【岩手県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

岩手県は、四季折々のレジャーを楽しめる都道府県です。リアス海岸の恩恵を受けて、カキやアワビの養殖が盛んなことでも有名です。

岩手県は、自然が豊かで過ごしやすい特徴がある一方で、近年は高齢化が加速しており、将来的には介護サービスの供給に対して需要が上回ると予測されています。

（出典：岩手県「いわていきいきプラン（2021～2023）」/https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/fukushi/koureisha/torikumi/1040722.html）

この記事では、岩手県における介護職の求人動向・カテゴリー別の求人状況を紹介するため、岩手県で介護職に転職することを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

1.　【岩手県】介護職の求人動向

岩手県では、「いわていきいきプラン（2021～2023）」を策定し、介護保険事業の円滑な実施を支援する取り組みを行っています。同制度では、介護人材の確保・育成にも力を入れており、「外国人介護人材セミナーの開催」や「労働環境や処遇の改善」などを進めています。

（出典：岩手県「いわていきいきプラン（2021～2023）」/https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/fukushi/koureisha/torikumi/1040722.html）

岩手県では、職種・サービス内容を問わず、さまざまな介護施設で人材を求めている状況です。ここからは、岩手県における介護職の求人動向について、「有効求人倍率」「採用率・離職率」「介護職需要が高い理由」に分けて紹介します。

1-1.　全国と岩手県の有効求人倍率

2019年11月時点における、全国平均の全体の有効求人倍率は1.48倍、介護職の有効求人倍率は4.45倍です。介護職と全業種の有効求人倍率を比較すると、介護職のほうがかなり高くなっており、全国的に介護職を求める施設は多いことがうかがえます。

下記は、都道府県別の介護職の有効求人倍率をまとめた表です。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

岩手県の介護職の有効求人倍率は、全国平均より1.75倍低くなっています。全国的に見ても、介護職の有効求人倍率が3倍を下回っている都道府県はごくわずかしかないため、岩手県は介護職を求める施設が他のエリアより少ないと言えます。

しかし、岩手県の高齢化率は、2018年で32.5％、2019年で33.1％、2020年で33.7％と毎年増加傾向となっており、介護職の有効求人倍率は将来的に高まるでしょう。

（出典：岩手県「岩手県の高齢化率」/https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/fukushi/koureisha/torikumi/1003633.html）

1-2.　岩手県の採用率・離職率

採用率・離職率は、転職の難易度や転職後に仕事を続けやすいのかを判断できる数値です。また、採用率から離職率を引くと、業界全体における人材の増加率を求めることができます。

下記は、東北地方における介護職の1年間の採用率・離職率・増加率をまとめた表です。

【東北地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【東北地方平均】	13.7	13.8	-0.1
青森県	13.0	12.6	0.4
岩手県	13.6	13.4	0.2
宮城県	17.0	13.9	3.1
秋田県	13.5	13.5	0.1
山形県	12.9	12.5	0.4
福島県	12.6	17.2	-4.6
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

岩手県の採用率は全国平均には劣るものの、東北地方平均とは同水準です。岩手県の離職率は、全国平均および東北地方平均を下回っており、働きやすい施設が多いことが考えられます。

岩手県の介護職の増加率は0.2％と低いものの、マイナスを記録している都道府県も見られるため、決して悪い数値ではありません。

1-3.　岩手県の介護職需要が高い理由

岩手県の介護職需要が高い理由は、県外転入者より県外転出者のほうが多いためです。実際に岩手県では、県外転出者が多いことで総人口は毎年減少しています。県外転出者が多い世代は20代・30代となっており、将来的に団塊の世代・団塊のジュニア世代を介護できる人口が減っている状況です。

（出典：岩手県「岩手県人口ビジョン」/https://www.pref.iwate.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/026/951/92_shiryo6.pdf）

また、岩手県の高齢化率は年々上昇傾向にあり、20代・30代の県外転出も相まって、少子高齢化も加速しています。

（出典：岩手県「岩手県の高齢化率」/https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/fukushi/koureisha/torikumi/1003633.html）

今後も介護サービスを提供し続けるために、岩手県では人材を求める施設が多く、介護職需要が高まっていると考えられます。

2.　【カテゴリー別】岩手県における介護職求人の状況

「マイナビ介護職」は介護職転職エージェントで利用者満足度No.1の実績を誇ります（2019年10月時点：調査委託 楽天インサイト）。

求職者様の転職状況を専任のアドバイザーがヒアリングし、希望に合わせた求人を提案することが可能です。また、履歴書などの添削・面接日程の調整なども行っておりますので、安心できる体制もと転職を進めたい人は、マイナビ介護職をぜひご利用ください。

ここからは、マイナビ介護職に掲載されている求人情報をもとに、岩手県の求人状況を職種・雇用形態・サービス内容に分けて紹介します。

2-1.　【職種別】岩手県の求人状況

介護職と一口に言っても、食事・排せつの介助やレクリエーション指導を行う介護職・ヘルパーや、ケアプラン作成を担うケアマネジャーなど、多岐にわたります。

下記は、職種別に見た岩手県の介護職の求人件数をまとめた表です。

【職種別】岩手県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護職・ヘルパー	約157件
生活相談員	約17件
看護助手	約9件
ケアマネジャー	約24件
サービス提供責任者	約0件
施設長	約0件
サービス管理責任者	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

岩手県には管理者を求める施設が少ない一方で、介護職・ヘルパーや生活相談員、ケアマネジャーなどを求める施設が多く、一般的なスタッフの需要が高いと言えます。

岩手県における職種ごとの月給相場は介護職・ヘルパーで約19万円、生活相談員で約22万円、看護助手で約18万円、ケアマネジャーで約24万円です。賞与の有無・実績は施設によって異なる傾向にあり、相場は2～4か月となっています。

基本的には、利用者・家族の相談にのる生活相談員、介護サービスの提供を管理するケアマネジャーの給与が高い傾向です。そのため、給与アップを図りたい人は、生活相談員・ケアマネジャーの求人から探してみましょう。

2-2.　【雇用形態別】岩手県の求人状況

マイナビ介護職では、雇用形態を「正社員」「契約社員」「非常勤・パート」に分けて掲載しています。

下記は、雇用形態別に見た岩手県における介護職の求人状況をまとめた表です。

【雇用形態別】岩手県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
正社員（正職員）	約148件
契約社員（職員）	約34件
非常勤・パート	約40件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

岩手県の介護職求人の割合は、正規雇用が約7割、非正規雇用が約3割となっています。非正規雇用の求人は、契約社員もしくは非常勤・パートに偏る都道府県が多いものの、岩手県ではどちらもバランスよく掲載されています。そのため、非正規雇用で働く人は、自分の生活に適した雇用形態を提示している施設を選びやすいでしょう。

一定期間のみ介護職で働きたい人は契約社員を、出勤日数・時間に融通を利かせたい人は非常勤・パートがおすすめです。

2-3.　【サービス内容別】岩手県の求人状況

サービス内容によって、入居者の介護レベル・スタッフの業務内容は若干異なります。また、夜勤の有無もサービス内容によって異なる傾向です。日勤帯で働きたい人は通所介護（デイサービス）・通所リハ（デイケア）の求人を、利用者の送迎を控えたい人は特別養護老人ホームなどを選択しましょう。

下記は、サービス内容別に見た岩手県における介護職の求人状況をまとめた表です。

【サービス内容別】岩手県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護老人保健施設	約25件
有料老人ホーム	約14件
サービス付き高齢者向け住宅	約8件
特別養護老人ホーム	約24件
通所介護（デイサービス）	約52件
通所リハ（デイケア）	約3件
グループホーム	約22件
障がい者施設	約1件
訪問入浴	約5件
訪問看護	約0件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

岩手県は、通所介護（デイサービス）の求人が多いものの、介護老人保健施設・特別養護老人ホーム・グループホームなど、人気の高いサービス内容の求人は探しやすい傾向です。一方で、通所リハ（デイケア）・障がい者施設・訪問入浴・訪問看護・訪問診療の求人はほとんど掲載されていません。

介護老人保健施設・特別養護老人ホームなどの求人は、県庁所在地の盛岡市に集中しています。しかし、他の市部や郡部にも求人はあるため、どの地域に在住している人でも、介護職を求める施設を探しやすいでしょう。

まとめ

岩手県における介護職の有効求人倍率は、全国平均より低くなっています。しかし、若者の県外転出が多いこと、高齢者が増加していることが相まって、岩手県では介護職の活躍が求められます。

岩手県では、介護職・ヘルパーや生活相談員などの一般スタッフを正社員として求める施設がほとんどです。サービス内容別に見ると、通所介護（デイサービス）の求人が最も多くなっています。

「マイナビ介護職」では、全国の求人を5万件以上掲載している転職エージェントです。非公開求人も豊富に取り揃えており、求職者様の希望に沿った求人の提案もできますので、理想とする施設を見つけたい人は、ぜひマイナビ介護職にお問い合わせください。

岩手県の介護職求人はこちら

※当記事は2021年10月現在の情報をもとに作成しています

介護・福祉業界の転職事情｜仕事の種類・平均給与・おすすめの資格

【岩手県】介護職の給料相場を男女別・サービス内容別に解説！

【岩手県】介護職員処遇改善加算の取得状況は？介護施策の状況も解説