50代で介護職転職を成功させるポイント|仕事内容と求人の探し方も

介護職は、年齢にかかわらず幅広く転職者を歓迎している業種です。とは言っても、10代・20代の転職希望者と、年齢の数だけ人生経験も重ねた40代・50代の転職希望者では、当然期待されるポイントは異なります。
では、40代・50代で初めて介護職に転職する場合、何が強みになり、また何に気を付けなければならないのでしょうか。
今回は、40代・50代の介護職転職者の強みや気を付けるべき点、さらに求人探しのポイントまで詳しく説明します。「転職したいけど年齢が気になる」という40代・50代の介護職員は、ぜひご覧ください。
目次
- 3. 40代・50代の介護職転職者に求められる4つの要素
- 3-1. 若手への「介護職に重要となる対人スキル」の教育
- 3-2. 円滑なコミュニケーションがとれる「人間性」
- 3-3. 新たな職場に順応できる「柔軟性」
- 3-4. 介護業界に転職する明確な「志望動機」
1. 【介護職】40代・50代でも転職できる?
40代・50代での介護職への転職は、決して珍しくありません。一般的には年齢が上がるほど転職するのは、難しいと考えられています。しかし介護職では、40代・50代の転職は多く、キャリアをスタートさせることが可能です。
その理由には、介護業界の特色とも言える以下の2つの要素が関係しています。
1-1. 慢性的な人手不足によって需要が増大している
1つ目の理由として、介護業界は常に人手を必要としている点があげられます。
介護が必要な方は年々増えつつあります。2020年では668.9万人の方が要支援または要介護の認定を受けています。2010年より178.1万人増加しているため、需要の高まりが感じられるでしょう。
(出典:内閣府「令和5年度版高齢社会白書(全体版)2 健康・福祉」
/
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/zenbun/s1_2_2.html)
一方で、2024年の第9期介護保険事業計画に基づいて推計された介護職員の必要数は、以下の通りです。
第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について
2022年度 | 約215万人 |
---|---|
2026年度 | 約240万人 |
2040年度 | 約272万人 |
(出典:厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」
/
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02977.html)
介護サービスの需要に伴い、さらに多くの介護職員が必要とされています。しかし需要に対して介護職員の人数は少なく、需要と供給の差が広まっているのが介護業界の現状です。
介護業界の人手不足は、他職種と比べても顕著です。全職種の有効求人倍率は1.0倍前後なのに対し、介護サービスの職業は高い傾向にあり、2019年は4.0倍を越えています。つまり介護サービスの職種は、求職者よりも求人募集数のほうが多く、働き手を求めている企業に溢れていることが分かります。売り手市場である介護業界は、40代・50代にとって転職しやすい環境と言えるでしょう。
(出典:厚生労働省「介護・福祉分野の有効求人倍率の推移」
/
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/21/backdata/02-01-05.html)
1-2. 健康である限り働く年齢は重視されにくい
介護職は年齢を問わず働き続けられることも、40代・50代からの転職を後押ししています。
介護職の年齢分布
20歳未満 | 0.1% |
---|---|
20歳以上25歳未満 | 1.8% |
25歳以上30歳未満 | 4.5% |
30歳以上35歳未満 | 6.6% |
35歳以上40歳未満 | 10.3% |
40歳以上45歳未満 | 13.0% |
45歳以上50歳未満 | 15.1% |
50歳以上55歳未満 | 14.2% |
55歳以上60歳未満 | 12.2% |
60歳以上65歳未満 | 8.8% |
65歳以上70歳未満 | 5.0% |
70歳以上 | 2.7% |
無回答 | 5.7% |
(出典:令和4年度介護労働実態調査「労働者の属性等について(2)年齢」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/2023r01_chousa_cw_kekka.pdf#page=93)
介護職の方の年齢分布を見ると、40歳以上50歳未満が15.1%と最も多く、次いで50歳以上55歳未満が14.2%、40歳以上45歳未満が13.0%です。40歳以上の割合は約7割を占め、40代以降であっても転職しやすい環境と言えるでしょう。
また、需要の高さも相まって介護職は退職が遅い傾向にあります。再雇用制度によって定年後も働き続けられる可能性が高く、中には70歳以上の介護職員も存在します。40代・50代からであっても雇用後働ける期間が長く、年齢が転職の妨げになりにくいのが特徴です。
1-3. 未経験・無資格者でも転職しやすい
介護職は未経験者でも転職しやすいため、40代・50代からでも挑戦できる職種です。令和4年度介護労働実態調査のデータによると、介護職員のうち77.7%は前職があり、転職してきた方々です。その中で63.7%が前職は介護・福祉・医療関係以外の仕事で、他分野からの転職を果たしていたことが分かります。
多くの事業所では未経験・無資格に対してしっかりとした研修や資格取得の支援を実施しているため、経験の有無にとらわれずに活躍できるでしょう。
(出典:令和4年度介護労働実態調査「前職の状況」
/
https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/2023r01_chousa_cw_kekka.pdf#page=93)
2. 40代・50代以上の転職者の強み|成功に近づくアピール方法
どのような年代でも転職しやすい介護業界の背景に加えて、40代・50代だからこその強みもあります。若い年代や介護経験にも勝る強みをアピールすることで転職の成功につながります。
ここでは、40代・50代の転職を有利にするアピールポイントを紹介します。
2-1. これまでの人生経験
40代・50代は若い年代よりも豊富な人生経験や勤務経験を持っています。介護の仕事内容は忙しく、マルチタスクで対応する能力が求められます。利用者さんのニーズは個々に異なるため、細かな部分まで気がつける観察力や相手に合わせる忍耐力、連携して働く協調性などが大切です。
介護職に必要な資質は、人生経験や勤務経験によって培われます。40代・50代であれば、これまでの経験から求められる資質がすでに備わっていることが多いでしょう。今まで多くの人に出会ってきたからこそ、利用者さんそれぞれの個性や価値観に合わせる余裕もあります。若い年代にはない強みであり、その経験値は面接でも高く評価されるでしょう。
また、介護職以外の業種で働いてきた場合、マネジメント経験や管理職の経験がある方もいます。職員の指導や教育のスキルは、大きな強みとなります。部下を何人持っていた、どのぐらいの年齢層の方とどのような仕事をしてきたのか、といった介護職の現場にもつながる経験は大きなアピールポイントです。
2-2. 利用者さんとの親しみやすさ
利用者さんと年齢が近い40代・50代は、親しみやすいという強みがあります。利用者さんからの信頼を得て、安心して任せられる相手となるには、円滑なコミュニケーションがとても重要です。利用者さんの中には、若い人とは話しにくいと感じる人もいるため、年代が近い介護職員は重宝されるでしょう。年齢ゆえの悩みなど、自分の気持ちを理解してもらえるという安心感を抱いてもらえます。
70代、80代の利用者さんであれば、自分の親と同世代になり、接し方や思いやりの示し方に慣れている点もメリットです。スムーズにコミュニケーションをとり、関係性を強めていくなら、質の高い介護サービスを提供できます。
また、介護職は日常生活の介助だけでなく、利用者を楽しませるためのレクリエーションも仕事の1つです。年代が近いからこそ、どのようなレクリエーションが喜ばれるかも分かるでしょう。レクリエーション提供に役立つ能力や趣味を持っていれば、非常に歓迎されます。
3. 40代・50代の介護職転職者に求められる4つの要素
40代・50代ならではの強みがある一方で、20代と40代・50代とでは介護現場で求められる人物像が異なります。
ここでは、40代・50代の介護職転職者に求められる4つの要素を解説します。
3-1. 若手への「介護職に重要となる対人スキル」の教育
介護施設を運営する法人が、40代・50代の転職者に最も期待しているのは、若手への「介護職に重要となる対人スキル」の教育です。
まだ人生経験の浅い若手は、上手なコミュニケーションのとり方や人間関係の築き方、臨機応変な対応、礼儀など、「人対人」の仕事において重要なスキルを十分に培っていません。介護施設を運営する法人は、人生経験を重ねて対人スキルも備えた40代・50代に、若手を教育してもらうことを第一に求めています。
20代・30代スタッフの教育を重要視する法人は、非常に多くなっています。高齢化社会が大きな問題となっている現在、20代・30代のスタッフは、将来的に介護の中核的人材となる存在です。若手スタッフに早いうちから役職を務めさせ、管理職的な役割を担わせようという法人も数多くあります。
そのため、福祉系の大学を出て介護福祉士として3年間働き、20代・30代でリーダー職に就く方も少なくありません。
しかし、若手スタッフは社会人経験が少ない分、コミュニケーションや人間関係の構築が上手にできなかったり、臨機応変さに欠けたりする部分もあって当然です。一方で、40代・50代で初めて介護職に転職する方は、たとえ介護の仕事が未経験でも、社会人としての豊富な経験があり、人に伝える力や教育する力を持ち合わせている傾向にあります。
20代・30代の職員が多い施設では、「若手だけだと、仕事に対するメリハリや礼儀に欠けてしまう可能性もあるから、社会人経験が長い40代・50代に入ってもらうことで、うまく循環できるようにしたい」と考えているケースもあります。
このように、「20~60代まで幅広い年代の人に働いてほしい」「人生経験が豊富な方に入ってもらうことで、より円滑な施設運営が可能になる」と考えている法人や施設は、意外と少なくありません。
3-2. 円滑なコミュニケーションがとれる「人間性」
人生経験を積んだ40代・50代には、人当たりのよさなど周りの人と上手に関われる人間性が求められます。
介護はチームプレーなので、スタッフといかに協力し合えるか、円滑にコミュニケーションをとっていけるかは非常に重要なポイントです。
利用者さんやご家族の気持ちを尊重した介護サービスを提供するためにも、人柄は重視されるでしょう。若い世代にはない、40代・50代だからこその落ち着きを感じられるかどうかは、採用担当者がチェックする部分です。
3-3. 新たな職場に順応できる「柔軟性」
これまでの職務経験を生かせるとはいえ、新しい職場のやり方に合わせる柔軟性も重要です。
40代・50代になると「自分はこうしてきた」という強いこだわりやプライドによって、柔軟性が鈍化する傾向があります。採用担当者もこの点を注視しているため、新しい職場のルールに順応する意思を表すとよいでしょう。経験があっても柔軟さや素直さが感じられないと、採用を見送られる恐れがあります。自身のこだわりよりも新しい職場のやり方を優先することが大切です。
3-4. 介護業界に転職する明確な「志望動機」
介護業界に入る志望動機が明確だと、「軸がしっかりしている」と捉えられるため、どの事業所でも歓迎されます。
若い年代を採用するつもりだったとしても、しっかりとした志望動機を説明できる40代・50代のほうが仕事への意欲を感じられて、担当者も採用へと気持ちが動くでしょう。
介護職は入浴や排泄介助などほかの職種では行わないような業務があり、イメージしていた業務とのギャップによって早期退職になる方も少なくありません。「まず現場を知って、その先に何かあれば」という姿勢であれば、採用する側も「目標がないから、すぐに辞めるのではないか」といった不安が残ってしまいます。一方で、ビジョンがしっかりあれば、本気で介護の仕事に取り組みたいことも伝わります。
4. 40代・50代に介護の仕事はきつい?主な仕事内容を紹介!
40代・50代から介護職に就く場合、体力面に不安を感じる方も少なくありません。しかし、介護技術さえ身につけていれば負担をさほど感じず、問題なく行えるケースが多いでしょう。
介護施設での基本的な仕事内容は以下の通りです。
・身体介護
身体介護とは、利用者さんの身体に触れる介護のことです。
・食事介助
・入浴介助
・排泄介助
・移乗介助
・更衣介助
食事やお風呂、トイレへの移動、おむつ交換、着替え、歩行・車いすでの移動などのサポートをします。介護技術や知識が求められるため、有資格者の監督のもと行います。
・生活援助
生活援助では、日常生活における身の回りのケアをします。たとえば、以下のような生活援助を行います。
・食事の準備と片付け
・掃除
・洗濯
・買い物
できない部分をサポートして利用者の快適な生活を支えます。無資格者でも家事スキルを生かして行えるでしょう。
5. 50代の介護職員の平均給与
厚生労働省による令和4年度の調査結果では、50~59歳の介護職員の平均給与は以下の通りです。
常勤(正社員) | 非常勤(パート・アルバイト) | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 |
340,750円 | 317,870円 | 149,210円 | 124,510円 |
(出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf)
雇用形態別に見ると、常勤では男女ともに30万円台、非常勤では10万円台という結果が出ています。なお、処遇改善加算を取得している事業所で算出した平均金額となっています。
6. 50代におすすめの介護資格2つ
介護業界では40代・50代で活躍している方が多く、採用の門戸も開かれていますが、働ける期間が短いことから40代以下と比べると転職難易度は高くなります。そのため、少しでも応募できる求人数を増やして採用可能性を高めるためには、資格を取得することがおすすめです。
ここからは、介護業界に転職を希望する50代の方におすすめの資格を紹介します。
6-1. 介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の基本知識・基本技術・コミュニケーションをしっかりと学べる資格です。介護職に就くうえで、なるべく保有すべき資格と言えます。
取得するためには、「通信+通学」または「通学」で講義・演習の研修を受ける必要があります。実技のロールプレイングが必須となるため、通信講座のみの資格取得は不可能です。
通信+通学での受講であれば最短1ヶ月で取得できるため、未経験の方は転職活動前に取得しておくことをおすすめします。
取得方法 | 「通信+通学」または「通学」で定められた時間の講座を受講し、修了試験に合格する |
---|---|
取得期間 | 受講方法によらず、合計130時間の学習時間が必要となる |
6-2. 介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位に位置する資格です。取得することで、より専門的な介護の知識・技術を身に付けることができます。介護現場のリーダーとしての活躍も期待できる資格であるため、転職活動やキャリア形成にも有利に働くでしょう。
また、国家資格である介護福祉士の受験資格にも定められているため、50代から介護業界での活躍を希望する方は、できるだけ取得しておくことがおすすめです。
無資格・未経験の場合は半年程度の受講期間が予想されるため、取得を希望する方は余裕を持ったスケジュールで挑むとよいでしょう。
取得方法 | 「通信+通学」または「通学」で定められた時間の講座を受講し、修了試験に合格する |
---|---|
取得期間 | 受講方法によらず、合計450時間の受講が必要となる ※保有資格によっては受講時間が免除され、受講料も安くなります。 (介護職員初任者研修保有の場合は130時間免除) |
7. 40代・50代以上の転職者が気を付けるべき点
介護職は、前職の経験をさまざまな形で活かすことができます。ここからは、具体的にどのような経験が活かせるのか、いくつかの事例を紹介します。
・健康状態
介護は非常に体力を使う仕事となるため、40代後半から50代・60代の転職希望者に対しては、健康状態を気にする施設も少なくありません。腰痛を抱える介護従事者は多く、ほとんどの方が日頃のメンテナンスを含めて体調管理をしながら働いています。そのため、体の使い方や、メンテナンス方法をしっかり学ぶことが重要です。
・前職へのこだわりや柔軟性の欠如
40代・50代になると「自分はこうしてきた」というこだわりやプライドがあり、柔軟性が鈍化する傾向があります。施設の採用担当者もこの点を注視しているため、臨機応変に対応しながらチームプレーができることを伝えることは、非常に大切です。
・若い上司の指示を聞けるか
20代・30代でリーダー職に就く方が増えていることから、若い人とコミュニケーションがとれるか、人間関係が築けるかは特に気にされる点です。「若手のリーダーから指示があったときに、素直に納得できるか」「自分より人生経験の少ない人から指示を出されて、抵抗なく従えるか」は、面接の場で確認されることも少なくありません。
・自分を肯定しすぎる
30代以上の方は、自分の考えがしっかりまとまっている方が多く、「面接時に自分を肯定しすぎる」という傾向もあります。「私はこうやってきたが、現場がこうだったから活躍できなかった」など、前の職場への不満が多くなりがちです。 面接で熱く語るうちに、こういった不満めいた発言をしてしまうこともありますが、決して好印象とはなりません。そのため、事前に話す内容をまとめておくことをおすすめします。自己分析をしたり、友人に相談したりするほかに、転職エージェントのキャリアアドバイザーにアドバイスをもらっておくのも良いでしょう。
7-1. 働き始めてから起こりやすい失敗例と対策
40代・50代の転職者が、働き始めてからつまずくポイントとして、人間関係が挙げられます。介護労働安定センターの「令和元年度 介護労働実態調査」によると、「前職の介護職を辞めた理由」の2位は職場の人間関係に問題があったため」(16.3%)でした。
(出典:介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書」
/
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2020r02_chousa_roudousha_chousahyou.pdf)
介護職の職場は、有料老人ホーム・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設などさまざまなものがありますが、施設によって業務内容や介護のやり方に違いがあるように、どのような体制でどのようなスタッフとともに働くかも異なります。
事前に業務内容やチーム体制を調べたり、考慮したりせずに職場を選んでしまった場合、入ってから人間関係に悩まされることも少なくありません。どんな仕事が自分に向いているかや、どのようなスタッフと現場をともにするかは入ってみなければわからないことも多く、未経験のうちから自分に合う施設を選ぶことは難しいと言えるでしょう。
このようなミスマッチを防ぐためにも、転職エージェントの利用がおすすめです。マイナビ介護職のキャリアアドバイザーは、相談に来られた方の希望をお聞きしながら、一人ひとりに合った施設をご紹介しています。
関連記事:「 【要注意】介護職の転職でよくある失敗理由と気をつけるべきポイントとは 」
8. 50代が介護求人を探す際のポイント
50代以上の方の転職は介護業界においても難易度が高いため、少しでも転職成功率を高めるためにいくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
ここでは、50代以上の方が介護求人を探す際のポイントについて紹介します。
・施設選びを工夫する
介護施設の仕事は、身体的な負担がどうしても多くなります。そのため、転職後も無理なく仕事を続けられる施設を選ぶことが重要です。実際に50代以上の方が活躍している施設であれば、負担も許容できる可能性が高まるためおすすめです。
・正社員にこだわらない
50代以上の方は定年までの期間が短いため、正社員にこだわると転職活動が難航する場合があります。そのため、収入面で折り合いがつくならば、契約社員・派遣社員等の非正規雇用も視野に入れてみることをおすすめします。非正規雇用でも、時給が高めに設定されている求人は多くあります。
・自分の強みを積極的にアピールする
50代の方は、長年の人生で培った社会人経験やコミュニケーション能力といったさまざまな強みがあります。気配り・柔軟性・会話の引き出しの多さなど、若い方にはない強みを誰でも持っているはずです。転職活動の際には、介護の仕事に活用できそうな強みは面接官からの評価につながる可能性があるため、積極的にアピールしましょう。
8-1. 40代・50代の未経験からの介護職への転職実例策
40代・50代では、下記のような思いをきっかけに、第二の人生として次のような理由で「未経験からの介護職への転職」を選択する方が多い傾向です。
・直接人と関わり、「ありがとう」と言ってもらえる仕事がしたかった ・身内の介護の際、ケアマネージャーさんにとてもお世話になった
以下は、転職理由と希望を伝える際の例です。
転職理由 | 祖母が介護施設にお世話になることになったが、祖母には昔迷惑をかけたので、介護を学んだうえで祖母の面倒を見てあげたい |
---|---|
希望 | まず介護福祉士の資格を取得し、将来はソーシャルワーカー(施設や病院に勤務し、利用者の生活相談や入居相談、患者の入院相談などにのる介護職)になって、家族の支援をしたい |
上記の求職者が、転職先に選んだ施設は有料老人ホームで、面接ではまず介護職への強い思いと転職理由、今後のビジョンをしっかり伝えることを軸としました。
また、49歳という年齢と、1人でパソコンと向き合う仕事が長かったことから、協調性やコミュニケーション能力のアピールがうまくできるかが面接でのポイントでした。
コンピューターのプログラム作成では、1つのミスが命取りとなります。そういった仕事をこなしてきた丁寧さ、納品期日に合わせるための緻密さ、取引先と良いコミュニケーションを通して仕事付き合いをしてきたことなどをアピールし、採用が決まりました。
このように、マイナビ介護職では無資格・未経験だった40代・50代の方の転職をサポートした実績もあります。経験者だけでなく未経験の方も、ぜひマイナビ介護職にご相談ください。
関連記事:「 介護職の転職には「転職エージェント」がおすすめ!メリットや活用方法について 」
まとめ
介護は人対人の仕事であり、チームワークが求められます。介護職として必要とされるのは、協調性やコミュニケーション能力、そしてホスピタリティ(サービス精神)です。
これらを備えている40代・50代は、未経験からの転職者でも大きな強みとして評価されます。面接の際はぜひ、具体的なエピソードを交えて話せるよう、準備をしてください。
マイナビ介護職では、無資格・未経験の40代・50代の転職もしっかりサポートしています。「転職したいけど、年齢が心配」「無資格・未経験での転職だから、なおさら無理かもしれない」と不安に思っている40代・50代の方も、ぜひマイナビ介護職へご相談ください。
「マイナビ介護職」はTOPクラスの求人数はもちろん、「土日祝休み」「家近30分」「残業少なめ」など働き方の質にもこだわった選び方もでき、面接対策・給与交渉まで無料で総合サポートします。求職者のサービス利用料は無料です。
※当記事は2024年6月時点の情報をもとに作成しています
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