【和歌山県】介護職の求人動向は？有効求人倍率や実際の求人状況も紹介

和歌山県は、近畿地方の南西部に位置している都道府県です。高齢化率は年々上昇しており、2040年には38.9％になると推定されています。

（出典：和歌山県「和歌山県における高齢化の状況」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/siryo/index.html）
（出典：和歌山県「わかやま長寿プラン2021 概要版」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/plan/index_d/fil/plangaiyo2021.pdf）

和歌山県では、こうした状況を踏まえて介護サービスの充実や、介護人材の育成などに取り組んでいます。

（出典：和歌山県「健康・福祉」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/category/fukushi.html）

当記事では、和歌山県の介護職の求人動向について解説します。また、和歌山県の介護職の求人数をカテゴリー別に紹介するため、和歌山県で介護職の求人を探している人はぜひ参考にしてください。

1.　【和歌山県】介護職の求人動向

和歌山県では、質の高い介護サービスを提供するため、人材確保や施設整備などを強力に支援することを目的に「わかやま長寿プラン2021」を策定しました。

（出典：和歌山県「わかやま長寿プラン2021 概要版」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/plan/index_d/fil/plangaiyo2021.pdf）

また、高齢者が自立した生活を送れるようにすることを目的に、運動機能の改善を図るサービスの整備も進めています。

（出典：和歌山県「令和４年度 新政策と予算編成方針」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/new%20policy/R4_d/fil/R4henseihoushin.pdf）

介護サービスの質の向上に取り組む和歌山県で介護職として転職を考えている人は、地域の取り組みに加えて、求人動向について把握しておくことも大切です。ここでは、和歌山県における介護職の有効求人倍率や採用率・離職率、介護職の需要が高い理由を詳しく解説します。

1-1.　全国と和歌山県の有効求人倍率

介護職の有効求人倍率は2.70～7.39倍と幅広く、多くの都道府県で4倍前後となっています。有効求人倍率が高いエリアほど求人が多い状況です。

下記は、都道府県別の介護職の有効求人倍率をまとめた表です。

【都道府県別】介護職の有効求人倍率（※2019年11月時点）
【全国平均】	4.45
北海道	3.34
青森県	3.10
岩手県	2.70
宮城県	4.13
秋田県	3.06
山形県	3.28
福島県	3.57
茨城県	5.06
栃木県	3.97
群馬県	4.46
埼玉県	5.62
千葉県	4.67
東京都	7.39
神奈川県	5.36
新潟県	3.58
富山県	4.97
石川県	4.27
福井県	4.34
山梨県	2.71
長野県	3.53
岐阜県	5.80
静岡県	4.50
愛知県	6.77
三重県	4.76
滋賀県	3.58
京都府	4.40
大阪府	5.70
兵庫県	4.56
奈良県	5.87
和歌山県	3.04
鳥取県	2.89
島根県	3.02
岡山県	4.49
広島県	4.37
山口県	3.55
徳島県	3.68
香川県	3.67
愛媛県	4.36
高知県	2.83
福岡県	3.60
佐賀県	3.07
長崎県	2.81
熊本県	3.77
大分県	2.80
宮崎県	2.75
鹿児島県	2.98
沖縄県	2.74

（出典：厚生労働省「介護分野における特定技能について」/https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/2.介護分野における特定技能について（厚生労働省）.pdf）

和歌山県の有効求人倍率を近隣と比較すると、大阪府は5.70倍、奈良県は5.87倍となっており、和歌山県の有効求人倍率は低めであることがうかがえます。

しかし、同時期の和歌山県における全職種の有効求人倍率は1.35倍となっており、介護職の3.04倍は決して低くはありません。

（出典：和歌山労働局「統計情報」/https://jsite.mhlw.go.jp/wakayama-roudoukyoku/jirei_toukei/shokugyou_shoukai/toukei.html）

1-2.　和歌山県の採用率・離職率

和歌山県で介護職として転職するにあたり、採用率・離職率は見逃せません。採用率・離職率を知ることで、介護職に携わる人材の増減や、その地域の介護職の働きやすさが分かります。

下記は、近畿地方における介護職の採用率・離職率をまとめた表です。

【近畿地方】介護職の1年間の採用率・離職率・増加率（※2020年10月時点）
	採用率（％）	離職率（％）	増加率（％）
【全国平均】	16.0	14.9	1.1
【近畿地方平均】	18.3	16.4	1.9
滋賀県	21.3	15.7	5.6
京都府	17.8	15.5	2.3
大阪府	19.3	17.1	2.2
兵庫県	14.0	14.8	-0.8
奈良県	15.3	15.8	-0.5
和歌山県	19.1	17.8	1.3
※備考 ・1年間の採用率＝1年間の採用者数÷1年前の在籍者数×100 ・1年間の離職率＝1年間の離職者数÷1年前の在籍者数×100 ・介護職3職種（訪問介護職員・介護職員・サービス提供責任者）の統計

（出典：公益財団法人介護労働安定センター「―令和2年度 介護労働実態調査結果について―」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/2021r01_chousa_01.html）

近畿地方で見ると、和歌山県は滋賀県、大阪府に次いで採用率が高い都道府県です。和歌山県における介護職の採用率が高い理由として、同業他社との人材獲得競争が激しいことが挙げられます。

一方で、和歌山県の離職率は近隣と比べて最も高く、全国平均と比較しても2.9％高い傾向です。和歌山県の介護労働実態調査結果によると、「他の産業と比べて労働条件があまりよくない」というアンケート結果が出ています。

（出典：介護労働安定センター「令和２年度「介護労働実態調査」結果の概要について 」/http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2021r01_chousa_kekka_gaiyou_0823.pdf）

「せっかく採用してもらったのに、労働条件で再就職先を探さなくてはならない」といった事態を回避するためにも、求人情報の詳細までよく確認し、比較検討した上で気になる施設の求人に応募しましょう。

1-3.　和歌山県の介護職需要が高い理由

和歌山県で介護職需要が高まっている理由は、高齢化率が今後も増加すると見込まれているためです。

和歌山県は、全国より先駆けて高齢化が進んでいます。2020年の高齢化率は32.4％、2025年には34.2％、2040年には38.9％に達すると予測されています。

（出典：和歌山県「わかやま長寿プラン2021 概要版」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/plan/index_d/fil/plan2021_rubi.pdf）

また、県全体の人口は年々減少しており、将来介護職に就く人口も減っていくと推定されています。

（出典：和歌山県「和歌山県の人口」/https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020300/kids/wakadata/jinko.html）

つまり、介護を必要とする人が増加する一方、県内各地で人口が減少し、介護職に就く人口も減少することから、和歌山県では介護職需要が高まっている状況です。

2.　【カテゴリー別】和歌山県における介護職求人の状況

「マイナビ介護職」では、求職者様の希望条件に合った求人を提案しております。転職に関する相談や面接対策・面接日程調整、入職後のサポートなどのさまざまなサポートを行っているため、転職に不安を覚える人や求職活動をスムーズに進めたい人は、ぜひマイナビ介護職をご利用ください。

ここからは、マイナビ介護職に掲載されている求人情報をもとに、和歌山県の求人状況を職種・雇用形態・サービス内容の3つに分けて紹介します。

2-1.　【職種別】和歌山県の求人状況

和歌山県では、職種によって求人数に偏りが大きく、介護職・ヘルパーや看護助手よりも責任者や施設長といった比較的地位の高い職種での募集が多く見られます。

下記は、職種別に見た和歌山県の介護職の求人件数をまとめた表です。

【職種別】和歌山県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護職・ヘルパー	約171件
生活相談員	約2件
看護助手	約20件
ケアマネジャー	約21件
サービス提供責任者	約1,558件
施設長	約235件
サービス管理責任者	約50件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

和歌山県で最も求人が多いのは、サービス提供責任者です。求人数が多い分、休暇日数や福祉士資格手当・資格取得支援のサポートの有無、福利厚生の充実度など、自身の条件に合った施設を見つけやすいでしょう。

サービス提供責任者は、入浴介助や食事介助、排泄介助など適切な訪問介護のサービスを提供できるよう、管理を行う仕事です。そのため、介護サービスの管理をしたい人や、スタッフが円滑に業務を進められるよう手助けをしたい人におすすめです。

2-2.　【雇用形態別】和歌山県の求人状況

和歌山県における介護職の求人数を雇用形態別に見ると、正社員の求人が多くなっています。正社員と比べて契約社員や非常勤・パートの求人数は少ないものの、いずれも50件前後の求人があるため自身の希望に沿った施設を見つけやすいでしょう。

下記は、雇用形態別に見た和歌山県の介護職求人数をまとめた表です。

【雇用形態別】和歌山県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
正社員（正職員）	約75件
契約社員（職員）	約46件
非常勤・パート	約51件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

和歌山県における介護職の正社員と契約社員では、月給にさほど変わりはありません。ただし、契約社員の求人には賞与がない施設が多く見られます。そのため、和歌山県の介護職の契約社員として働く場合は、賞与の有無についても確認しましょう。

和歌山県における介護職の非常勤・パートの給与は、職場や経歴によって幅があります。少しでもよい条件の施設で働きたい人は、自身が求める条件に優先順位をつけ、特に優先したい条件をもとに求人をチェックすることがおすすめです。

2-3.　【サービス内容別】和歌山県の求人状況

和歌山県における介護職の求人数は、サービス内容によって幅があります。主に施設に入居している高齢者をサポートするサービスでの求人が多く、反対に利用者の自宅でサービスを提供する求人は少ない傾向です。

下記は、サービス内容別に見た和歌山県の介護職の求人数をまとめた表です。

【サービス内容別】和歌山県における介護職の求人状況（2021年10月時点）
介護老人保健施設	約31件
有料老人ホーム	約1件
サービス付き高齢者向け住宅	約7件
特別養護老人ホーム	約31件
通所介護（デイサービス）	約37件
通所リハ（デイケア）	約7件
グループホーム	約35件
障がい者施設	約0件
訪問入浴	約2件
訪問看護	約1件
訪問診療	約0件

（出典：マイナビ介護職/https://kaigoshoku.mynavi.jp/）

和歌山県では「通所介護（デイサービス）」「グループホーム」「介護老人保健施設」の求人が多くなっています。通所介護（デイサービス）は自宅で過ごしたい高齢者から、グループホームは住み慣れた地域で暮らし続けられることから、介護老人保健施設は在宅復帰のサポートを受けられることから人気です。

通所介護（デイサービス）では、年間休日が充実した求人・月給24万円の求人が出されています。プライベートを充実させつつ、ある程度の収入を得たい人は通所介護（デイサービス）がおすすめです。

また、グループホームや介護老人保健施設では、未経験者を募集する求人が見られます。これから介護職として働きたいという人や、あまり経験がないものの再チャレンジしたいという人は、グループホームや介護老人保健施設で働くことも選択肢でしょう。

まとめ

和歌山県における介護職の有効求人倍率は、全国平均と比べて低いものの全職種の有効求人倍率より2.9％高く、介護職の需要は高いことがうかがえます。また、和歌山県で働く介護職の離職率は全国平均よりも高い一方で、採用率も高いため就職先探しに困ることはないでしょう。
和歌山県における介護職の求人状況を見ると、責任者や施設長を募集する施設が多く、施設にて利用者に介護を提供するサービスからの求人が多くなっています。

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※当記事は2021年10月現在の情報をもとに作成しています

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