努めている状況です。ここからは、茨城県の介護職の求人動向について、「有効求人倍率」「採用率・離職率」「介護職需要が高い理由」の観点から解説します。

1-1.　全国と茨城県の有効求人倍率

2019年11月時点における、全国平均の介護職の有効求人倍率は4.45％であり、全業種を含めた数値は1.48％です。介護職の有効求人倍率は、著しく高くなっており、他の業種に比べて人手不足であることが顕著に表れています。

下記は、都道府県別の介護職の有効求人倍率をまとめた表です。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

茨城県における介護職の有効求人倍率を関東地方で見ると、中間に位置する数値です。しかし、茨城県の数値は全国平均である4.45％は超えており、介護人材を求める施設は多いことがうかがえます。

介護職の有効求人倍率が5倍以上の都道府県は、8都府県しかないため、茨城県の数値はかなり高い水準と言えます。

1-2.　茨城県の採用率・離職率

採用率・離職率は、転職する難易度、働きやすい環境が整えられているのかを判断する材料となります。そのため、転職をする際は、有効求人倍率だけでなく採用率・離職率にも着目しましょう。

下記は、関東地方における介護職の採用率・離職率・増加率をまとめた表です。

【関東地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【関東地方平均】	16.8	15.8	1.0
茨城県	18.3	15.9	2.4
栃木県	15.2	12.7	2.5
群馬県	17.1	14.8	2.3
埼玉県	18.2	16.1	2.1
千葉県	17.9	19.8	-1.9
東京都	15.9	15.0	0.8
神奈川県	16.0	15.2	0.9
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

茨城県における介護職の採用率は、関東地方で最も高くなっています。一方で茨城県の離職率は、全国平均を1％上回っているものの、関東地方平均とは同水準です。関東地方では千葉県の19.8％、埼玉県の16.1％など、離職率が高いエリアも見られるため、茨城県の離職率は目立って高くはありません。

また、茨城県は介護職の増加率は、栃木県の2.5％に次いで関東地方で2番目に高くなっています。全国平均・関東地方平均が1％台であることを踏まえると、茨城県の介護職の増加率はよい数値と言えます。

1-3.　茨城県の介護職需要が高い理由

茨城県では、団塊の世代が後期高齢者になる2025年、団塊のジュニア世代が高齢者になる2040年を見据えて、持続可能な高齢化社会を作ることを目的に「第8期いばらき高齢者プラン21」を策定しています。

同制度では、「地域包括ケアシステムの構築」「在宅医療・介護の支援」「人生百年時代を見据えた健康づくり」「認知症対策の強化」「高齢者の能力活用と就労支援」の5つに取り組み、高齢者がいつまでも活躍できる社会づくりに取り組んでいる最中です。

少子高齢化が進むことを踏まえて茨城県では、将来的にも介護サービスを提供し続ける準備を行っているため、介護職需要が高まっています。

（出典：茨城県「第8期いばらき高齢者プラン21」/https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/chofuku/choju/documents/ibarakikoureishaplan1.pdf）

2.　【カテゴリー別】茨城県における介護職求人の状況

マイナビ介護職では、一人ひとりに寄り添った転職活動をサポートしております。

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ここからは、茨城県における介護職の求人件数を「職種」「雇用形態」「サービス内容」に分けて紹介します。求人情報が多いカテゴリーを選ぶことで、内定を得やすくなるため、ぜひ参考にしてください。

2-1.　【職種別】茨城県の求人状況

介護職とひと口に言っても、利用者の入浴・食事・排せつなどの介助を行う「介護職・ヘルパー」から、施設を管理する「施設長」まで多岐にわたります。

下記は、職種別に見た茨城県の介護職の求人件数をまとめた表です。

【職種別】茨城県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護職・ヘルパー	約816件
生活相談員	約71件
看護助手	約34件
ケアマネジャー	約153件
サービス提供責任者	約11件
施設長	約6件
サービス管理責任者	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

茨城県は、利用者の介助を行う「介護職・ヘルパー」向けの求人が多い傾向です。未経験者を募集する施設の月給は約15万円、経験者を募集する施設の月給は約19万円となっています。経験・資格の有無によって給与面に差が生じるため、未経験者はサポート体制が整っていることが記された求人を、経験者は「経験者歓迎」と記載された求人に応募することがおすすめです。

また、茨城県では施設長向けの求人もいくつか見られます。施設長の月給は他の職種よりも高い傾向にあり、最低月収は約25万円、最高月収は約35万円となっています。施設長の経験者は、年収450万円以上得られる給与モデルがあるため、やりがいのある仕事をしたい人・給与アップを目指したい人などは、施設長の求人も確認しましょう。

2-2.　【雇用形態別】茨城県の求人状況

茨城県は全国の傾向と同様に、正社員向けの介護職求人が多くあります。正社員向けの求人を出している施設では、長く働くことができる人材を求めているため、教育体制・研修制度が充実した施設・資格取得を支援する施設が少なくありません。

下記は、雇用形態別に見た茨城県の介護職の求人件数をまとめた表です。

【雇用形態別】茨城県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
正社員（正職員）	約824件
契約社員（職員）	約52件
非常勤・パート	約322件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

茨城県では、正社員と契約社員で月給・有給休暇・福利厚生面に大きさは見られません。しかし、賞与額に大きな差があり、正社員には約3か月分の賞与を支給する一方で、契約社員はゼロもしくは寸志を支給する場合がほとんどです。年収に換算すると、正社員と契約社員で約50万円の差が生じるため、介護職を長期的に続けたい人は、正社員を目指すことをおすすめします。

また、茨城県の介護職の非常勤・パートの時給は約950円です。2021年10月時点の茨城県の最低賃金は879円であるため、決して低い金額ではありません。

（出典：茨城県「茨城県最低賃金」/https://www.pref.ibaraki.jp/shokorodo/rosei/rodo/saitei/saichin.html）

2-3.　【サービス内容別】茨城県の求人状況

サービス内容によって、夜勤・社用車を使った送迎業務の有無などが異なります。そのため、日勤のみで働きたい人・送迎業務に不安を覚える人は、サービス内容にこだわって求人を探すことが大切です。

下記は、サービス内容別に見た茨城県の介護職の求人件数をまとめた表です。

【サービス内容別】茨城県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護老人保健施設	約124件
有料老人ホーム	約53件
サービス付き高齢者向け住宅	約155件
特別養護老人ホーム	約265件
通所介護（デイサービス）	約242件
通所リハ（デイケア）	約38件
グループホーム	約97件
障がい者施設	約43件
訪問入浴	約13件
訪問看護	約6件
訪問診療	約1件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

茨城県は、他の都道府県と同様に「特別養護老人ホーム」「通所介護（デイサービス）」の求人の割合が高い傾向です。

特別養護老人ホームは、要介護3以上の高齢者が利用する施設であるため、経験者を求める施設がほとんどです。通所介護（デイサービス）も、機能訓練・レクリエーションの企画など実務経験が乏しいと難しい業務が多いため、経験資格不問とする求人は少なくなっています。

そのため、異業界から介護職に転職することを検討している人は、サービス内容にこだわらず求人情報を探すことが大切です。

まとめ

茨城県における介護職の有効求人倍率・採用率は、全国平均を上回っています。また、茨城県では、「第8期いばらき高齢者プラン21」を策定し、介護サービスの拡充に取り組んでいるため、介護職の増加率は全国平均および関東地方平均より高い数値です。

茨城県の介護職求人数は、職種・雇用形態・サービス内容によって異なります。しかし、茨城県には正社員を募集する求人が多いため、長く勤めやすい施設を見つけやすいという特徴があります。

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※当記事は2021年10月現在の情報をもとに作成しています

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